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後日談
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その時の事を思い出すと、クローディアは今でもめまいがした。
近くの森林で捕らえたらしい大きな獲物をギズルフが軽々と肩に担ぎ、わーっと仔犬のような瞳で嬉々と突進して来た時は……クローディアは吃驚しすぎて死ぬかと思った。
そうしてぐいぐい押し付けられた獲物は、けっして淑女が抱えるようなものではなかったし、その場所は町の往来のど真ん中であったしで。獲物を腕にして言葉を失うクローディア嬢は、否応無しに人目を集めてしまった。
それなのに当のギズルフはといえば、獲物を押し付けた途端、そのまま何処かへ走り去ってしまったのだ。引き止める隙もなかった。こちらはその後『クローディア様は案外ワイルドなんだねぇ』という微妙に心外な衆目にさらされてしまったというのに。
そんな──はた迷惑な婚約者からの、はた迷惑な贈り物は、なんとその後十数日間続き……その度にギズルフは獲物を彼女に押し付けて、話をする間もなく逃げ出した。
これはクローディアは知らないことではあるのだが──ベアエールデから帰還後この話を知ったミリヤムは当然のように激怒した。『それは最早クローディア様にとっては災害ですよ!?』と。
さて、そんなことがあったのが一年半程前の事。
白いふわふわ人狼令嬢は眉間に皺をよせたまま己の邸に運び困れた贈り物の山をじっと無言で見つめていた。
ギズルフの事は好きだ。しかし、信用はしていない。全然。
クローディアは、また箱を開けると大変な事が起きるのではと不安だった。
「…………」
身じろぎもしないでいると、友人たちが呆れたように声を掛けて来る。
「クローディア……無言で箱の山を睨んでないで、早く開けてみなさいな。開けてみなければ何も始まらないじゃない」
「大丈夫よ、みんな丁寧に梱包されているもの。流石に今回は狩りの獲物ではないわよ。まあ、ギズルフ様ならありえないことではないけれど」
「…………」
友人はそう言いながら、くんくんと黒い鼻を動かして箱の匂いをかいでいる。最後の言葉が余計だわとクローディアは思いつつ、しかし彼女の言うとおりだとも思っていた。贈り物に記された送り主の名がクローディアの不安を煽る。なんと言ってもあのギズルフ様なのよ、と。
しつこいようだがあの吃驚箱のような男をクローディアは全然信用していない。件の侍女がここにいたとしたら、きっと『ええ、若様はそれだけの行いをしておいでです。ええ』としらっとした真顔で深々頷いたことだろう。
だが、流石に婚約者からの贈り物を開封もしないで置いておく訳にはいかなかった。
クローディアはため息をひとつ。怖々とその山の一番上に置いてある、一番小さくて薄い箱を手に取った。まさかこんな小さな箱ならば狩りの獲物などが出てくることは無いだろうと。
(……大丈夫よ、クローディア。ギズルフ様から頂くものはなんだって嬉しいはずじゃない……ああでもやっぱり血生臭い獲物はもう止めて欲しい……)
手にした薄い箱からまた肉でも出てきて、その他の箱からも次々生肉なんぞが出てきたら……と想像すると……大量の美しい箱に収められた生肉に囲まれた己の姿は、なんだかとても恐ろしかった。
クローディアは思わず三角の耳をぺったり後ろに倒した。
そうしてそのまま、恐る恐る紙製の蓋に手をかける。
呼吸をひとつ、意を決して、えい、と持ち上げると──蓋はかさりと軽い音で易々開いた。
「っ!? ………………あ……あ、ら…………?」
紙の箱は──開くとふわりといい香りがした。
クローディアがゆっくりと視線を落とす。と、そこには──……美しい純白のレースのハンカチが収められていた……
「……………………」
肩透かしを食らって、つい食い入るようにそれを見つめてしまうクローディア。
(…………ハ、ンカチ……?)
