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スライムはねらわれた!
キースは策を練った! ※
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✳︎✳︎✳︎
今回はキース視点です
✳︎✳︎✳︎
テイマーサロンで一悶着あった夜。
「君がロームを大事に思う気持ちは分かるよ。でも大丈夫だから、心配しないで」
未だ不安そうにするジャスパーに、俺は優しく声を掛けた。
「キース♡、様っ♡、キース、さ…あっ♡!はぁっ…♡!!」
ゆさり、ゆさりと、丁寧に内側をなぞる。今夜は最初から正常位で、ゆっくりと。ロームのフリも、給餌の体も、言葉責めも無しだ。ジャスパーは、時折「深ぁ…っ」とため息を溢しながら、感じるたびに恋人繋ぎをした手をキュッと握って来る。潤んで蕩けた瞳には、恋に溺れる愚かな赤髪の男が映っている。今、俺の下で俺に揺すられて甘く切なく啼いているのはジャスパーの姿をしたロームだが、彼の部屋では同じように、俺の姿をしたロームの下で、君はこんな風に俺を見つめているのだろうか。
ジャスパー、君も気付いているだろう。これが単なる給餌ではなく、ロームを通じて俺が君を抱いているということ。いつものように、君の身体に俺の味を叩き込んで、俺無しでは生きて行けないように、征服し尽くしたいという欲望はある。だけど、身体だけじゃない。不安に揺れる君の心を、ぐずぐずに溶かして柔らかく包んであげたい。確かに最初は好奇心だった。次に肉欲。だが、今の俺には、君を護り、慈しみ、独占して、誰にも渡したくない。身体だけじゃない、俺の心も、君のものだ。ああ、早く本物の君を抱きたい。
「あっ♡、あっ♡、キース様っ♡、イっく…!!!」
シーツを掴んで、背中を思い切り弓なりに反らし、また君は絶頂する。もうそこはすっかり俺の形になって、ぴったりと吸い付き、俺の情けを求めてキュンキュンと媚びる。
「んんんんッ♡!んんッ♡!んんん~~~ッ♡!!!」
左腕で反らした腰を抱き寄せ、右手は彼の後頭部をしっかりと支えて、深く口付ける。君は淡々と同じ調子で抽送を繰り返す穏やかなセックスが好きだけど、そろそろ俺も限界だ。蕩け切ったトロトロまんこに、三度目の愛を注ごう。
「ンん♡♡ンンン~~ッ♡♡♡!!!ン”ん”ん”ん”♡♡♡!!!」
彼は俺に全力でしがみつき、俺の全てを絞り尽くして、果てた。
さて、やっとここからが本題だ。目の前には、ジャスパーの意識が途切れ、接続の切れたローム2号。傍には、今朝分裂したというローム3号。ややこしいので先ほど便宜上ナンバリングした。とはいえ、手乗りの姿でシャッフルしたら、どれがどれだか分からないだろうが。
無論俺だって、無策でローレンスにロームを預けるわけじゃない。俺には考えがあった。
ジャスパーと親密になってしばらくして、彼はとあるレポートを俺に持たせてくれた。何と彼は、図書館で従魔についての文献を調べ上げ、テイムの前例のある魔物について、公開されている限りの資料をまとめてくれたのだ。
「キース様は、いつか従魔を得るつもりだと仰っていたので…」
微かに頬を染めて、はにかむ彼。しかしそのレポートは、魔物の特性、生息場所、テイムの条件、飼育方法など、驚くほど詳細かつ簡潔にまとまっていた。ちょ、俺の嫁、有能過ぎ…?!
