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番外編 闇堕ちエヴァルド(たぶん読まなくても大丈夫です。流血表現等あり。読む方はご注意ください)
※闇堕ちしたエヴァルド。メンタルつよつよな方はどうぞ。苦手な方はバック推奨です。
迷った挙げ句に、書きました。
魔物や一部の人に暴力行為や流血などがあります。自衛をお願いします。
たった今、番いの命が消えた。
私の、愛しい番い。
何故、どうして、彼なんだ。
番ったばかりの愛しい番い。
魔物討伐専門の騎士団に所属していた人族の彼。
魔力が多くて成長が遅く、今だってどう見ても十代半ばの小柄な身体で、でも私を殴り飛ばすほどのパワーの持ち主で。
『エヴァ、大好き』
『愛してる』
何時も何度もそう言ってくれた君は、もういない。
ドーン公爵家主体で行われた葬送の儀。
綺麗な顔で眠っているようだった。
傷は塞がったが、魔力枯渇で命を落とした。
そう告げられた。
彼の死に際の最後の言葉を聞いていた騎士が、涙を堪えるように教えてくれた。
『愛しいエヴァ。愛してる。また来世で。ごめんな、生まれさせてやれなくて』
「・・・・・・この薄いお腹に、私の子が宿っていたんだ・・・・・・?」
だから、魔力が足りなくなって、枯渇しちゃったんだ。
向こうに討伐に行ってから気付いたのかな?
私も全然気付かなかった。
気付いてたら、何か変わったかな?
───私は一度に二人を失った。
涸れたはずの涙が、また溢れた。
ソレからの私は、ひたすら仕事に打ち込んだ。
ドーン公爵家にも戻らず、王城内の宿舎に寝泊まりした。
彼とはよく笑っていたが、あれから全く笑うこともなくなった。
笑う必要なんてないから。
近衛騎士団の仕事の傍ら、陛下に許可を得て年に一度だけ魔物討伐専門の騎士団の任務に混ぜて貰い、深淵の森の魔物を徹底的に潰した。
何なら彼を失う元凶となったマンティコアを殲滅してやりたかったが、自分の討伐にあたるときに限って出ては来なかった。
周りの皆は私の殺気で怯えているのでは? と言っていたが。
確かにピンポイントで狙い撃ちしていたかもしれない。
軟弱な・・・・・・。
代わりに八つ当たりのように他の魔物を切り刻み、殴り蹴って、返り血で血塗れになっても魔物の殲滅に勤しんだ。
そんなハタから見れば痛々しい、荒んだ生活を三〇年ほど送っていると、今度は時々見知らぬ輩に声をかけられるようになった。
ソイツら曰く・・・・・・。
「私は貴方の番いです!」
「生まれ変わって逢いに来ました!」
「好きです!」
戯言だ。
私が彼の魂を見間違うはずもない。
だからそんな輩が来るたびに、私は騎士団の訓練場にソイツらを引き摺っていき、ボコボコに殴ってやる。
一応死なない程度に加減はしたよ?
こういうときは何処からか魔導師団の治癒専門の魔導師がやって来て何時も治癒してくれるから。
「大丈夫。好きなだけボコってやれるから。よかったねえ、私のこと好きなんでしょ? 番いなんて嘘ついてまで媚びてくるんだもんねえ」
「・・・・・・ひいっ・・・・・・たっ助け・・・・・・あ、がっ・・・・・・!」
私は問答無用で殴り蹴り、四肢の骨を折る。
「煩く囀る嘘つきな口は要らないよね?」
「ぐ、あがっ!?」
顎を掴んで持ち上げ、握力で顎の骨を握り潰す。
力なくだらけた身体を投げ棄てるとその場をあとにした。
あとは魔導師達が適当にやってくれる。
「・・・・・・相変わらずだなあ、ドーン近衛騎士団長。お前らもさあ、竜人の番いへの執着をもう少し分かれよ。エルフや獣人よりも凄いんだぜ?」
「知ってたら言えないよな、『番いの生まれ変わり』なんてさ。ホント、殺されないだけマシだろ」
「いやあ・・・・・・死んだ方がマシなくらい痛めつけられてると思うよ? って聞こえてないか」
そんな会話を獣人族の魔導師達がしているのを聞き流しながらゆっくり訓練場を出るのだった。
そうして私は無表情で自室に向かうと返り血の付いた近衛の服を脱ぎ、シャワーを浴びる。
その間に新しい近衛の服が用意され、何事もなかったように服を身に着けると陛下の護衛任務に戻った。
「・・・・・・お前も大変だな」
「他種族の番いに関する再教育をおすすめいたします」
「・・・・・・諌言、耳に痛いの・・・・・・」
「特に人族に多く見られます。・・・・・・私の番いが人族だからでしょうか。元々、番いが分からない種族ですし」
「そうさの。人族の王として申し訳ない」
さすがに王だけあって頭は下げないが、声音は本当に申し訳なさそうだったのでこの話はこれで止めよう。
そんな生活もすでに100年。
相変わらず実家には戻らず、第二王子の揉め事にも辟易していた頃。
接点のなかった魔導師団長のダスク・アディス公爵がまさかの番いの生まれ変わりだったなんて、長い竜生、何が起こるか分からないものだ。
ずっと生まれ変わるのを待っていた。
───その日、私は100年振りに心から笑った。
※最後は救いがある終わり方で。どちらというと可哀想な感じのエヴァルドだと思って書いてました。
主人公達より重くてストーリーのある脇役。
ここまで読んで下さってありがとうございます。
一区切りついてから、この世界は5つの国があるから、その国ごとに物語が書けるじゃん、などと戯言を呟いてました。
いや、予定はないですよ(笑)。今、書く暇ないし。
ストレス溜まったら突発的に書くかもしれませんけど(笑)。
迷った挙げ句に、書きました。
魔物や一部の人に暴力行為や流血などがあります。自衛をお願いします。
たった今、番いの命が消えた。
私の、愛しい番い。
何故、どうして、彼なんだ。
番ったばかりの愛しい番い。
魔物討伐専門の騎士団に所属していた人族の彼。
魔力が多くて成長が遅く、今だってどう見ても十代半ばの小柄な身体で、でも私を殴り飛ばすほどのパワーの持ち主で。
『エヴァ、大好き』
『愛してる』
何時も何度もそう言ってくれた君は、もういない。
ドーン公爵家主体で行われた葬送の儀。
綺麗な顔で眠っているようだった。
傷は塞がったが、魔力枯渇で命を落とした。
そう告げられた。
彼の死に際の最後の言葉を聞いていた騎士が、涙を堪えるように教えてくれた。
『愛しいエヴァ。愛してる。また来世で。ごめんな、生まれさせてやれなくて』
「・・・・・・この薄いお腹に、私の子が宿っていたんだ・・・・・・?」
だから、魔力が足りなくなって、枯渇しちゃったんだ。
向こうに討伐に行ってから気付いたのかな?
