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第1部
第一章 クライン工房、開業①
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ボオオオオオオオオ――
大きな汽笛の音に導かれるように、甲板に立つ少女は空を見上げた。
青い空にはカモメの群れが飛んでいた。陸地が近い証拠だ。
少女はさらに首を傾け、真上を見上げる。雲が流れる空はとても澄んでいた。どこまでも広がる果てなき世界――ステラクラウン。
広大な大海原の上に四つの大陸を擁するこの世界はそんな名前で呼ばれていた。
人間達が文明と国を築き、獣人族と呼ばれる種族は自然の中で集落を作り、魔獣達は荒ぶる本能のままに大地を跋扈する世界。
人間と獣人族の軋轢、国同士の衝突、魔獣の襲来、《星神》を巡る争乱に《聖骸主》の出現など、争いの種こそ尽きないが大自然と資源に恵まれた豊かな世界だ。
ボオオオオオオオオ――
再び汽笛が鳴る。それを機に、少女は船首の先へと視線を移した。
青い水平線に陸地の影が見える。
まるで大陸を思わす大きな陸地だがあれは島だ。
南方の大陸セラから、さらに遥か南に位置する――グラム島。
鉱山を五つも有し気候もよく、その上、島としては破格の大きさを持つが、大陸から離れすぎているため、他国からは辺境と呼ばれる島である。
そして彼女の――いや、彼女達の目的地であり第二の故郷となる島でもあった。
ともあれ、陸地はもう視認出来る位置まで来ている。そろそろ彼を起こすべきだろう。
少女はそう考え、客室へと向かうのだった。
時刻は昼前。アッシュ=クラインは未だベッドの上で眠りこけていた。
眉間に刻まれたしわに、真直ぐ結ばれた口元。時々、呻き声も上げている。
昨晩遅くまで他の乗客達と飲み比べをしていたせいか、すこぶる調子が悪そうだった。
「……ッシュ。アッシュ! いい加減起きて!」
と、そこへ、可憐だが、どこか不機嫌そうな声が響いてくる。
「……うぅ……ん?」
アッシュは呻きながら瞼を開く。元々酒には強い体質なので二日酔いという訳でないが、それでも寝起きは最悪だった。どうも悪い夢を見ていた気がする。
アッシュは上半身を起こし、ふわァと大きな欠伸をした後、自らの居場所を確認するように周りの様子を窺った。
まず視界に映ったのは、この二週間世話になった粗末なベッドと洗面所。
次に、小さな丸い窓から見える蒼い海。
そして最後に、こちらをじいっと見つめる少女の姿――。
透き通るような白い肌と、空色の髪を持つ小柄な少女だ。肩にかからない程度まで伸ばしたその髪は、毛先の部位のみ緩やかなウェーブがかかっている。
まるで人形のように整った綺麗な顔立ちの少女なのだが、どうも今は少しご機嫌斜めのようだ。その翡翠色の瞳には、わずかな怒りが浮かんでいた。
アッシュは苦笑する。この子は喜んでいる時は分かりにくいのに、不機嫌な時はとても分かりやすい。基本的にいつも無愛想なのだ。
もう十三歳になるのだし、もう少し愛想を覚えてもいいと思うのだが……。
「……? アッシュ? どうしたの? 私の顔に何か付いてる?」
「いや何でもねえよ。ところでユーリィ。お前が来たってことは、もうじき着くのか?」
アッシュの問いかけに、彼女――ユーリィ=エマリアはこくんと頷く。
「先に上で待っている。顔を洗ったら来て」
そう言うと、ユーリィはさっさと部屋を出て行ってしまった。
一人残されたアッシュは、少女の背中を見送った後、洗面所の前に立つ。
鏡の中には、二十二歳になったばかりの青年の姿があった。
痩身だが鍛え上げた体に、そこそこ整った顔立ち。一見すると凡庸でそれ程目立つ風貌でもない。――ただし、その瞳と髪の色を除けばだが。
それは、セラ大陸では珍しい漆黒の瞳。そして、本来は瞳と同じ色だったのだが、今では燃え尽きたように変わってしまった白い髪。かつての名残のように毛先だけがわずかに黒を残している。その髪を一房さわり、アッシュは皮肉気に笑う。