そのレポートを見て、思い当たったのだ。上位貴族は、従魔を従える者が少なくないが、複数の従魔を従える者は、指折り数えるほどしかいない。それは、従魔との契約内容によったり、召喚維持のための魔力量によったり、従魔の性質によったり…気性が荒かったりとか、臆病だったりとか。
ゆえに、二体以上の従魔を従えることは容易ではない。俺がロームを二体引き取りたかったのは、当然次の従魔を得た時の為の訓練という理屈、それは本心だ。一方で、既に従魔を従えるテイマーにとって、新たに二体目の従魔を迎えることは、容易ではない。それはローレンスにも当て嵌まる。
と、そんなやりとりがあったことを、ロームたちは知っている。彼らは俺たちの胸ポケットから、それらを全て見聞きしていたし、一つの個体が知覚したことを、彼らは即時共有する。
「お前たちも理解していると思うが」
俺はジャスパーの姿のローム2と、手乗りスライムの姿のローム3に話し掛けた。彼らは想像以上に知性が高く、また狡猾だ。二体とも無表情だが、俺の言いたいことも、自分たちの置かれている立場も、十分理解している。
彼が最初、どのような理由でジャスパーを宿主に選んだのかは分からないが、まず彼は慎重な性質のジャスパーに警戒心を与えないよう、無力なスライムを演じた。実際無力だったのかもしれない。そしてその後、俺が2を貰い受けた後は、1は俺に、2はジャスパーに擬態することで、より多くの魔力を吸収することを学習した。一方で、人前では無力なスライムの姿を貫き通している。ジャスパーが悪目立ちすることを恐れているのもあるが、特殊個体であることが露見すれば、ジャスパーとの共存関係や安定的魔力供給が危険に晒されるからだ。その偽装は、我ら人類のみならず、ケネス殿下やクリスティン嬢に従う神獣まで欺くのだから、大したものである。
彼らが俺に従っているのは、純粋な従属関係からではない。彼らがジャスパーから魔力の供給を受ける際、俺の存在を媒介した方が効率がいいからだ。ジャスパーは、俺と性行為を重ねるにつれ、よりスムーズに魔力を解放する身体が出来上がっている。一方俺は俺で、ジャスパーとの性行為を望んでいるし、ロームの特殊性を秘匿し、ジャスパーを保護する選択をする。だがローレンスは違う。彼の手にロームが渡ることになれば、彼はロームの特殊性を暴き、場合によってはロームはジャスパーと引き離され、もしくはジャスパー共々、実験体として国家権力に飼い殺されることとなるだろう。
「…ならば、お前たちが取るべき行動は、分かるな?」
俺は大まかな指針を伝えた。後は彼らが上手くやってくれるだろう。
今回はキース視点です
✳︎✳︎✳︎
テイマーサロンで一悶着あった夜。
「君がロームを大事に思う気持ちは分かるよ。でも大丈夫だから、心配しないで」
未だ不安そうにするジャスパーに、俺は優しく声を掛けた。
「キース♡、様っ♡、キース、さ…あっ♡!はぁっ…♡!!」
ゆさり、ゆさりと、丁寧に内側をなぞる。今夜は最初から正常位で、ゆっくりと。ロームのフリも、給餌の体も、言葉責めも無しだ。ジャスパーは、時折「深ぁ…っ」とため息を溢しながら、感じるたびに恋人繋ぎをした手をキュッと握って来る。潤んで蕩けた瞳には、恋に溺れる愚かな赤髪の男が映っている。今、俺の下で俺に揺すられて甘く切なく啼いているのはジャスパーの姿をしたロームだが、彼の部屋では同じように、俺の姿をしたロームの下で、君はこんな風に俺を見つめているのだろうか。
ジャスパー、君も気付いているだろう。これが単なる給餌ではなく、ロームを通じて俺が君を抱いているということ。いつものように、君の身体に俺の味を叩き込んで、俺無しでは生きて行けないように、征服し尽くしたいという欲望はある。だけど、身体だけじゃない。不安に揺れる君の心を、ぐずぐずに溶かして柔らかく包んであげたい。確かに最初は好奇心だった。次に肉欲。だが、今の俺には、君を護り、慈しみ、独占して、誰にも渡したくない。身体だけじゃない、俺の心も、君のものだ。ああ、早く本物の君を抱きたい。
「あっ♡、あっ♡、キース様っ♡、イっく…!!!」
シーツを掴んで、背中を思い切り弓なりに反らし、また君は絶頂する。もうそこはすっかり俺の形になって、ぴったりと吸い付き、俺の情けを求めてキュンキュンと媚びる。
