夢ノ瀬日記

夢ノ瀬 日和

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7月14日

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 長い長い階段を昇っていく。真白く螺旋に群がるそれをただただ昇っていく。後ろからナニカが追ってくる。逃げたいのに。急ぎたいのに。怖いのに。私はただ昇っていくだけ。下を見れば、恐ろしいほど遠くに地面が見える。手すりなんてないここで落ちてしまえば、いったいどうなってしまうのだろう。
 頂上が見える。何もない頂上。壁もなければ、足場もない。真っさらな無。光に群がる蛾のように昇っていく。あと、数歩。

 唐突に体が後ろへ倒れていく。次いで、肩への衝撃を理解する。ぼんやりとしたシルエットはよく見慣れている。言葉にならない叫び声が空を劈く。大切にしていたはずの髪が煩わしい。来た道をジェットコースターのように逆走していく。恐怖と吐き気を綯い交ぜた浮遊感。二転三転する視界に星が瞬く。転がり堕ちて、堕ちて、どこまでも堕ちていく。

「もう何もしないで」

 私は邪魔だから。


 今日はバイトの日。今日を頑張れば暫くは休める。ちゃんと仕事しなきゃ。昨日は遊んだのだし。私ばかり楽しちゃいけないから。

「大丈夫。大丈夫」

 白い粉をお守りにして、今日を始める。
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