ここ数年鏡の前に立つと必ずしてしまう仕草だ。どうも癖になっているらしい。
やれやれと髪を離したアッシュは、気合を入れるようにパンと両手で頬を叩く。
「さて、あんまりユーリィを待たせると後が怖えーからな。さっさと俺も行くか」
甲板に上がると快晴だった。
潮の香りを運ぶ風を頬に感じる。人生で初めての船旅で最初は慣れなかったこの風も、今日で最後かと思うと感慨深いものだ。
アッシュは背伸びをしながら辺りを見渡して――すぐにユーリィの姿を見つけた。
彼女は一人船首に立ち、目前にまで近付いた港を眺めている。
「おっ、あれがアティス王国の王都なのか。一体どんな国なんだ?」
アッシュはユーリィの隣に立って話しかけた。
振り向いた少女は、呆れたように言葉を返してくる。
「……あの国に行くのは、あなたが決めたことなのに、あなたが知らないの?」
「あ、いや、悪りい。平和な国ってことだけであそこに決めたんだよ」
そこでポリポリと頬をかき、
「正直なところ、今回の件を決めた頃はそこまで頭が回ってなかったからな」
「……………」
ユーリィは無言で、アッシュの顔をじいと見つめた。
そして小さく嘆息する。
当時の状況をよく知る彼女としては、強く否定することも出来ない。
仕方ないので、ユーリィは事前に仕入れていた知識を披露することにした。
「離島の小国――アティス王国。王都と幾つかの町村で構成された国で、総人口は約二十一万人。とても平和な国らしいけど、騎士団は三つもあって鎧機兵の保有数も多い。王都には鎧機兵専用の闘技場まであるんだって。そして――」
と、そこで躊躇うように、少女は言葉を切った。
アッシュは怪訝な表情を浮かべる。何か言いにくいことでもあるのだろうか?
しばらくして、彼女は少し戸惑いながらも言葉を続けた。
「……世にも珍しい《星神》のいない国」
アッシュは目を瞠った。
「……マジかよそれ……」
思わず呻く。と同時に、ある可能性が脳裏に思い浮かんだ。
(……こりゃあ、もしかして《神隠し》の仕業なのか?)
《神隠し》――。それは、いつしか呼ばれるようになった《星神》を拉致する人間や組織の総称だった。まさか、この地でも奴らが暗躍しているのだろうか……?
すると、彼の抱いた疑念が分かったのだろう。ユーリィが髪を横に揺らした。
「……《神隠し》は関係ないと思う。どうも本当に過去一人も《星神》が生まれなかったみたい。もしかしたら移住者はいたかもしれないけど、公式の記録にはなかった」
そう告げる彼女も半信半疑なのだろう。悩ましそうに眉をひそめていた。
アッシュもまた、渋面を浮かべて呟く。
「それはそれですげえよな。普通この人口なら五十人ぐらいはいそうなもんだが」
まさか、《星神》が一人もいない国が存在するとは……。
正直驚きはしたが、アッシュはここでこの話題を締めることにした。
ユーリィの話の中には、もっと留意しなければならない点があったからだ。
「なあユーリィ。ところでこの国の鎧機兵の保有数が多いってのは確かなのか?」
これが最も重要な点だった。ユーリィはこくんと頷き、
「うん。公式の保有数は約二千機だって。総人口が二百万を超すグレイシア皇国でも約二万機だから、ちょっとありえないぐらい多い」
「は? に、二千!? 何だよその異常な数は……」
本当にとんでもない数だった。
彼らの祖国でもあるグレイシア皇国はセラ大陸の北方にある世界有数の大国だ。
霊峰カリンカ山脈の麓に構える皇都ディノスを筆頭に百を超える町村を擁する「騎士」の国。保有する鎧機兵の数は四大陸全土を考慮してなお上位に入るだろう。
だというのに、小国でありながらこの数は――。
「もしかしてだけど、闘技場があるのなら、鎧機兵が消耗品扱いなのかも」
首を傾げながら、ユーリィが自分の推測を告げる。
アッシュは腕を組んで考え込んだ。
あの高価な鎧機兵が消耗品。流石に信じがたい話なのだが……。
「逆に好都合かもな。これからのことを考えると……」
