月の至高体験

エウラ

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本編

115 応援合戦のテーマ


応援合戦のテーマを決める為に様々な案があげられた。

どうやら仮装は決定らしいので、何も分からない僕は静観する事にした。
---何も思い付かないし?

「因みに去年は侍女服を着て『ご主人様を盛り上げ隊』と言うのだったそうだ・・・」
「・・・・・・侍女服を着て、応援したって事? 女装?」
「サクヤみたいな人ならいいんだ。でも風紀委員みたいなゴツい野郎が着たら・・・・・・分かるよな?」

スオウに言われて想像してみる・・・・・・うん。

「---確かに面白そうではあるけど・・・」

思わず風紀委員長のイルミナの侍女姿を想像してしまい、思わず噴き出しそうになった。

「因みに誰を想像したんだ?」
「・・・ごめん。イルミナ」
「---ブッ?!」

二人の周りで、二人の会話が聞こえてたらしい人達が思わず噴き出した。
僕は堪えたのに。
ごめんね?

スオウと二人で心の中で謝った。


そうこうしているうちに案が出たようで、ボードには幾つか書き出されていた。

・ドレス姿のご令嬢
・お揃いの軍服
・猫耳尻尾のメイド服

主にこの3点。

似合いそうで格好いいのは軍服姿だよねえ。
でもウケを狙うなら・・・・・・。

「では挙手で選びたいと思います!」

進行役が気合いを入れ直して叫んだ。

「ドレス姿の人!」
「「「はい!!」」」
「次、軍服姿!!」
「「「おう!!」」」

---なんか返事が雄々しいな。

「最後、猫耳メイド服!!」
「「「はーい!!!」」」
「---ヨシ! 猫耳メイド服に決定!!」

「「「うおおおお---!!」」」
「・・・・・・」

鳴り響く怒号のような雄叫びにビクッとしていると、生徒会メンバーからサクヤに憐憫の目を向けられた。

何故?

「? スオウ?」
「---あー・・・、応援合戦の時に代表が一人選ばれて、壇上で応援の指揮をとるんだよ」

そういって気まずそうに目を逸らすスオウ。

「---は? ・・・まさか」
「・・・・・・そのまさかです! サクヤ様! 是非、猫耳尻尾を付けたメイド服で応援の指揮をとって下さい!!」

---えええ・・・・・・?!


こうして応援合戦の方針が決まり、後日詳しい打ち合わせをする事になった。

この後は大まかに出場種目を決めたり準備の役割分担を決めたりして、概ね予定通りに進行し、お昼前に一旦お開きになった。

昼食後にまた集合して、午前中に決めた事柄を詰めていく。

僕達生徒会メンバーもその場に集まりはするが、打ち合わせは体育祭の運営の事だった。


「ひとまず御飯食べよーよ」

疲れたーと言いながらガオウがぼやく。
皆もガタガタと立ち上がった。

「それなんだけど、たくさん作ってきたので、ここで皆さんで食べませんか?」

サクヤが何気なく告げた言葉に、ガタガタと座り直すメンバー達。
風紀委員の人も呼んで、テーブルにお弁当を広げる。

「やったー!」
「サクヤの手作り料理食べたかったんだよ!」
「めっちゃ美味いって?!」
「お口に合えば良いんだけど、どうぞ」
「「「頂きます!」」」

サクヤはスオウと見つめ合って頷くと、自分達も箸を伸ばした。


和気あいあいとお弁当を突く生徒会メンバー達を見て羨ましそうに見る生徒もいたが、皆食べるのに夢中で構ってられなかった。


「いつ食べても美味いなあ」
「ふふ、ありがとう」


久しぶりに魔力の花が湧いては消えているのを微笑ましそうに見ながらお弁当を完食するのだった。





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