私も全然気付かなかった。
気付いてたら、何か変わったかな?
───私は一度に二人を失った。
涸れたはずの涙が、また溢れた。
ソレからの私は、ひたすら仕事に打ち込んだ。
ドーン公爵家にも戻らず、王城内の宿舎に寝泊まりした。
彼とはよく笑っていたが、あれから全く笑うこともなくなった。
笑う必要なんてないから。
近衛騎士団の仕事の傍ら、陛下に許可を得て年に一度だけ魔物討伐専門の騎士団の任務に混ぜて貰い、深淵の森の魔物を徹底的に潰した。
何なら彼を失う元凶となったマンティコアを殲滅してやりたかったが、自分の討伐にあたるときに限って出ては来なかった。
周りの皆は私の殺気で怯えているのでは? と言っていたが。
確かにピンポイントで狙い撃ちしていたかもしれない。
軟弱な・・・・・・。
代わりに八つ当たりのように他の魔物を切り刻み、殴り蹴って、返り血で血塗れになっても魔物の殲滅に勤しんだ。
そんなハタから見れば痛々しい、荒んだ生活を三〇年ほど送っていると、今度は時々見知らぬ輩に声をかけられるようになった。
ソイツら曰く・・・・・・。
「私は貴方の番いです!」
「生まれ変わって逢いに来ました!」
「好きです!」
戯言だ。
私が彼の魂を見間違うはずもない。
だからそんな輩が来るたびに、私は騎士団の訓練場にソイツらを引き摺っていき、ボコボコに殴ってやる。
一応死なない程度に加減はしたよ?
こういうときは何処からか魔導師団の治癒専門の魔導師がやって来て何時も治癒してくれるから。
「大丈夫。好きなだけボコってやれるから。よかったねえ、私のこと好きなんでしょ? 番いなんて嘘ついてまで媚びてくるんだもんねえ」
「・・・・・・ひいっ・・・・・・たっ助け・・・・・・あ、がっ・・・・・・!」
私は問答無用で殴り蹴り、四肢の骨を折る。
「煩く囀る嘘つきな口は要らないよね?」
「ぐ、あがっ!?」
顎を掴んで持ち上げ、握力で顎の骨を握り潰す。
力なくだらけた身体を投げ棄てるとその場をあとにした。
あとは魔導師達が適当にやってくれる。
「・・・・・・相変わらずだなあ、ドーン近衛騎士団長。お前らもさあ、竜人の番いへの執着をもう少し分かれよ。エルフや獣人よりも凄いんだぜ?」
「知ってたら言えないよな、『番いの生まれ変わり』なんてさ。ホント、殺されないだけマシだろ」
「いやあ・・・・・・死んだ方がマシなくらい痛めつけられてると思うよ? って聞こえてないか」
そんな会話を獣人族の魔導師達がしているのを聞き流しながらゆっくり訓練場を出るのだった。
そうして私は無表情で自室に向かうと返り血の付いた近衛の服を脱ぎ、シャワーを浴びる。
その間に新しい近衛の服が用意され、何事もなかったように服を身に着けると陛下の護衛任務に戻った。
「・・・・・・お前も大変だな」
「他種族の番いに関する再教育をおすすめいたします」
「・・・・・・諌言、耳に痛いの・・・・・・」
「特に人族に多く見られます。・・・・・・私の番いが人族だからでしょうか。元々、番いが分からない種族ですし」
「そうさの。人族の王として申し訳ない」
さすがに王だけあって頭は下げないが、声音は本当に申し訳なさそうだったのでこの話はこれで止めよう。
そんな生活もすでに100年。
相変わらず実家には戻らず、第二王子の揉め事にも辟易していた頃。
接点のなかった魔導師団長のダスク・アディス公爵がまさかの番いの生まれ変わりだったなんて、長い竜生、何が起こるか分からないものだ。
ずっと生まれ変わるのを待っていた。
───その日、私は100年振りに心から笑った。
※最後は救いがある終わり方で。どちらというと可哀想な感じのエヴァルドだと思って書いてました。
主人公達より重くてストーリーのある脇役。
ここまで読んで下さってありがとうございます。
一区切りついてから、この世界は5つの国があるから、その国ごとに物語が書けるじゃん、などと戯言を呟いてました。
いや、予定はないですよ(笑)。今、書く暇ないし。
ストレス溜まったら突発的に書くかもしれませんけど(笑)。
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