アッシュの独白に、ユーリィが複雑そうな表情を浮かべる。
「……本当にこの国に鎧機兵の工房を開くの?」
「ああ。そのつもりだよ。正直、他に食いっぱぐれねえ技術は持ってねえからな。何だ、俺の腕じゃ頼りないか? まあ、俺の技術は邪道扱いされていたからな」
「……アッシュの腕は疑ってない。職人の資格も持っているし、苦労はしても何とか出来ると思う。だけど、私は……」
ふと、ユーリィの脳裏に祖国でのアッシュの姿が思い浮かぶ。
たとえ彼自身は望んでいなくても、あの姿こそがアッシュに一番ふさわしいと彼女は思うのだが……。
「……ごめんなさい。何でもない。今のは忘れて」
と言って、少女はそのまま俯いてしまう。あまりにも分かりやすく気落ちするユーリィに、アッシュは苦笑した。そして少女の空色の髪にポンと手を置いて、
「……悪りいなユーリィ。これは完全に俺の我儘だ。あの国で俺のやるべきことはもう終わっちまった。だからこそ――俺はもう一度、人生をやり直してえんだよ」
ユーリィは彼女の頭をくしゃくしゃと撫でるアッシュの顔を上目遣いで見つめた。
アッシュ=クライン。五年間、ずっと家族として傍にいてくれた青年。
自分にとって誰よりも大切な人。
だから、アッシュが背負った絶望の深さは、自分が一番よく知っている。
特に半年前の彼の姿を思い出すと、今でも胸が締め付けられそうだ。
(……そう。あの頃のアッシュは、本当に死にたがっていたから)
かつて死を望んでいた青年。そんな彼が今、前を向いて歩こうとしているのだ。
ならば、自分の答えは一つしかない。
「――大丈夫。気にしないで。アッシュが我儘なのはよく知っている。あなたの望むようにすればいい。私はとにかくあなたが野たれ死なないようにフォローする」
「……なんかえらい言われようだが……。ふふ、まあ、ありがとよ」
妹のように――いや、それこそ愛娘のように、大切に守り抜いてきた少女のエールを受け、アッシュは不敵に笑う。
「見てろよ。ここが俺の新しい戦場なんだ。俺は必ず勝ち抜いて見せるぜ!」
◆
アッシュ=クラインは、意外と勤勉な人間である。
口調がどうにも荒いためよく誤解されるが、責任感の強い人物でもあった。
ここ半年ほどは色々とあって、かなり自暴自棄になっていたが、生来の性格を大雑把に分類するのならば、きっと「生真面目な人間」になるのかもしれない。
そして新たな地にて心機一転。
どうにか過去を乗り越えて本調子を取り戻したアッシュは、持ち前の勤勉さを発揮して第二の人生を歩こうとクライン工房開業に向け、精一杯努力していた。
主観的、客観的に見ても、アッシュはとてもよく頑張っていただろう。
船上での勇ましい宣言の後、彼は早速行動を開始した。
まずは、この国を第二の故郷とすべく住民登録。続いて工房となる物件探し。
足を棒にしてようやく見つけたのは街外れにあった元工房で、自宅兼作業場にリフォームするのにかなり出費したが、どうにか自分の工房を構えることが出来た。
もちろん鎧機兵用の工具の購入や、材料などの仕入れルートの確立も抜かりなく行った。
そうしていよいよ開業――前の宣伝だ。
彼は腕には自信があった。昔、傭兵をしていた頃に独学で培った技術だが、鎧機兵のメンテナンスから、金属製の人工筋肉を編むことや鋼子骨格の製造。動力を循環させて機体を動かす操鋼糸の調律に至るまで、ほとんどの作業を一人でこなす事が出来た。
当然、その点は猛烈にアピールした。街を行きかう通行人にビラを配りながら。
それこそ半ば街頭演説のように熱く語っていた。
彼はまさに全力を尽くしていた。
そしてユーリィ=エマリア。彼女もまた努力していた。
アッシュと違い、職人ではない彼女が着目したのは自分の容姿だ。
ユーリィは思った。あまり自覚はないのだが、自分は人並み以上の容姿をしているらしい。ならば、看板娘としてそれを生かさねば、と考えた。
まずどうにかすべきは服装だろう。出来るだけ目立つ服装が好ましい。
思い出すのは、アッシュに内緒で一度だけ行ってみた皇都の歓楽街。