ドレスを纏った細い肩から、ほっと力が抜ける。安堵していると、それを覗き込みにきた友人達が「あら!」と、声を上げる。
「まあ、素晴らしいレースじゃない!」
「本当……立体的な薔薇が美しいわ。……驚きね、ギズルフ様がこんなにセンスが良い贈り物をなさるなんて……何事?」
「…………」
逆に怖いという友人の言葉に内心で激しく同意しながらも──クローディアはそのハンカチを箱から取り出して窓の傍へ進む。日の光にかざして見るともう一度ため息が洩れた。今度は感嘆のため息だった。
それは、見事なニードルレースのあしらわれたハンカチだった。
中央の布は純白で、その周りを囲む手編みのレース部分一杯に薔薇をはじめとした様々なモチーフが美しく広がっている。そしてそのひと隅に、同じく純白の糸でクローディアのイニシャルが可憐な文字で刺繍されていた。
クローディアも淑女の嗜みのひとつとしてレースも編む。だが、こんなにも素晴らしい仕上りに出来上がったことはなかった。その繊細さにクローディアはどんな熟練の職人の手によるものなのだろうかとうっとりした。
友人達も感心しきりだ。
「きっと心を入れ替えたギズルフ様が、クローディアの為に一流の職人に編ませたに違いないわ」
「それもかなり前からってことになるわよ。この繊細さなら、モチーフの一つ一つに相当な時間がかかる筈だもの……良かったわねクローディア!」
友人達もその贈り物を見てとても嬉しそうである。
クローディアはじっとハンカチを見つめた。すると自然頬が緩んで、幸せな気持ちになった。
別に山のような贈り物が嬉しかったのではないし、高価そうなそのハンカチが嬉しかっただけともまた違う。
やっと、あの自分中心に物事を考える婚約者が、己の好みを理解してくれたのかと、自分の事を少しは分かってくれたのかという喜びが、クローディアの胸に広がっていた。
(……少しは私がギズルフ様の心の中に入り込めたってことかしら……)
クローディアは嬉しそうにその純白のハンカチを胸にそっと抱く。好意はあるものの、不安しかなかった結婚後の生活に小さな希望の明かりが灯ったような気がした。
「…………私、今からギズルフ様のところに行って来ようかしら……お礼を伝えに……」
その言葉に友人達が驚く。
永らくガサツなギズルフに呆れ、嫌煙するような態度を取っていたクローディアの口からは、積極的に彼のところへ行きたいなどという言葉が出たことはなかった。友人達は顔を見合わせて、そして破顔した。
「ええ、ええ、そうなさいよ」
「そうね! 早めにこういう贈り物が正解なのだとギズルフ様に叩き込んでおかないと……また迷走されたら大変よ。狩りの生々しい獲物やら生肉にリボン巻いたものを持ってこられる頃に戻っては大変だもの!」
彼女の気が変わっては大変と、友人達はクローディアの背をぐいぐい押す。
「そ、そうよね、ええと、じゃあすぐお城に上がる仕度をしないと……」
急かされたクローディアは、慌てて自分の部屋へと足早に戻っていく。
その手には、純白のハンカチが大切そうに握られていた。
──同じ頃、辺境伯の城の一室。
ミリヤムは難しい顔をして目の前の獣人の男に向かっていた。
「さて……若様の結婚式まであと七日となりましたね……」
「…………」
無言の男に対し、ミリヤムは真剣な面持ちのまま続ける。
「我等クローディア親衛隊の真価を見せる時がやってまいりましたよ!!」
近くの森林で捕らえたらしい大きな獲物をギズルフが軽々と肩に担ぎ、わーっと仔犬のような瞳で嬉々と突進して来た時は……クローディアは吃驚しすぎて死ぬかと思った。
そうしてぐいぐい押し付けられた獲物は、けっして淑女が抱えるようなものではなかったし、その場所は町の往来のど真ん中であったしで。獲物を腕にして言葉を失うクローディア嬢は、否応無しに人目を集めてしまった。
それなのに当のギズルフはといえば、獲物を押し付けた途端、そのまま何処かへ走り去ってしまったのだ。引き止める隙もなかった。こちらはその後『クローディア様は案外ワイルドなんだねぇ』という微妙に心外な衆目にさらされてしまったというのに。
そんな──はた迷惑な婚約者からの、はた迷惑な贈り物は、なんとその後十数日間続き……その度にギズルフは獲物を彼女に押し付けて、話をする間もなく逃げ出した。
これはクローディアは知らないことではあるのだが──ベアエールデから帰還後この話を知ったミリヤムは当然のように激怒した。『それは最早クローディア様にとっては災害ですよ!?』と。
さて、そんなことがあったのが一年半程前の事。
白いふわふわ人狼令嬢は眉間に皺をよせたまま己の邸に運び困れた贈り物の山をじっと無言で見つめていた。
ギズルフの事は好きだ。しかし、信用はしていない。全然。
クローディアは、また箱を開けると大変な事が起きるのではと不安だった。
「…………」
身じろぎもしないでいると、友人たちが呆れたように声を掛けて来る。
「クローディア……無言で箱の山を睨んでないで、早く開けてみなさいな。開けてみなければ何も始まらないじゃない」
「大丈夫よ、みんな丁寧に梱包されているもの。流石に今回は狩りの獲物ではないわよ。まあ、ギズルフ様ならありえないことではないけれど」