「んんんんッ♡!んんッ♡!んんん~~~ッ♡!!!」
左腕で反らした腰を抱き寄せ、右手は彼の後頭部をしっかりと支えて、深く口付ける。君は淡々と同じ調子で抽送を繰り返す穏やかなセックスが好きだけど、そろそろ俺も限界だ。蕩け切ったトロトロまんこに、三度目の愛を注ごう。
「ンん♡♡ンンン~~ッ♡♡♡!!!ン”ん”ん”ん”♡♡♡!!!」
彼は俺に全力でしがみつき、俺の全てを絞り尽くして、果てた。
さて、やっとここからが本題だ。目の前には、ジャスパーの意識が途切れ、接続の切れたローム2号。傍には、今朝分裂したというローム3号。ややこしいので先ほど便宜上ナンバリングした。とはいえ、手乗りの姿でシャッフルしたら、どれがどれだか分からないだろうが。
無論俺だって、無策でローレンスにロームを預けるわけじゃない。俺には考えがあった。
ジャスパーと親密になってしばらくして、彼はとあるレポートを俺に持たせてくれた。何と彼は、図書館で従魔についての文献を調べ上げ、テイムの前例のある魔物について、公開されている限りの資料をまとめてくれたのだ。
「キース様は、いつか従魔を得るつもりだと仰っていたので…」
微かに頬を染めて、はにかむ彼。しかしそのレポートは、魔物の特性、生息場所、テイムの条件、飼育方法など、驚くほど詳細かつ簡潔にまとまっていた。ちょ、俺の嫁、有能過ぎ…?!
そのレポートを見て、思い当たったのだ。上位貴族は、従魔を従える者が少なくないが、複数の従魔を従える者は、指折り数えるほどしかいない。それは、従魔との契約内容によったり、召喚維持のための魔力量によったり、従魔の性質によったり…気性が荒かったりとか、臆病だったりとか。
ゆえに、二体以上の従魔を従えることは容易ではない。俺がロームを二体引き取りたかったのは、当然次の従魔を得た時の為の訓練という理屈、それは本心だ。一方で、既に従魔を従えるテイマーにとって、新たに二体目の従魔を迎えることは、容易ではない。それはローレンスにも当て嵌まる。
と、そんなやりとりがあったことを、ロームたちは知っている。彼らは俺たちの胸ポケットから、それらを全て見聞きしていたし、一つの個体が知覚したことを、彼らは即時共有する。
「お前たちも理解していると思うが」
俺はジャスパーの姿のローム2と、手乗りスライムの姿のローム3に話し掛けた。彼らは想像以上に知性が高く、また狡猾だ。二体とも無表情だが、俺の言いたいことも、自分たちの置かれている立場も、十分理解している。
彼が最初、どのような理由でジャスパーを宿主に選んだのかは分からないが、まず彼は慎重な性質のジャスパーに警戒心を与えないよう、無力なスライムを演じた。実際無力だったのかもしれない。そしてその後、俺が2を貰い受けた後は、1は俺に、2はジャスパーに擬態することで、より多くの魔力を吸収することを学習した。一方で、人前では無力なスライムの姿を貫き通している。ジャスパーが悪目立ちすることを恐れているのもあるが、特殊個体であることが露見すれば、ジャスパーとの共存関係や安定的魔力供給が危険に晒されるからだ。その偽装は、我ら人類のみならず、ケネス殿下やクリスティン嬢に従う神獣まで欺くのだから、大したものである。
彼らが俺に従っているのは、純粋な従属関係からではない。彼らがジャスパーから魔力の供給を受ける際、俺の存在を媒介した方が効率がいいからだ。ジャスパーは、俺と性行為を重ねるにつれ、よりスムーズに魔力を解放する身体が出来上がっている。一方俺は俺で、ジャスパーとの性行為を望んでいるし、ロームの特殊性を秘匿し、ジャスパーを保護する選択をする。だがローレンスは違う。彼の手にロームが渡ることになれば、彼はロームの特殊性を暴き、場合によってはロームはジャスパーと引き離され、もしくはジャスパー共々、実験体として国家権力に飼い殺されることとなるだろう。
「…ならば、お前たちが取るべき行動は、分かるな?」
俺は大まかな指針を伝えた。後は彼らが上手くやってくれるだろう。
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