その華やかさに圧倒されたが、当時一番印象に残ったのは女性の服装――バニーガールとメイド服だ。
……バニーガールは流石に無理だ。あんなものを着たら羞恥心で死ぬ。
ならばメイド服か、とユーリィは記憶を探りながら、服の製作にとりかかった。
淡いピンクの生地。丈が極端に短いフリフリのスカート。ウエストをキュッと締め、胸を強調させるような服。手先な器用な彼女にとって製作は大して手間ではなかった。
そして、自室にて完成したメイド服を着てみるユーリィ。
立ち鏡に映る自分の姿をじいっと眺めてみるが……どうもしっくりこない。
彼女はポンと手を叩いた。ああ、そうか。あれが足りない。
ユーリィはクローゼットからあるものを取り出した。
空色の「ネコミミウィッグ」だ。
皇都在住の某デザイナーが、獣人族の少女の容姿からインスピレーションを受け製作。熱狂的な支持を得て大普及したアイテムで、以前興味本位で買った品だ。
彼女は「ネコミミウィッグ」を装着した。よし。これで完璧だ。
ユーリィは一度、立ち鏡の前でくるりと回った後、自室を出てアッシュの元へ向かった。彼の感想を聞きたかったのだ。もしかしたら、あの救いがたい朴念仁でも可愛いと褒めてくれるかもしれない。彼女は少しドキドキしていた。
しかし、彼の反応は――。
『…………………………………………………あー……』
長い沈黙の後、呻くように声を出し、
『うん。可愛いと思うぞ。けど、そういう格好はもう少し大人になってからにしような』
ポン、とユーリィの両肩に手を置き、そう言った。
一応褒めてはくれたが、その時、ユーリィは気付いていた。
そう告げるアッシュの視線が一瞬だけユーリィの胸元に向いていたことに。
その黒い瞳がとても優しげな――憐れむようなとも言う――光を宿していたことに。
ユーリィは無言のまま、アッシュのあごを打ち抜いた。
そして自室に戻り、メイド服を脱ぎ捨てるとクローゼットの奥深くに封印した。
……二度と着るものか。ちくしょうめ。
と、まあ、そんな感じでアッシュとユーリィの二人はとても頑張っていた。
そうして怒涛のように日々が流れていき――……。
――三ヶ月後。クライン工房の居住区である二階。
本工房の主人の故郷を模した『和』と呼ばれる一風変わった部屋にて。
「……まさか、いきなり野たれ死ぬ危機がくるとは思わなかった」
重い言葉が茶の間に響く。
「開業してから二週間。お客さんが来ない記録絶賛更新中。このままだと、このパンの耳がご馳走と呼ばれる日も遠くない」
口にくわえたパンの耳を揺らしながらユーリィが笑えない非常事態宣言をした。
アッシュは何も答えない。ただ卓袱台の上で突っ伏すだけだ。
しばし続く沈黙。やがてアッシュの口元から「……はあ」と深い溜息がもれた。
――結局、これまでの宣伝は全く成果を上げなかった。
ほとんどの通行人は一瞬しか興味を示してくれず、あれだけ配ったビラは一読されただけで即座に子供の落書き帳として再利用された。何とも報われない結末だ。
「……考えてみればさ、鎧機兵が多いって事は工房だって多いって事だよな」
途轍もない徒労感に耐えながら、アッシュはようやく重い口を開いた。
鎧機兵の所有数が二千を超える国。
当然それを支える工房も多くあるという事だ。
「……あなたの頭カラッポなの? そんなの当たり前。天罰いる?」
ユーリィの声は冷たい。
確かにそうだ。工房どころか大規模な工場まであるこの王都で、誰がすき好んで得体のしれない新参者の所にやって来るというのだ。しかもこんな街外れにあっては「一見さん」さえ来ないだろう。状況は思っていた以上に厳しかった。
だが、落ち込んでいても仕方がない。
アッシュは気持ちを切り替えることにした。
「とにかく! このままじゃジリ貧だ。こうなったら――足だ。足で稼ごう。これから街に行って、直接客を探して交渉しようぜ!」
ユーリィは首を傾げて、アッシュの案を検討する。……確かにこのままここで客を待つよりは可能性は高そうだ。彼女はこくんと頷き、同意の意思を示す。
