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第二章
第67話 魔力のコツ
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ご飯を食べ終わってからも、ひたすら集中して呼吸の繰り返し。
でも全然魔力の感覚ってのがわからなくて、時間だけが過ぎていく。
ナーガさんはそんな私を不可解そうにじーっと見てるだけで、何も言ってくれない。
「何かコツとかないんですか?」
「そんなものはない」
なんで私ができないのか不思議がってるみたい。
私、そんなに魔法の才能ないのかな……。
そうこうしていたら、夕方になってしまった。
今日は諦めて帰ろうと思ったら、サディさんが迎えに来てくれた。
「お疲れさま。今日の修行は終わった?」
「サディさん、迎えに来てくれたの? 1人で帰れるのに」
「やっぱりちょっと心配だったからさ」
チラリとサディさんがナーガさんを見た。
「アリシアは勘が悪いよ。アルバートに似たんだろ」
「それ、アルには絶対言わないでよ。怒るし、『俺のせいでアリシアが~』って泣くから」
それはありそう……。
なかなか魔力が使えないことは、お父さんには黙っておこう。
「ナーガさん、今日はありがとうございました。次はいつ来ればいいですか?」
「別に、勝手に来ればいい。魔力が感じられるようにならなきゃ、教えることないけど」
ずいぶん放任主義なお師匠様だな。スパルタ教育されるよりはいいけど。
空っぽのバスケットを持って、サディさんと森の中を帰る。
せっかく修業を始めたのに、何の進展もなかった。お母さんならきっと、魔法なんて簡単に使えたんだろうな。
「アリシアちゃん、大丈夫? 疲れちゃった?」
黙り込んでいる私を、サディさんが心配そうに見た。
「ううん、平気。……サディさん、私魔法使えるようになるかなぁ」
「心配ないよ。魔力を感じるのって、コツを掴むまでは結構難しいんだ。まだ始めたばっかりなんだから、焦らなくて大丈夫だよ」
「でも、ナーガさんが……」
「あいつは自分を基準にしか考えないからな」
呆れたようにサディさんが肩を竦めた。
「ナーガはきっと自分が修行してたとき、魔力のコントロールで苦労したことなんてないんじゃないかな。だから、できない人の気持ちがわからないんだよ。あいつが特殊なだけだから、気にしないで」
天才型ってことですか。教えることに向いてないのかもしれない。
……って、そんな人が師匠で大丈夫なんだろうか。
「魔力を感じるコツくらいなら、僕が教えてあげられると思うよ。僕は魔力のコントロールをリリアさんに教わったから」
「ホント!? サディさんありがとう!」
サディさんなら魔法使いじゃないから、きっと魔力のコツを掴むのに時間が掛かったはず。そういう人の方が教えるのは得意だよね。
しかもお母さん直伝!
「そういえば、サンドウィッチどうだった? ナーガも少しは食べたかな」
「うん、おいしかったよ! ナーガさんもちゃんと食べてた」
ジャムのやつをひとつだけだったけど、食べたことには変わりないよね。
サディさんが安心したように笑った。
「良かった。あいつ、食べることに全然興味ないからさ」
「魔法食っていうのを食べてるから平気なんだって」
「あれねー、確かに栄養は取れるけど味気ないんだよね。でもナーガ、旅の途中にみんなでご飯食べようって誘っても『なんで?』って食事の席に出て来なくてさ。アルは飲み会とか好きだから、そういうとこもナーガと合わなくて」
魔王討伐って目的がなければ、友達にならなそうだもんな、あの2人。
でも仲が悪いってわけじゃないんだよね。
「ナーガさんって、いろんなパーティーを追い出されちゃったんでしょ? でもお父さんたちとは、ずっと一緒に旅してたんだよね」
「アルは面倒見の良いやつだし責任感もあるからね。それにあんな感じだけど、結構仲良いと思うよ」
ケンカするほど仲が良い的な?
そういえば、ナーガさんは呪詛を受けたサディさんを助けてくれて仲間になったんだっけ。
大切なサディさんの恩人を、お父さんが追い出すわけないですよね!