「…………」
友人はそう言いながら、くんくんと黒い鼻を動かして箱の匂いをかいでいる。最後の言葉が余計だわとクローディアは思いつつ、しかし彼女の言うとおりだとも思っていた。贈り物に記された送り主の名がクローディアの不安を煽る。なんと言ってもあのギズルフ様なのよ、と。
しつこいようだがあの吃驚箱のような男をクローディアは全然信用していない。件の侍女がここにいたとしたら、きっと『ええ、若様はそれだけの行いをしておいでです。ええ』としらっとした真顔で深々頷いたことだろう。
だが、流石に婚約者からの贈り物を開封もしないで置いておく訳にはいかなかった。
クローディアはため息をひとつ。怖々とその山の一番上に置いてある、一番小さくて薄い箱を手に取った。まさかこんな小さな箱ならば狩りの獲物などが出てくることは無いだろうと。
(……大丈夫よ、クローディア。ギズルフ様から頂くものはなんだって嬉しいはずじゃない……ああでもやっぱり血生臭い獲物はもう止めて欲しい……)
手にした薄い箱からまた肉でも出てきて、その他の箱からも次々生肉なんぞが出てきたら……と想像すると……大量の美しい箱に収められた生肉に囲まれた己の姿は、なんだかとても恐ろしかった。
クローディアは思わず三角の耳をぺったり後ろに倒した。
そうしてそのまま、恐る恐る紙製の蓋に手をかける。
呼吸をひとつ、意を決して、えい、と持ち上げると──蓋はかさりと軽い音で易々開いた。
「っ!? ………………あ……あ、ら…………?」
紙の箱は──開くとふわりといい香りがした。
クローディアがゆっくりと視線を落とす。と、そこには──……美しい純白のレースのハンカチが収められていた……
「……………………」
肩透かしを食らって、つい食い入るようにそれを見つめてしまうクローディア。
(…………ハ、ンカチ……?)
ドレスを纏った細い肩から、ほっと力が抜ける。安堵していると、それを覗き込みにきた友人達が「あら!」と、声を上げる。
「まあ、素晴らしいレースじゃない!」
「本当……立体的な薔薇が美しいわ。……驚きね、ギズルフ様がこんなにセンスが良い贈り物をなさるなんて……何事?」
「…………」
逆に怖いという友人の言葉に内心で激しく同意しながらも──クローディアはそのハンカチを箱から取り出して窓の傍へ進む。日の光にかざして見るともう一度ため息が洩れた。今度は感嘆のため息だった。
それは、見事なニードルレースのあしらわれたハンカチだった。
中央の布は純白で、その周りを囲む手編みのレース部分一杯に薔薇をはじめとした様々なモチーフが美しく広がっている。そしてそのひと隅に、同じく純白の糸でクローディアのイニシャルが可憐な文字で刺繍されていた。
クローディアも淑女の嗜みのひとつとしてレースも編む。だが、こんなにも素晴らしい仕上りに出来上がったことはなかった。その繊細さにクローディアはどんな熟練の職人の手によるものなのだろうかとうっとりした。
友人達も感心しきりだ。
「きっと心を入れ替えたギズルフ様が、クローディアの為に一流の職人に編ませたに違いないわ」
「それもかなり前からってことになるわよ。この繊細さなら、モチーフの一つ一つに相当な時間がかかる筈だもの……良かったわねクローディア!」
友人達もその贈り物を見てとても嬉しそうである。
クローディアはじっとハンカチを見つめた。すると自然頬が緩んで、幸せな気持ちになった。
別に山のような贈り物が嬉しかったのではないし、高価そうなそのハンカチが嬉しかっただけともまた違う。
やっと、あの自分中心に物事を考える婚約者が、己の好みを理解してくれたのかと、自分の事を少しは分かってくれたのかという喜びが、クローディアの胸に広がっていた。
(……少しは私がギズルフ様の心の中に入り込めたってことかしら……)
クローディアは嬉しそうにその純白のハンカチを胸にそっと抱く。好意はあるものの、不安しかなかった結婚後の生活に小さな希望の明かりが灯ったような気がした。
「…………私、今からギズルフ様のところに行って来ようかしら……お礼を伝えに……」
その言葉に友人達が驚く。
永らくガサツなギズルフに呆れ、嫌煙するような態度を取っていたクローディアの口からは、積極的に彼のところへ行きたいなどという言葉が出たことはなかった。友人達は顔を見合わせて、そして破顔した。
「ええ、ええ、そうなさいよ」
「そうね! 早めにこういう贈り物が正解なのだとギズルフ様に叩き込んでおかないと……また迷走されたら大変よ。狩りの生々しい獲物やら生肉にリボン巻いたものを持ってこられる頃に戻っては大変だもの!」
彼女の気が変わっては大変と、友人達はクローディアの背をぐいぐい押す。
「そ、そうよね、ええと、じゃあすぐお城に上がる仕度をしないと……」
急かされたクローディアは、慌てて自分の部屋へと足早に戻っていく。
その手には、純白のハンカチが大切そうに握られていた。
──同じ頃、辺境伯の城の一室。
ミリヤムは難しい顔をして目の前の獣人の男に向かっていた。
「さて……若様の結婚式まであと七日となりましたね……」
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