「おし! じゃあ、まずは噴水広場にでも行ってみるか!」
大きな汽笛の音に導かれるように、甲板に立つ少女は空を見上げた。
青い空にはカモメの群れが飛んでいた。陸地が近い証拠だ。
少女はさらに首を傾け、真上を見上げる。雲が流れる空はとても澄んでいた。どこまでも広がる果てなき世界――ステラクラウン。
広大な大海原の上に四つの大陸を擁するこの世界はそんな名前で呼ばれていた。
人間達が文明と国を築き、獣人族と呼ばれる種族は自然の中で集落を作り、魔獣達は荒ぶる本能のままに大地を跋扈する世界。
人間と獣人族の軋轢、国同士の衝突、魔獣の襲来、《星神》を巡る争乱に《聖骸主》の出現など、争いの種こそ尽きないが大自然と資源に恵まれた豊かな世界だ。
ボオオオオオオオオ――
再び汽笛が鳴る。それを機に、少女は船首の先へと視線を移した。
青い水平線に陸地の影が見える。
まるで大陸を思わす大きな陸地だがあれは島だ。
南方の大陸セラから、さらに遥か南に位置する――グラム島。
鉱山を五つも有し気候もよく、その上、島としては破格の大きさを持つが、大陸から離れすぎているため、他国からは辺境と呼ばれる島である。
そして彼女の――いや、彼女達の目的地であり第二の故郷となる島でもあった。
ともあれ、陸地はもう視認出来る位置まで来ている。そろそろ彼を起こすべきだろう。
少女はそう考え、客室へと向かうのだった。
時刻は昼前。アッシュ=クラインは未だベッドの上で眠りこけていた。
眉間に刻まれたしわに、真直ぐ結ばれた口元。時々、呻き声も上げている。
昨晩遅くまで他の乗客達と飲み比べをしていたせいか、すこぶる調子が悪そうだった。
「……ッシュ。アッシュ! いい加減起きて!」
と、そこへ、可憐だが、どこか不機嫌そうな声が響いてくる。
「……うぅ……ん?」
アッシュは呻きながら瞼を開く。元々酒には強い体質なので二日酔いという訳でないが、それでも寝起きは最悪だった。どうも悪い夢を見ていた気がする。
アッシュは上半身を起こし、ふわァと大きな欠伸をした後、自らの居場所を確認するように周りの様子を窺った。
まず視界に映ったのは、この二週間世話になった粗末なベッドと洗面所。
次に、小さな丸い窓から見える蒼い海。
そして最後に、こちらをじいっと見つめる少女の姿――。
透き通るような白い肌と、空色の髪を持つ小柄な少女だ。肩にかからない程度まで伸ばしたその髪は、毛先の部位のみ緩やかなウェーブがかかっている。
まるで人形のように整った綺麗な顔立ちの少女なのだが、どうも今は少しご機嫌斜めのようだ。その翡翠色の瞳には、わずかな怒りが浮かんでいた。
アッシュは苦笑する。この子は喜んでいる時は分かりにくいのに、不機嫌な時はとても分かりやすい。基本的にいつも無愛想なのだ。
もう十三歳になるのだし、もう少し愛想を覚えてもいいと思うのだが……。
「……? アッシュ? どうしたの? 私の顔に何か付いてる?」
「いや何でもねえよ。ところでユーリィ。お前が来たってことは、もうじき着くのか?」
アッシュの問いかけに、彼女――ユーリィ=エマリアはこくんと頷く。
「先に上で待っている。顔を洗ったら来て」
そう言うと、ユーリィはさっさと部屋を出て行ってしまった。
一人残されたアッシュは、少女の背中を見送った後、洗面所の前に立つ。
鏡の中には、二十二歳になったばかりの青年の姿があった。
痩身だが鍛え上げた体に、そこそこ整った顔立ち。一見すると凡庸でそれ程目立つ風貌でもない。――ただし、その瞳と髪の色を除けばだが。
それは、セラ大陸では珍しい漆黒の瞳。そして、本来は瞳と同じ色だったのだが、今では燃え尽きたように変わってしまった白い髪。かつての名残のように毛先だけがわずかに黒を残している。その髪を一房さわり、アッシュは皮肉気に笑う。
ここ数年鏡の前に立つと必ずしてしまう仕草だ。どうも癖になっているらしい。
やれやれと髪を離したアッシュは、気合を入れるようにパンと両手で頬を叩く。
