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連載
660 ティンバー達がやって来た 3
というわけで、ようやく本題に入る。
「まず確認をしたいのですが、獣人国からいらした第二騎士団の方々は今回、極秘任務のため表向きは冒険者として入国したのですよね?」
カフカが外向きの丁寧な口調になってティンバーに話しかける。さっきまで素で騒いでいたのが嘘のようだ。ティンバーとアオは落ち着いて見えるが、アルフレートとゼルダはかなり違和感を覚えているようで尻尾と耳がちょっと揺れている。
「そうです。今回のように、我々は任務によっては騎士という身分を隠さなければいけません。そのため騎士団の規則に則って冒険者登録をし、適度に冒険者ランクを上げています」
ティンバーはカフカの質問にそう答える。するとラミエルがニッコリ笑って続けた。
「申し訳ありませんが、事前にあなた方の冒険者ランクを確認させていただきました。もちろん獣人国の登録拠点である冒険者ギルドに了承を得ています」
その笑みは全く申し訳ないと思っていないものだと思うよ、ラミエル。
案の定、ティンバーも苦笑しながら頷く。
「あ、ええ、何も疚しいことはありませんので問題はないです」
ラミエルはそんな俺の視線をまるっとスルーして続ける。
「騎士団長殿は登録名がティグでAランク、第四小隊長殿はアスでAランク、ウルヴル殿はレトでBランク、ユリィ殿はゼンで同じくBランク。間違いないですか?」
「ええ、皆それぞれ偽名ですがランクも合っています。魔人国に滞在中はその名でお願いしますね」
「分かりました」
確かに本名で登録することが必須ではないから偽名でもいい。それに冒険者になる人の中には、やむを得ない事情や大っぴらにできない過去を持つ人もいるからな。
ただ偽名でも可能だけど、過去の犯罪歴などはチェックされる。指名手配犯とか賞金首とか、重犯罪者を登録するわけにはいかないからギルドもそれは厳しい。
あと冒険者になってから犯罪行為があった場合は、ギルドタグを即剥奪し再登録ができない仕組みだそうだ。
俺はそんな冒険者を見たことはないけど、たまにいるらしい。
冒険者になってからは基本的に自己責任だ。大抵の冒険者は真面目に頑張っているけどね。
「じゃあ俺達もそれぞれその名前で呼ぶね。ティグ、アス、レト、ゼンだね。よろしく。俺のこともノアって呼び捨てでいいよ」
「……あ、はい」
俺がそう言ったら、アオ達は俺の頭の上──アークに視線を向けた。アークが頷く気配があって、それから彼らは返事をした。
……呼び方なんて別に構わないと思うけど、保護者というか番いに許可がいるのか。
そこまで嫉妬するのかと、俺は思わず苦笑した。
「さて、確認が終わったところでようやく情報共有の時間ですね。こちらで今日までに分かった事柄を報告書にまとめましたので、まずはそれに目を通してください」
「そのあと、詳しく聞きたいことがあれば私が補足いたします」
カフカの言葉でラミエルが動き、俺達にその報告書を渡す。補足はラミエルがやるらしい。
確かに情報元はラミエルだもんね。
配られた報告書に目を通していくと、思った以上の情報に眉をひそめる。
「……やっぱりヴィンはラグ爺さんの縁戚だったね」
「だが幼少期の家庭環境は最悪だな」
俺の呟きにアークが渋い顔で頷き、そう言った。
「ラグ爺さんの弟、性格悪すぎでしょ」
俺はいくらラグ爺さんの実弟とはいえ、嫌悪感いっぱいでそう言った。
※誤字報告ありがとうございます。
一カ所、獣人国→魔人国に修正しました。書類→報告書に変更しました。
「まず確認をしたいのですが、獣人国からいらした第二騎士団の方々は今回、極秘任務のため表向きは冒険者として入国したのですよね?」
カフカが外向きの丁寧な口調になってティンバーに話しかける。さっきまで素で騒いでいたのが嘘のようだ。ティンバーとアオは落ち着いて見えるが、アルフレートとゼルダはかなり違和感を覚えているようで尻尾と耳がちょっと揺れている。
「そうです。今回のように、我々は任務によっては騎士という身分を隠さなければいけません。そのため騎士団の規則に則って冒険者登録をし、適度に冒険者ランクを上げています」
ティンバーはカフカの質問にそう答える。するとラミエルがニッコリ笑って続けた。
「申し訳ありませんが、事前にあなた方の冒険者ランクを確認させていただきました。もちろん獣人国の登録拠点である冒険者ギルドに了承を得ています」
その笑みは全く申し訳ないと思っていないものだと思うよ、ラミエル。
案の定、ティンバーも苦笑しながら頷く。
「あ、ええ、何も疚しいことはありませんので問題はないです」
ラミエルはそんな俺の視線をまるっとスルーして続ける。
「騎士団長殿は登録名がティグでAランク、第四小隊長殿はアスでAランク、ウルヴル殿はレトでBランク、ユリィ殿はゼンで同じくBランク。間違いないですか?」
「ええ、皆それぞれ偽名ですがランクも合っています。魔人国に滞在中はその名でお願いしますね」
「分かりました」
確かに本名で登録することが必須ではないから偽名でもいい。それに冒険者になる人の中には、やむを得ない事情や大っぴらにできない過去を持つ人もいるからな。
ただ偽名でも可能だけど、過去の犯罪歴などはチェックされる。指名手配犯とか賞金首とか、重犯罪者を登録するわけにはいかないからギルドもそれは厳しい。
あと冒険者になってから犯罪行為があった場合は、ギルドタグを即剥奪し再登録ができない仕組みだそうだ。
俺はそんな冒険者を見たことはないけど、たまにいるらしい。
冒険者になってからは基本的に自己責任だ。大抵の冒険者は真面目に頑張っているけどね。
「じゃあ俺達もそれぞれその名前で呼ぶね。ティグ、アス、レト、ゼンだね。よろしく。俺のこともノアって呼び捨てでいいよ」
「……あ、はい」
俺がそう言ったら、アオ達は俺の頭の上──アークに視線を向けた。アークが頷く気配があって、それから彼らは返事をした。
……呼び方なんて別に構わないと思うけど、保護者というか番いに許可がいるのか。
そこまで嫉妬するのかと、俺は思わず苦笑した。
「さて、確認が終わったところでようやく情報共有の時間ですね。こちらで今日までに分かった事柄を報告書にまとめましたので、まずはそれに目を通してください」
「そのあと、詳しく聞きたいことがあれば私が補足いたします」
カフカの言葉でラミエルが動き、俺達にその報告書を渡す。補足はラミエルがやるらしい。
確かに情報元はラミエルだもんね。
配られた報告書に目を通していくと、思った以上の情報に眉をひそめる。
「……やっぱりヴィンはラグ爺さんの縁戚だったね」
「だが幼少期の家庭環境は最悪だな」
俺の呟きにアークが渋い顔で頷き、そう言った。
「ラグ爺さんの弟、性格悪すぎでしょ」
俺はいくらラグ爺さんの実弟とはいえ、嫌悪感いっぱいでそう言った。
※誤字報告ありがとうございます。
一カ所、獣人国→魔人国に修正しました。書類→報告書に変更しました。
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