【完結】暁の騎士と宵闇の賢者

エウラ

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23 愛しの番い(sideエヴァルド)

※別CPのイチャイチャを軽く。R18の描写はなし。時系列はアディスが魔力枯渇気味で倒れた頃です。思わせぶりで放置したアレのあと。飛ばしてもこのあとの話は分かると思います、たぶん。




私ことドーン・エヴァルドはドーン公爵家の長子。
王宮近衛騎士団団長になってすでに100年以上経つ。

私は竜人なので寿命がとてつもなく長い。なので400歳くらいの私はまだまだひよっこだが、人族や獣人族からすればそれでも大人扱いになる。

正直、団長など面倒な役職だと煩わしく思っていたが、今となっては良かったかもしれない。

この日も何時も通り、陛下の側で護衛を務めていた私のもとに、思いがけない一報が届いた。
まあ、正確には陛下に齎されたモノなのだが。

緊急事態らしく、人払いを済ませた謁見の間には、陛下と宰相、近衛騎士団長の私ともう一人の近衛騎士しかいない。
そこに報告をしに魔物討伐専門の騎士団員がやって来た。

何の報告だというのか?

「国王陛下にご報告申し上げます! 先ほど魔導師団と騎士団の合同訓練にて者達を捕縛しましたので、至急、近衛騎士団の方々にお引き渡ししたく参りました!」
「おお、やったか! でかした。聞いたな、ドーン騎士団長。さっそく手配を頼む!」
「・・・・・・は」

とは、陛下がここ二年ほどかけて罠を張っていたあの件のことだろう。
第二王子殿下の件とロステム侯爵家を始めとする第二王子派の貴族達のこと。

調査書は読んだが、決定的なことをしでかすのを待っていたようだ。
ソレがついに今日、動いたのだろう。

ならば我らも早急に動かねば。

───そう思って部下達を引き連れ、自ら向かった先にいたのは・・・・・・。

「───っダスク師団長!?」

焦った声にそちらを振り向けば、魔導師団の師団長らしき男がくずおれたところで・・・・・・。
一瞬の視線の交差で分かった。

───だ!
あの日失った、私の! 生まれ変わって還ってきてくれた・・・・・・!

そこからの行動は早かった。

師団長の補佐官だというエルフの男が魔力供給をしようとするのを断固拒否して師団長を抱き上げると、唖然としている部下達に指示を出してから王城内の宿舎の自分の部屋に足早に向かった。

背後で補佐官やら騎士団長達やらの声が聞こえたが構ってなどいられなかった。

早く魔力供給をしなければ、命が危うい。

意識がないから同意ではない。だが、私と君は魂で繫がった同士だからね。心配しないで。魔力の相性はバッチリだよ。

「ドーン近衛騎士団長!? そ、その方は一体・・・・・・!?」
「悪いが当分、部屋に近づくな」
「───っはい」

途中で出会った近衛騎士にそう言って部屋に入ると結界魔法と防音魔法をかけた。

寝室にそうっと下ろすと、ローブを脱がせて首元を寛がせる。
自身も甲冑を外し上着を脱いで襟元を崩す。

そうしてゆっくりと師団長の桜色の唇に己のソレを重ね、舌を入れて口腔内を嬲りだした。


どれくらいの時間、そうしていたのか。

「・・・・・・う、ん・・・・・・」

意識が戻ってきたのか、鼻にかかったような声が漏れてきてハッと口を離す。
銀糸がぷつりと切れて、彼が目蓋を開けた。

「・・・・・・エヴァルド?」
「───っああ。君は確か、ダスク公爵家のアディスだっけ?」
「・・・・・・ええ。・・・・・・ああそっか・・・・・・分かっちゃったかぁ・・・・・・」

ボーッとしたまま、私の名前を呼ぶ彼は、間違いなくかつて番いだっただ。

「今はねえ、貴方の家のお隣さんのダスク公爵家当主だよ。・・・・・・私は初めから気付いてたけど、貴方はアレから家にろくに帰らなかったそうだから、全然会わなかったね・・・・・・」

そう苦笑して言うアディスに、私は本当にバカだったと後悔する。

「・・・・・・分かってたら、生まれたときからずっといたのに。そんな近くだったなんて・・・・・・」
「まあ『たられば』は言ったらキリがないし、私も事情があったしね。ソレにこんな記憶持ちは珍しいでしょ?」

確かに、輪廻転生は信じられているけど、過去の記憶を持っているかと言われればソレは聞いたことない。

「私はね、ずっと死ぬ直前まで貴方が気がかりだった。討伐任務中に命を落としてしまって、貴方を一人にしたこと、ずっと後悔してた・・・・・・。だからね、きっと未練タラタラな私を憐れに思った神様のちょっとした親切だったのかもしれない」

早く巡り逢えるようにって。

番いだった者同士は、死んだ後もまた巡り逢えると言われている。
何度も、記憶などなくても惹かれあうのだと。
生涯に出逢えるかは万に一つの確率だろう。寿命も種族も違えば生きるタイミングも変わるのだから。

「私は、ソレでも君を待ったよ。いつかきっと生まれ変わって、出逢えるって。だからね、また私と番ってくれる? ダスク・アディス公爵」

私の今世での二度目の求婚を受けて、アディスはにっこり笑った。
私もつられて笑う。

「うーん、保留で!」
「なんて!?」

いい笑顔で、さほどの戸惑いもなくそう言いきったアディスに『ガーン!』という顔をした私は悪くないと思う。



※この続きはたぶん番外編で!






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