「さて、あんまりユーリィを待たせると後が怖えーからな。さっさと俺も行くか」
甲板に上がると快晴だった。
潮の香りを運ぶ風を頬に感じる。人生で初めての船旅で最初は慣れなかったこの風も、今日で最後かと思うと感慨深いものだ。
アッシュは背伸びをしながら辺りを見渡して――すぐにユーリィの姿を見つけた。
彼女は一人船首に立ち、目前にまで近付いた港を眺めている。
「おっ、あれがアティス王国の王都なのか。一体どんな国なんだ?」
アッシュはユーリィの隣に立って話しかけた。
振り向いた少女は、呆れたように言葉を返してくる。
「……あの国に行くのは、あなたが決めたことなのに、あなたが知らないの?」
「あ、いや、悪りい。平和な国ってことだけであそこに決めたんだよ」
そこでポリポリと頬をかき、
「正直なところ、今回の件を決めた頃はそこまで頭が回ってなかったからな」
「……………」
ユーリィは無言で、アッシュの顔をじいと見つめた。
そして小さく嘆息する。
当時の状況をよく知る彼女としては、強く否定することも出来ない。
仕方ないので、ユーリィは事前に仕入れていた知識を披露することにした。
「離島の小国――アティス王国。王都と幾つかの町村で構成された国で、総人口は約二十一万人。とても平和な国らしいけど、騎士団は三つもあって鎧機兵の保有数も多い。王都には鎧機兵専用の闘技場まであるんだって。そして――」
と、そこで躊躇うように、少女は言葉を切った。
アッシュは怪訝な表情を浮かべる。何か言いにくいことでもあるのだろうか?
しばらくして、彼女は少し戸惑いながらも言葉を続けた。
「……世にも珍しい《星神》のいない国」
アッシュは目を瞠った。
「……マジかよそれ……」
思わず呻く。と同時に、ある可能性が脳裏に思い浮かんだ。
(……こりゃあ、もしかして《神隠し》の仕業なのか?)
《神隠し》――。それは、いつしか呼ばれるようになった《星神》を拉致する人間や組織の総称だった。まさか、この地でも奴らが暗躍しているのだろうか……?
すると、彼の抱いた疑念が分かったのだろう。ユーリィが髪を横に揺らした。
「……《神隠し》は関係ないと思う。どうも本当に過去一人も《星神》が生まれなかったみたい。もしかしたら移住者はいたかもしれないけど、公式の記録にはなかった」
そう告げる彼女も半信半疑なのだろう。悩ましそうに眉をひそめていた。
アッシュもまた、渋面を浮かべて呟く。
「それはそれですげえよな。普通この人口なら五十人ぐらいはいそうなもんだが」
まさか、《星神》が一人もいない国が存在するとは……。
正直驚きはしたが、アッシュはここでこの話題を締めることにした。
ユーリィの話の中には、もっと留意しなければならない点があったからだ。
「なあユーリィ。ところでこの国の鎧機兵の保有数が多いってのは確かなのか?」
これが最も重要な点だった。ユーリィはこくんと頷き、
「うん。公式の保有数は約二千機だって。総人口が二百万を超すグレイシア皇国でも約二万機だから、ちょっとありえないぐらい多い」
「は? に、二千!? 何だよその異常な数は……」
本当にとんでもない数だった。
彼らの祖国でもあるグレイシア皇国はセラ大陸の北方にある世界有数の大国だ。
霊峰カリンカ山脈の麓に構える皇都ディノスを筆頭に百を超える町村を擁する「騎士」の国。保有する鎧機兵の数は四大陸全土を考慮してなお上位に入るだろう。
だというのに、小国でありながらこの数は――。
「もしかしてだけど、闘技場があるのなら、鎧機兵が消耗品扱いなのかも」
首を傾げながら、ユーリィが自分の推測を告げる。
アッシュは腕を組んで考え込んだ。
あの高価な鎧機兵が消耗品。流石に信じがたい話なのだが……。
「逆に好都合かもな。これからのことを考えると……」
アッシュの独白に、ユーリィが複雑そうな表情を浮かべる。
「……本当にこの国に鎧機兵の工房を開くの?」
「ああ。そのつもりだよ。正直、他に食いっぱぐれねえ技術は持ってねえからな。何だ、俺の腕じゃ頼りないか? まあ、俺の技術は邪道扱いされていたからな」
