拾われた俺、最強のスパダリ閣下に全力で溺愛されてます 迷い子の月下美人

エウラ

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328 閑話 ヴァルハラ大公家の日常

※うらのトトロ様リクエストです。



ヴァルハラ大公家の日常---。


それは溺愛する三男・アルカンシエルを構い倒すこと。


竜人にしては珍しく立て続けに二人の子を授かったヴァルハラ大公家の夫夫は、好一対の番いなのもあって何時までも何処でもイチャイチャする夫夫だった。

だから次男から200年ほど経ってから出来た三番目の子も、然もありなんという感じだった。
子供が何時出来てもおかしくないほどのイチャイチャ振りに、長男次男も呆れていたのだから。

そうして生まれた三男を、それはそれは邸中の者が猫可愛がりしたのだ。

褐色の肌に透けるような銀糸の髪。
金色の、ややつり上がったアーモンドの形の瞳。

たくさんの愛情を一身に受けてご機嫌に笑う姿はまるで天使!!
いや、この世界に天使は存在しないが。
とにかく愛くるしかった。

しかし、反抗期がやって来た。

口調は粗野になり、家族の愛情を『ウザい』と拒否するようになった。
しまいには市井をお忍びで練り歩き、冒険者登録をしてあっという間にランクアップしてしまう。

それでもヴァルハラ家は相変わらずアルカンシエルに重い愛情を注ぎ続けた。

それはアルカンシエルが30歳を過ぎても変わらない。

---それが普段の日常だった。

ついこの間までは。



竜王国の冒険者達で密かに結成された『アーク殿を見守り隊』の隊員である冒険者から齎された一報。

『アルカンシエル殿がを得た』

---マジ?!

大公家は上を下への大騒ぎとなった。
その情報の真偽を確かめていると、出るわ出るわ、番いとなったノアへの街ぐるみの不当な扱いや不憫な境遇が・・・。

この時の大公家の総意は『良くやった、アーク!!』だった。

これを機に、ヴァルハラ大公家の重い溺愛がノアへと少しずつ・・・いや、割と早く移行していく事になるのであった。



そして今日も今日とて、ヴァルハラ大公家に滞在中のノアを構い倒そうと朝からアークと繰り広げられる攻防戦。

アークはノアが家族に溺愛されることを嬉しく思う反面、番いに対する酷い独占欲と嫉妬で、家族でさえ構われることにイライラ。

だが天涯孤独だったノアが誰よりもこの溺愛状況に喜んでいるので無碍にも出来ず。

妥協案として常にノアに引っ付くという、何時もと変わらない・・・妥協案って何?状態なのだが。

そこに最近、ヴァルハラ大公家に部屋を貰った精霊王までが加わり、更には辺りの精霊達もわらわらと集うようになってウザいのなんの・・・。

一部、若干古の森化しつつある庭園のテーブルでお茶を広げてわいわいガヤガヤ。

「ノアちゃん、明日は予定あるのかい?」
「明日はアークと、街で買い物する予定なんだ。ヴァンはお留守番なんだけど、良い?」
「もちろんだとも!」
「えへへ、久しぶりにアークと二人っきりで、デート・・・楽しみ」
「・・・ぐはっ・・・うん。楽しみだ」
「あーあー、ご馳走様」

アルジェントがうへえ、という顔でそう言えば。

「そう言えば最近、二人っきりの時間って夜だけ」
「げふんっ!! ・・・失礼、楽しんでおいで」

シルヴァラが呟いた言葉が終わる前にアンジェリクが咳をしてシルヴァラの背中を叩いた。

「うぐっ・・・痛え」
「・・・アホ」
「煩い」

余計なことを言うからだと視線でアルジェントに言われてむくれるシルヴァラ。
それをキョトンと見ながら、アンジェリクの言葉に微笑むノアちゃん。

「うん、ありがとう」

その笑顔と言葉に全員がほわんと和むのだった。


---そんな日が、今のヴァルハラ家の日常。



・・・平和だ。





※こんな感じです。
読んで下さってありがとうございます。





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