でも全然魔力の感覚ってのがわからなくて、時間だけが過ぎていく。
ナーガさんはそんな私を不可解そうにじーっと見てるだけで、何も言ってくれない。
「何かコツとかないんですか?」
「そんなものはない」
なんで私ができないのか不思議がってるみたい。
私、そんなに魔法の才能ないのかな……。
そうこうしていたら、夕方になってしまった。
今日は諦めて帰ろうと思ったら、サディさんが迎えに来てくれた。
「お疲れさま。今日の修行は終わった?」
「サディさん、迎えに来てくれたの? 1人で帰れるのに」
「やっぱりちょっと心配だったからさ」
チラリとサディさんがナーガさんを見た。
「アリシアは勘が悪いよ。アルバートに似たんだろ」
「それ、アルには絶対言わないでよ。怒るし、『俺のせいでアリシアが~』って泣くから」
それはありそう……。
なかなか魔力が使えないことは、お父さんには黙っておこう。
「ナーガさん、今日はありがとうございました。次はいつ来ればいいですか?」
「別に、勝手に来ればいい。魔力が感じられるようにならなきゃ、教えることないけど」
ずいぶん放任主義なお師匠様だな。スパルタ教育されるよりはいいけど。
空っぽのバスケットを持って、サディさんと森の中を帰る。
せっかく修業を始めたのに、何の進展もなかった。お母さんならきっと、魔法なんて簡単に使えたんだろうな。
「アリシアちゃん、大丈夫? 疲れちゃった?」
黙り込んでいる私を、サディさんが心配そうに見た。
「ううん、平気。……サディさん、私魔法使えるようになるかなぁ」
「心配ないよ。魔力を感じるのって、コツを掴むまでは結構難しいんだ。まだ始めたばっかりなんだから、焦らなくて大丈夫だよ」
「でも、ナーガさんが……」
「あいつは自分を基準にしか考えないからな」
呆れたようにサディさんが肩を竦めた。
「ナーガはきっと自分が修行してたとき、魔力のコントロールで苦労したことなんてないんじゃないかな。だから、できない人の気持ちがわからないんだよ。あいつが特殊なだけだから、気にしないで」
天才型ってことですか。教えることに向いてないのかもしれない。
……って、そんな人が師匠で大丈夫なんだろうか。
「魔力を感じるコツくらいなら、僕が教えてあげられると思うよ。僕は魔力のコントロールをリリアさんに教わったから」
「ホント!? サディさんありがとう!」
サディさんなら魔法使いじゃないから、きっと魔力のコツを掴むのに時間が掛かったはず。そういう人の方が教えるのは得意だよね。
しかもお母さん直伝!
「そういえば、サンドウィッチどうだった? ナーガも少しは食べたかな」
「うん、おいしかったよ! ナーガさんもちゃんと食べてた」
ジャムのやつをひとつだけだったけど、食べたことには変わりないよね。
サディさんが安心したように笑った。
「良かった。あいつ、食べることに全然興味ないからさ」
「魔法食っていうのを食べてるから平気なんだって」
「あれねー、確かに栄養は取れるけど味気ないんだよね。でもナーガ、旅の途中にみんなでご飯食べようって誘っても『なんで?』って食事の席に出て来なくてさ。アルは飲み会とか好きだから、そういうとこもナーガと合わなくて」
魔王討伐って目的がなければ、友達にならなそうだもんな、あの2人。
でも仲が悪いってわけじゃないんだよね。
「ナーガさんって、いろんなパーティーを追い出されちゃったんでしょ? でもお父さんたちとは、ずっと一緒に旅してたんだよね」
「アルは面倒見の良いやつだし責任感もあるからね。それにあんな感じだけど、結構仲良いと思うよ」
ケンカするほど仲が良い的な?
そういえば、ナーガさんは呪詛を受けたサディさんを助けてくれて仲間になったんだっけ。
大切なサディさんの恩人を、お父さんが追い出すわけないですよね!
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