月の至高体験

エウラ

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本編

83 ひ○狩り行こーぜ!! その弐

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ギルマスの執務室に案内されて、ソファを勧められたのでスオウと座る。

「では改めて自己紹介を。私はギルドマスターのラストと言います。ローゼンの冒険者ギルドへようこそ、サクヤ皇子殿下」
「丁寧な挨拶をありがとうございます。オクタヴィウス・サクヤです。一冒険者としてここにいるので、普通に接してくれて大丈夫です。というか、スオウにするように気さくにして下さい」

だが、と戸惑っているギルマスに、これは難しいかなあと思っていると。

「ギルマス、サクヤは堅苦しいのは苦手だからいつも通りでお願いします」
「・・・・・・それならば。ではサクヤ殿と」
「・・・! ありがとうございます」

スオウが取りなしてくれて、思わずぱぁっとにっこりした・・・と思う。
ギルマス? 顔、赤いけど大丈夫?

「・・・あげませんよ」
「ああ、いや。分かってるよ。不意打ちだったもので・・・」

何か二人でボソボソ話しているけど、何か?

「無自覚天然たらしなんで、気を付けて」
「うむ。そうだな。職員にも徹底しよう」

だから何?

「じゃあ、サクヤ殿のギルドタグの更新をしてしまおうか」
「あ、お願いします。ここで出来るんです?」
「うん、緊急時や訳ありは向こうだと目立つからね」

ああ、うん。確かに目立つ。というかすでに目立ってた。
ギルマスはテーブルに魔導具を持ってきて何やら操作してからタグを魔導具に載せた。
ジッと見てるとポウッと光って数秒後に消えた。

「はい、これでローゼンのギルド所属になったよ。ところで、この前のキマイラの討伐報酬がまだのようだけど、手続きするかい?」
「---あ、忘れてた。スオウどうする? たぶんスオウも一緒に討伐になってると思うんだけど」
「ああ。そう言えば野外授業の直前にサクヤとPTパーティー組んでたな」
「その節は冒険者崩れ共が迷惑をかけた。申し訳ない」

ギルマスが頭を下げる。
いやいや、ギルマスのせいじゃないでしょ!
でもトップだからこういう時は大変だよね。

「気にしてないです。どうせ雑魚以下でしたし」
「・・・サクヤ、さり気なく辛辣な事を・・・」
「・・・・・・そうか。ありがとう」

じゃあ、受付で報酬を、ということで移動。


ギルマスのお陰でスムーズに報酬を受け取って、タグに入金して貰う。
さすがキマイラ。けっこうな金額になりました。素材は騎士団にあげちゃったけど。

さて、クエストボードを見に行こう。
元々そのつもりだったのに邪魔が入ったせいで出遅れた。

でもまあ、上位のクエストは残ってるかな?

「サクヤ、AとSどっちにする?」
「内容によるけど、せっかくだからその中で塩漬けの依頼優先で。・・・その方がいいよね?」

前半はスオウに、後半は受付の人に言った。
案の定、職員さんが皆して首を縦に振っている。

「是非! お願いします!!」

---というわけで、塩漬けの中でも素材収集で討伐系のSランクのクエストを受注。

【研究用に火竜の鱗と牙と角を求む。出来れば全て欲しいが、どれか一つでも可。数量により報酬の増額あり:魔導具研究所所長】

「魔導具研究所・・・って国立の研究施設だよね?」
「そうだな。魔導具の研究、試作を主に行っているが魔導具馬鹿が多くて変人の集まりのようだった」
「行ったことあるんだ?」
「父さんの用事でたまに。・・・・・・そっちの事を話し出すと止まらなくなる」

あの時は口を挟めなくてまいった・・・なんて言ってるが、そうか。

「今度僕も見学してもいいかな? 魔導具めちゃくちゃ興味ある」
「---ああ、確かにアレだもんな。父さんに聞いてみよう」
「やった! じゃあさっさと火竜討伐して納品しよう!」

---いやいや、何ちょっと散歩に行くみたいなノリで言ってんの?!

ギルド中の皆の心の叫びはサクヤには伝わらなかった・・・・・・。


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