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17 殲滅祭り
全員がステージ上に集まったのを確認してから、騎士団長のエリアスがスタートの合図をした。
「バトルロイヤル、始め!」
その瞬間から両者入り乱れての大乱闘が始まった。
エリアス騎士団長とディート補佐官とアルヴァ副団長、アディス魔導師団長とカーティス補佐官と俺という上官チームは慣れたように自分達にバフを、相手の団員達にデバフをかける。
幾人かは俺達のデバフを弾いたり解呪している。今回は結構強いヤツがいるようだ。
他にも自分や共闘相手にバフをかけたりするヤツもいるが、その相手が裏切らないとは限らないので、如何に状況把握をするかも勝ち残る鍵になる。
俺の周りは頑丈な結界魔法を張っているので、魔法や物理攻撃が来ても大抵弾かれる。
まあ、さっきのアディスのような威力だと食らうだろうけど、そんな相手はそうそういないだろう。
いても団長クラスだし今はコッチの陣営だし。
そして注意して見ていると、おかしな動きのヤツらが結構な人数いるのが分かった。
俺達を倒そうという動きはバトルロイヤルだから当然なんだが、漏れ出る殺気が普通の団員達とは異質だった。
なんていうか、アレだ。魔物相手のとは違う、暗殺者のような対人専門の裏家業のヤツの気配が漂う。
いや何でそんなの分かるんだって?
そりゃあ魔導師団に入団してから結構な頻度で遭遇してるからね、そういうヤツらと。
アディスが何時も追い払ってたけど、気配察知の魔法や探索魔法で幾度となく気にしていれば自然と分かるくらいには襲われそうになってたね。
チートな魔法を使えるからって、別に国家転覆とかしないのに・・・・・・。国を取っても統治とか面倒くさいだけでしょ?
何に危機感を持ったのか知らないけど、魔物討伐に最適なただの人間だよ? 非力だよ? 怖がることないのにねぇ?
死にたくはないから返り討ちとか仕返しとかはしてたけど。まあ俺は生かして捕らえて後始末はアディスに丸投げしてたから、そのあとどうなったかは知らないけどね?
でも今回は更に必死というか、今確実に俺を殺ろうと狙っているようだ。
いや、俺だけじゃなく、アルヴァも・・・・・・?
俺は今まで散々狙われてたから分かるけど、何でアルヴァ?
そんな疑問を持ちつつも、まあアルヴァは父様に一発入れられてたけどめっさ強いし、バフもかけたし大丈夫でしょ。
そう思って俺は暗殺者に集中した。
「『爆裂魔法』」
瞬間、凄まじい爆音が響き渡り、訓練場が地響きでミシッと揺れた。
えー、一応範囲狭めて加減したんだけどな。
皆の動きが固まって止まり、もうもうと埃の舞う地点を凝視する。
風魔法で煙を吹き消すと、見るも無惨に引き裂かれ陥没した地面に十数人の騎士と魔導師が全身傷だらけで気絶していた。
「・・・・・・あれぇ? これでもだいぶ加減したんだけどなぁ・・・・・・?」
俺はソイツらを魔法でひょいひょいと浮かせて、ステージ下で待機中の治癒系魔導師の方に運ぶ。
そこに土魔法でデカくて頑丈な檻を作って投げ入れた。
「ここに入れたコイツらは最低限の治療でいいよ」
「・・・・・・ぇ? は、はい!」
そう言われて戸惑いつつも言うとおりに治癒していく魔導師達。
そしてソレを見ていた団員達は顔を青くした。
「・・・・・・酷え・・・・・・」
「いやいや、毎回バトルロイヤルはこんなもんだろう」
「にしても、今回は凄くね?」
「・・・・・・ヤバいよ?」
そんなざわめきが起こる中、俺は自業自得だと心の中で思っていた。
だってアイツら全員、俺を殺しに来た暗殺者だぜ? コレくらい生温いだろ。
上手く隠してるが、鑑定魔法でバレバレだからね。アディス達よりも弱いからね。
鑑定魔法では何時も『ロステム侯爵家配下』って出るから、元実家のクソ野郎が今更何だってんだ! って思ってたけど。
今回のは『第二王子の配下』やら『二重スパイ』って出てるヤツらがいるんだけど、どういうこと!?
いずれにせよ、殺しに来るんだから死ぬ覚悟は出来てるよな? ソレを生かしてやってるんだから、いいだろ? 俺って優しいよな。
───このあとアディス達によって死んだ方がマシな目に合うことを俺は知らない。
そうしてバトルロイヤルは再開されるのだった。
※もう少し続きますが、戦闘はだいぶ端折ると思います。
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