「……アッシュの腕は疑ってない。職人の資格も持っているし、苦労はしても何とか出来ると思う。だけど、私は……」
ふと、ユーリィの脳裏に祖国でのアッシュの姿が思い浮かぶ。
たとえ彼自身は望んでいなくても、あの姿こそがアッシュに一番ふさわしいと彼女は思うのだが……。
「……ごめんなさい。何でもない。今のは忘れて」
と言って、少女はそのまま俯いてしまう。あまりにも分かりやすく気落ちするユーリィに、アッシュは苦笑した。そして少女の空色の髪にポンと手を置いて、
「……悪りいなユーリィ。これは完全に俺の我儘だ。あの国で俺のやるべきことはもう終わっちまった。だからこそ――俺はもう一度、人生をやり直してえんだよ」
ユーリィは彼女の頭をくしゃくしゃと撫でるアッシュの顔を上目遣いで見つめた。
アッシュ=クライン。五年間、ずっと家族として傍にいてくれた青年。
自分にとって誰よりも大切な人。
だから、アッシュが背負った絶望の深さは、自分が一番よく知っている。
特に半年前の彼の姿を思い出すと、今でも胸が締め付けられそうだ。
(……そう。あの頃のアッシュは、本当に死にたがっていたから)
かつて死を望んでいた青年。そんな彼が今、前を向いて歩こうとしているのだ。
ならば、自分の答えは一つしかない。
「――大丈夫。気にしないで。アッシュが我儘なのはよく知っている。あなたの望むようにすればいい。私はとにかくあなたが野たれ死なないようにフォローする」
「……なんかえらい言われようだが……。ふふ、まあ、ありがとよ」
妹のように――いや、それこそ愛娘のように、大切に守り抜いてきた少女のエールを受け、アッシュは不敵に笑う。
「見てろよ。ここが俺の新しい戦場なんだ。俺は必ず勝ち抜いて見せるぜ!」
◆
アッシュ=クラインは、意外と勤勉な人間である。
口調がどうにも荒いためよく誤解されるが、責任感の強い人物でもあった。
ここ半年ほどは色々とあって、かなり自暴自棄になっていたが、生来の性格を大雑把に分類するのならば、きっと「生真面目な人間」になるのかもしれない。
そして新たな地にて心機一転。
どうにか過去を乗り越えて本調子を取り戻したアッシュは、持ち前の勤勉さを発揮して第二の人生を歩こうとクライン工房開業に向け、精一杯努力していた。
主観的、客観的に見ても、アッシュはとてもよく頑張っていただろう。
船上での勇ましい宣言の後、彼は早速行動を開始した。
まずは、この国を第二の故郷とすべく住民登録。続いて工房となる物件探し。
足を棒にしてようやく見つけたのは街外れにあった元工房で、自宅兼作業場にリフォームするのにかなり出費したが、どうにか自分の工房を構えることが出来た。
もちろん鎧機兵用の工具の購入や、材料などの仕入れルートの確立も抜かりなく行った。
そうしていよいよ開業――前の宣伝だ。
彼は腕には自信があった。昔、傭兵をしていた頃に独学で培った技術だが、鎧機兵のメンテナンスから、金属製の人工筋肉を編むことや鋼子骨格の製造。動力を循環させて機体を動かす操鋼糸の調律に至るまで、ほとんどの作業を一人でこなす事が出来た。
当然、その点は猛烈にアピールした。街を行きかう通行人にビラを配りながら。
それこそ半ば街頭演説のように熱く語っていた。
彼はまさに全力を尽くしていた。
そしてユーリィ=エマリア。彼女もまた努力していた。
アッシュと違い、職人ではない彼女が着目したのは自分の容姿だ。
ユーリィは思った。あまり自覚はないのだが、自分は人並み以上の容姿をしているらしい。ならば、看板娘としてそれを生かさねば、と考えた。
まずどうにかすべきは服装だろう。出来るだけ目立つ服装が好ましい。
思い出すのは、アッシュに内緒で一度だけ行ってみた皇都の歓楽街。
その華やかさに圧倒されたが、当時一番印象に残ったのは女性の服装――バニーガールとメイド服だ。
……バニーガールは流石に無理だ。あんなものを着たら羞恥心で死ぬ。
