拾われた俺、最強のスパダリ閣下に全力で溺愛されてます 迷い子の月下美人

エウラ

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649 情報収集 3

朝食時に改めてゾアにも挨拶をし、ギギとルルの二人の時間を今日もらうことの許可を取った。

「そんなの、ノア達が手伝ってくれたおかげで時間を作れたんだ。むしろどうぞどうぞってもんだ。まあ、夕方からの店の手伝いはさすがにギギ達にはいてほしいが」
「それは大丈夫です。ひとまず話だけの予定なので、そんなにかからないと思います」

ゾアから快く返事が返ってきたが、最後はちょっと申し訳なさそうに言う。それに慌てて俺がそう言うと、ホッとしたようだ。

「すまないな、どうにも人手不足で。店も農園も人員を増やしてはいるんだが、下手なヤツを雇ってトラブルになるのは困るんで慎重になってな」

ゾアが頭を抱えて溜め息をつく。確かに人手不足だからとむやみに雇えないよね。

「一応、俺達兄弟のネームバリューであくどいことを考える輩は近寄らないんだが、人は見かけによらないだろう?」
「その他にたまに俺達のことを知らないヤツが店で問題を起こして後始末が面倒でさあ」

確かに地元の人はギギルル兄弟がAランク冒険者で強いことを知っているけど、店員として働いているギギルル兄弟の姿しか知らない他所の人にとってはちょっと見た目いかついだけの従業員だと思うよね。
それに二人は陽気で愛想がいいから。

「あとはアレだ、クルール達が手伝っているだろう? 可愛いって癒されるならいいんだが、クルール達にちょっかいかけたり舐めてかかる輩が一定数いる」
「その都度痛い目に遭わせて店外に放り出すんだが、なかなか懲りなくてな」

ギギ達は深い溜め息をつく。うん、馬鹿はどこにでもいるんだな。

「……これは店の従業員兼護衛としてゴーレム錬成すればお礼になるんじゃ?」
「ノア、彼らの要望を聞いてからにしろよ」
「はっ、そうだった。それはまたあとで。肝心のここに来た用件を話さないとね。えっと、どこで話そうか」

俺の呟きにアークが突っ込んで我に返る。そっちは後回しで本題を伝えなきゃ!

するとギギ達が察して食堂から場所を変えようと言ったので、俺達は遠慮なくついていく。
少ししてルルの部屋だという場所へ案内された。

「俺の部屋で悪いけど、お兄の部屋よりは片付いていて綺麗だからどうぞ」
「まあ確かに俺のところよりは綺麗だな」

わははっとギギが笑う。否定はしないんだ。
俺達は苦笑しながら中に入り、防音結界魔法を張った。

「椅子が二脚しかなくてね、俺達はベッドに座るから二人はテーブルの椅子に座ってくれ」

そう言われて俺達は椅子に座る。皆が落ち着いたところでアークが本題を切り出した。
俺達がカフカ達に話したことと同じように魔人国に来た理由と、そこで昨日分かった新情報を話した。

「実はな──」

アークが話し終えるまで黙って聞いていた二人は、深い溜め息をついた。

「そういうことが……。いやもう、ノア達が色々やってんなとは思ってたんだよ。獣人国の王妃様関連のことも聞いてたし」
「ルドヴィカさんの番いのこととかもちょろっと耳には入ってたけど、記録媒体魔導具の粗悪品とか偽装とか、ヤバすぎでしょ」

ギギもルルも渋い顔でそう言った。

「それで、そのヘクセってやつの最新情報が『ヴィン』という冒険者らしいって?」

ギギが確認してきたので俺は頷く。

「そうなんだよ。魔力がラグ爺さんにそっくりだから気づけたんだけど、でも物的証拠はないんだ。それにヴィンとラグ爺さんとの関係性もまだハッキリしなくて」
「ラグお爺さんに年の離れた弟がいたことは分かっているから、そちらから探ろうと思っている」

そうアークが言うと、二人も頷く。

「そっちは親父の方が何か知ってそうだから親父にも聞いてみるよ。あとはグラウクスも元冒険者パーティーだし、何か情報があるかもしれない」
「そうか。よろしく頼む」

過去に誘拐された俺の母さんの救出を依頼されていた冒険者パーティーだから、父さんとパーティーを組んでいたラグ爺さんのこともある程度は知っている可能性が高い。

「それでヴィンという冒険者だが──」

うんうん。そのヴィンは最近この冒険者ギルドで活動しているという話だから、きっと何かしらの情報があるだろう。

俺達はギギ達の話に耳を傾けた。



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