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10 *捕獲された元聖女 3
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*R18あり。背後注意。本日投稿三話目、ご注意ください*
いや俺、いくら疲れていたとはいえ、何で気付かなかった。気が緩みすぎだろう。
というかここどこだよ!?
寝る直前までいた宿の部屋じゃないことは分かる。
天蓋付きのベッドなんだもん。
それに──。
「ある、ふぉんす?」
「ふふ、舌っ足らずなサエ、可愛いな」
「……えーと? あれ、俺……今夢見てる?」
あーそうか、これは夢だな、うん。でなきゃここにアルフォンスがいる理由がないし。いやでも俺、夢でもアルフォンスに会いたかったのか。
まあ秘密を共有できて、しかも絶対的味方なのはコイツだけだったもんな。長いこと一緒にいたら、そりゃあ絆されもするよなぁ。
「それって俺に気があったって思っていいのかな?」
「うん、うん? そりゃあ好きでもないヤツに正体明かしてこんなに長いこと一緒にいるわけないじゃん」
「つまり、愛してると?」
「──っあ、愛っ愛して!? ぇ、いやそうなのか? でも好きなのは間違ってないし? あれ?」
俺、愛とか好きだとかって、今まで放置だったからわからないよ。そんな経験ないもん。ていうか俺、口に出してた?
「ああ全部。でもこれは夢なんだろ? だからおかしくないよ」
「……夢、なのかな?」
いやアルがいる時点で夢か。夢なら別にいいかな?
「うん、もうどうでもいいや。疲れた。俺は、疲れたんだ、アル。俺を癒して」
「──っああ、イヤなこと全部忘れさせてやるからな」
「……ん、え?」
だから抱きしめて、その温もりでぐっすり眠りたい──そういうつもりで言ったんだけど。
何でコイツとキスしてんだ?
何でかアルとキスしてる。
おかしい。でも夢なんだっけ。いやいや夢でもキスしたいってか、俺、欲求不満? でも事情が事情だし元々性欲は薄くて自慰も月に一度あればいいくらいで。
そんな俺が誰かとキス……したかったのか?
こんなに深いキス、初めてだ。息ってどこでどうすればいいんだ? てか夢でも苦しいっておかしくない?
「……ぷは、あ、アル……何で」
「ふ、もしかして初めて? それなら嬉しいな」
「は、初めてだよ。したいと思ったこともないのに、何なのこの夢」
俺がちょっと戸惑いながらそう言うと顔を曇らせるアル。
「……気持ちよくなかった?」
「気持ちい、から困ってる」
そう、夢のはずなのに俺の陰茎が緩く勃起してて困惑してる。もしかしてこれは淫夢で現実の俺は夢精しそうになってるとか?
混乱する俺を愛おしそうに見つめて頬を撫ぜるアルを見ていたら、俺はいつの間にか裸に剥かれていた。
「……あれ?」
え、おい。いくら夢でもお前、手慣れすぎだろう!
焦る俺を蕩けるような笑みで視姦するアルにちょっと引く。
「綺麗だ。ずっとこうしたかった。素肌を晒して触れて、俺の手で絶頂させたいってずっと思ってた」
「はあ?」
お前の思考ヤバいって。女装の俺を見て欲情していたのか? あれ、これが俺の夢なら俺の頭がヤバいのか?
俺は自分にドン引きなんだが。
「あんなクソ王子の婚約者でなかったらってずっと思ってた。でももうフリーだもんな。ただのサエなんだから俺のものになってくれるよな」
「え、それはまあ? てかアルもクソって思ってたんだ」
アルなのか俺のなのか分からないヤバい思考をスルーしてクソ王子ってとこに同意する俺もおかしいのかも、なんて思えたのもここまでで──。
あれから男同士(いや女の子ともないけど!)の初体験に進んだ俺は、ようやくこれが夢じゃないと実感したわけで。
「あっ、うそ、だろっ!」
アルの長くて節くれ立った指を俺の処女の後孔が四本も飲み込む頃にはさすがにおかしいと思って。
「大丈夫、上手だ。そう、力を抜いてな」
「……ひ、うぐっ……きっつ」
アルの太くて長い陰茎がメリメリと言いそうな質量で挿入ってきて、あれ? これ夢じゃないんじゃ? って思って。
「ひ、あっ、あああー!」
ぐりっと前立腺なるものを抉りながら奥まで突き抜けて、俺はそれだけで気持ちよくてイッた。チカチカする目蓋の奥で妖艶に笑うアルをぼんやり認めて。
ああもう、こんなん絶対夢じゃねえだろー!