ならばメイド服か、とユーリィは記憶を探りながら、服の製作にとりかかった。
淡いピンクの生地。丈が極端に短いフリフリのスカート。ウエストをキュッと締め、胸を強調させるような服。手先な器用な彼女にとって製作は大して手間ではなかった。
そして、自室にて完成したメイド服を着てみるユーリィ。
立ち鏡に映る自分の姿をじいっと眺めてみるが……どうもしっくりこない。
彼女はポンと手を叩いた。ああ、そうか。あれが足りない。
ユーリィはクローゼットからあるものを取り出した。
空色の「ネコミミウィッグ」だ。
皇都在住の某デザイナーが、獣人族の少女の容姿からインスピレーションを受け製作。熱狂的な支持を得て大普及したアイテムで、以前興味本位で買った品だ。
彼女は「ネコミミウィッグ」を装着した。よし。これで完璧だ。
ユーリィは一度、立ち鏡の前でくるりと回った後、自室を出てアッシュの元へ向かった。彼の感想を聞きたかったのだ。もしかしたら、あの救いがたい朴念仁でも可愛いと褒めてくれるかもしれない。彼女は少しドキドキしていた。
しかし、彼の反応は――。
『…………………………………………………あー……』
長い沈黙の後、呻くように声を出し、
『うん。可愛いと思うぞ。けど、そういう格好はもう少し大人になってからにしような』
ポン、とユーリィの両肩に手を置き、そう言った。
一応褒めてはくれたが、その時、ユーリィは気付いていた。
そう告げるアッシュの視線が一瞬だけユーリィの胸元に向いていたことに。
その黒い瞳がとても優しげな――憐れむようなとも言う――光を宿していたことに。
ユーリィは無言のまま、アッシュのあごを打ち抜いた。
そして自室に戻り、メイド服を脱ぎ捨てるとクローゼットの奥深くに封印した。
……二度と着るものか。ちくしょうめ。
と、まあ、そんな感じでアッシュとユーリィの二人はとても頑張っていた。
そうして怒涛のように日々が流れていき――……。
――三ヶ月後。クライン工房の居住区である二階。
本工房の主人の故郷を模した『和』と呼ばれる一風変わった部屋にて。
「……まさか、いきなり野たれ死ぬ危機がくるとは思わなかった」
重い言葉が茶の間に響く。
「開業してから二週間。お客さんが来ない記録絶賛更新中。このままだと、このパンの耳がご馳走と呼ばれる日も遠くない」
口にくわえたパンの耳を揺らしながらユーリィが笑えない非常事態宣言をした。
アッシュは何も答えない。ただ卓袱台の上で突っ伏すだけだ。
しばし続く沈黙。やがてアッシュの口元から「……はあ」と深い溜息がもれた。
――結局、これまでの宣伝は全く成果を上げなかった。
ほとんどの通行人は一瞬しか興味を示してくれず、あれだけ配ったビラは一読されただけで即座に子供の落書き帳として再利用された。何とも報われない結末だ。
「……考えてみればさ、鎧機兵が多いって事は工房だって多いって事だよな」
途轍もない徒労感に耐えながら、アッシュはようやく重い口を開いた。
鎧機兵の所有数が二千を超える国。
当然それを支える工房も多くあるという事だ。
「……あなたの頭カラッポなの? そんなの当たり前。天罰いる?」
ユーリィの声は冷たい。
確かにそうだ。工房どころか大規模な工場まであるこの王都で、誰がすき好んで得体のしれない新参者の所にやって来るというのだ。しかもこんな街外れにあっては「一見さん」さえ来ないだろう。状況は思っていた以上に厳しかった。
だが、落ち込んでいても仕方がない。
アッシュは気持ちを切り替えることにした。
「とにかく! このままじゃジリ貧だ。こうなったら――足だ。足で稼ごう。これから街に行って、直接客を探して交渉しようぜ!」
ユーリィは首を傾げて、アッシュの案を検討する。……確かにこのままここで客を待つよりは可能性は高そうだ。彼女はこくんと頷き、同意の意思を示す。
「おし! じゃあ、まずは噴水広場にでも行ってみるか!」
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