拾われた俺、最強のスパダリ閣下に全力で溺愛されてます 迷い子の月下美人

エウラ

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163 大公家は大騒ぎ 2(sideヴァルハラ家)


「はいはい、皆さん。ご自分の用事はお済みなんですか?」

サロンに着いた主達を見ながらレーゲンが聞く。

皆様、目が泳いでますよ?
ええ、ええ。
どうせそんなことだろうと思いましたよ。

「・・・・・・はあ。仕方無いですね。終わったらキチンと片付けて下さいね!」
「「「「ハイ」」」」

一応言質は取ったし、とアルカンシエル様の手紙をウラノス様に手渡してレーゲンはサロンをあとにした。


「---ノーザンクロスを発ったらしいぞ!」
「どうやら旅仲間が増えたらしい!」
「あらあら、ノアちゃん、あそこでもやらかしたの? 可愛かったろうなあ!」
「えええ、俺達も行けば良かった---!!」

などなど、楽しげな声が聞こえる。

レーゲンはふっと笑って遠い目をした。

---アルカンシエル様、また大量の返信を読む羽目になるのでしょうね・・・・・・。
ご愁傷様です。

心の中で手を合わせた。


さて、ひとしきり騒いだ後は恒例の返信タイムだ。
皆、各自の部屋でそれぞれの思いの丈を書き綴る。
そして示し合わせたように見事に送れる量ぎりぎりを送るのだ。

「では頼むぞ」

何時ものようにレーゲンが魔力を籠めて転移させる。
魔導具が光って、次の瞬間には手紙は消えていた。
無事に送られたのだろう。

「今回は内容が少なかったけど、いい話を聞けたね」
「ああ。ただちょっと、気になる話もあったね」
「・・・・・・ああ。アークもあえて組み込んだんだろうな、アレ」

アンジェリクとこそっと話す。
アークの手紙の一文・・・。

『ノアの育ての親のお爺さんと顔も知らぬ母親、やはり顔も知らぬ父親を想って、月下美人と竜とフェンリルの氷像を作った』

それを読んで真っ先に思い浮かんだ顔が・・・。

「---まさか、な・・・」

だが思い起こせば、先の要塞都市でのノアの翼・・・。
初めて映像で見たノアの顔・・・。
それに育ての親のお爺さんの事。
更にはフェンリル。

確証は無い。
無いが、状況が、証拠が揃いすぎている。


アルカンシエル。
お前、何処まで知っているんだ・・・?

ギギとルルという魔人族の双子。
知っている名前だ。
---かつてのPTの魔人族の息子達・・・。

これは偶然か?


「---まあ、うちに辿り着くまでに謎解きは終わるだろう・・・」
「そうだね」

アンジェリクと二人でこそっと笑う。
きっと何があっても、アークは番いを手放したりはしない。

「きっと、大丈夫」


良い雰囲気になって口付けを・・・と思ったら。

「はいはい! 約束通りご用件を片付けてきて下さい!」
「---レーゲン、わざとか?!」
「何とでもどうぞ。今いちゃいちゃして怒られて時間を潰すか、さっさと終わらせて存分にいちゃいちゃするかの二択ですよね?」

にっこりいい笑顔でそう言われたら・・・・・・。

「後者を選ぶに決まってる」

いちゃいちゃ出来る時間は多い方が良い!

「ではウラノス様はこちらにどうぞ!!」
「うええ・・・・・・! ア、アンジェリク!!」
「・・・・・・頑張ってね!」

苦笑しながらウラノスを送り出すアンジェリク。

こんな感じで今年も始まるのだった。








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