心の中で叫んだ。
いや俺、いくら疲れていたとはいえ、何で気付かなかった。気が緩みすぎだろう。
というかここどこだよ!?
寝る直前までいた宿の部屋じゃないことは分かる。
天蓋付きのベッドなんだもん。
それに──。
「ある、ふぉんす?」
「ふふ、舌っ足らずなサエ、可愛いな」
「……えーと? あれ、俺……今夢見てる?」
あーそうか、これは夢だな、うん。でなきゃここにアルフォンスがいる理由がないし。いやでも俺、夢でもアルフォンスに会いたかったのか。
まあ秘密を共有できて、しかも絶対的味方なのはコイツだけだったもんな。長いこと一緒にいたら、そりゃあ絆されもするよなぁ。
「それって俺に気があったって思っていいのかな?」
「うん、うん? そりゃあ好きでもないヤツに正体明かしてこんなに長いこと一緒にいるわけないじゃん」
「つまり、愛してると?」
「──っあ、愛っ愛して!? ぇ、いやそうなのか? でも好きなのは間違ってないし? あれ?」
俺、愛とか好きだとかって、今まで放置だったからわからないよ。そんな経験ないもん。ていうか俺、口に出してた?
「ああ全部。でもこれは夢なんだろ? だからおかしくないよ」
「……夢、なのかな?」
いやアルがいる時点で夢か。夢なら別にいいかな?
「うん、もうどうでもいいや。疲れた。俺は、疲れたんだ、アル。俺を癒して」
「──っああ、イヤなこと全部忘れさせてやるからな」
「……ん、え?」
だから抱きしめて、その温もりでぐっすり眠りたい──そういうつもりで言ったんだけど。
何でコイツとキスしてんだ?
何でかアルとキスしてる。
おかしい。でも夢なんだっけ。いやいや夢でもキスしたいってか、俺、欲求不満? でも事情が事情だし元々性欲は薄くて自慰も月に一度あればいいくらいで。
そんな俺が誰かとキス……したかったのか?
こんなに深いキス、初めてだ。息ってどこでどうすればいいんだ? てか夢でも苦しいっておかしくない?
「……ぷは、あ、アル……何で」
「ふ、もしかして初めて? それなら嬉しいな」
「は、初めてだよ。したいと思ったこともないのに、何なのこの夢」
俺がちょっと戸惑いながらそう言うと顔を曇らせるアル。
「……気持ちよくなかった?」
「気持ちい、から困ってる」
そう、夢のはずなのに俺の陰茎が緩く勃起してて困惑してる。もしかしてこれは淫夢で現実の俺は夢精しそうになってるとか?
混乱する俺を愛おしそうに見つめて頬を撫ぜるアルを見ていたら、俺はいつの間にか裸に剥かれていた。
「……あれ?」
え、おい。いくら夢でもお前、手慣れすぎだろう!
焦る俺を蕩けるような笑みで視姦するアルにちょっと引く。
「綺麗だ。ずっとこうしたかった。素肌を晒して触れて、俺の手で絶頂させたいってずっと思ってた」
「はあ?」
お前の思考ヤバいって。女装の俺を見て欲情していたのか? あれ、これが俺の夢なら俺の頭がヤバいのか?
俺は自分にドン引きなんだが。
「あんなクソ王子の婚約者でなかったらってずっと思ってた。でももうフリーだもんな。ただのサエなんだから俺のものになってくれるよな」
「え、それはまあ? てかアルもクソって思ってたんだ」
アルなのか俺のなのか分からないヤバい思考をスルーしてクソ王子ってとこに同意する俺もおかしいのかも、なんて思えたのもここまでで──。
あれから男同士(いや女の子ともないけど!)の初体験に進んだ俺は、ようやくこれが夢じゃないと実感したわけで。
「あっ、うそ、だろっ!」
アルの長くて節くれ立った指を俺の処女の後孔が四本も飲み込む頃にはさすがにおかしいと思って。
「大丈夫、上手だ。そう、力を抜いてな」
「……ひ、うぐっ……きっつ」
アルの太くて長い陰茎がメリメリと言いそうな質量で挿入ってきて、あれ? これ夢じゃないんじゃ? って思って。
「ひ、あっ、あああー!」
ぐりっと前立腺なるものを抉りながら奥まで突き抜けて、俺はそれだけで気持ちよくてイッた。チカチカする目蓋の奥で妖艶に笑うアルをぼんやり認めて。
ああもう、こんなん絶対夢じゃねえだろー!
心の中で叫んだ。
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