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3 友人って誰のこと?
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「お姉様~」
「アフロディーテ!?」
自称女神が私に悪役になれとゴリ押ししている最中、ほわほわした可愛らしい声の女性が突然現れた。
「あら~?可愛らしい子がいますわ~。どちら様ですの~?」
金髪碧眼の見事な美女が私を覗き込んできた。
近い。
「アフロディーテ!朗報よ!私の友人である瀬良ちゃんが貴女の世界に転生したいって言うのよ!」
「おいコラ勝手に名前呼びしてんじゃないよ一体何時からあんたの友人になったんだコラしかも転生したいなんて一言も言ってないし勝手に決めてんじゃねーわよ女神は女の神と書いて自分勝手とでも読むんですかね。女神」
「ごめんなさいごめんなさい!しかもアホになってる!?」
何のプライドか分からないが部下に良い顔を見せたいが為に勝手な事言い出しやがって。
温厚で有名な(誰に)小町瀬良様でも許さんぞ。
「わぁ~♪本当ですの~?大歓迎だわぁ~!」
あれれー?今のやり取りを目の前で見てたはずなのに全然聞いてないぞぉ~??おかしいなぁ~??
「お前の部下もポンコツか」
「すみませんすみません!出来るだけサポートするのでアフロディーテの世界に転生してください!」
「転生してもいいけど世界は救わないから」
「もうそれでいいです!!」
「好きに生きるから」
「はい!喜んで!」
「んじゃ私が苦労しないような環境よろしく~」
「はい!喜んで!」
最終的にペコペコと私に頭を下げ続ける自称女神と、それをうふふふふと嬉しそうに微笑んで見ているアフロディーテと言う女神に友人認定されていたらしい。
多分、自称女神の方はアフロディーテに私を友人と言ってしまったからには称号に友人を付けよう!となったのだろう。
アフロディーテは言わずもがな。どうせ言葉通りに受け取ったのだ。何せ世界は愛で溢れているらしいから。
「何だか思い出したのはいいけど中身スッカスカだった」
でも世界を救うとか意味わからん事しなくていいから良かった良かった。
うんうんと頷いていると、背後から2本の腕がにょっきりと出てきて、私をぎゅうっと抱きしめる。
「ただいま、俺の天使」
「……おかえりなさい、ルー兄」
ねえ、気配なかったよ。
ぎゅむぎゅむと抱きしめられていると、バタバタと騒がしい音が聞こえ、リビングの扉から次兄が飛び込んできた。
「あっ!カール兄!オレのセラを独り占めすんなよ!」
「おかえりなさい、スー兄」
「ただいま、オレの可愛いセラ!」
やべぇ、称号の溺愛される者のせいで兄ちゃんズがシスコンになってるんだった。
ちなみにカール兄ちゃんはルー兄で、ルイス兄ちゃんはスー兄だ。何でこんなややこしい呼び方したんだ記憶が戻る前の私。
「アフロディーテ!?」
自称女神が私に悪役になれとゴリ押ししている最中、ほわほわした可愛らしい声の女性が突然現れた。
「あら~?可愛らしい子がいますわ~。どちら様ですの~?」
金髪碧眼の見事な美女が私を覗き込んできた。
近い。
「アフロディーテ!朗報よ!私の友人である瀬良ちゃんが貴女の世界に転生したいって言うのよ!」
「おいコラ勝手に名前呼びしてんじゃないよ一体何時からあんたの友人になったんだコラしかも転生したいなんて一言も言ってないし勝手に決めてんじゃねーわよ女神は女の神と書いて自分勝手とでも読むんですかね。女神」
「ごめんなさいごめんなさい!しかもアホになってる!?」
何のプライドか分からないが部下に良い顔を見せたいが為に勝手な事言い出しやがって。
温厚で有名な(誰に)小町瀬良様でも許さんぞ。
「わぁ~♪本当ですの~?大歓迎だわぁ~!」
あれれー?今のやり取りを目の前で見てたはずなのに全然聞いてないぞぉ~??おかしいなぁ~??
「お前の部下もポンコツか」
「すみませんすみません!出来るだけサポートするのでアフロディーテの世界に転生してください!」
「転生してもいいけど世界は救わないから」
「もうそれでいいです!!」
「好きに生きるから」
「はい!喜んで!」
「んじゃ私が苦労しないような環境よろしく~」
「はい!喜んで!」
最終的にペコペコと私に頭を下げ続ける自称女神と、それをうふふふふと嬉しそうに微笑んで見ているアフロディーテと言う女神に友人認定されていたらしい。
多分、自称女神の方はアフロディーテに私を友人と言ってしまったからには称号に友人を付けよう!となったのだろう。
アフロディーテは言わずもがな。どうせ言葉通りに受け取ったのだ。何せ世界は愛で溢れているらしいから。
「何だか思い出したのはいいけど中身スッカスカだった」
でも世界を救うとか意味わからん事しなくていいから良かった良かった。
うんうんと頷いていると、背後から2本の腕がにょっきりと出てきて、私をぎゅうっと抱きしめる。
「ただいま、俺の天使」
「……おかえりなさい、ルー兄」
ねえ、気配なかったよ。
ぎゅむぎゅむと抱きしめられていると、バタバタと騒がしい音が聞こえ、リビングの扉から次兄が飛び込んできた。
「あっ!カール兄!オレのセラを独り占めすんなよ!」
「おかえりなさい、スー兄」
「ただいま、オレの可愛いセラ!」
やべぇ、称号の溺愛される者のせいで兄ちゃんズがシスコンになってるんだった。
ちなみにカール兄ちゃんはルー兄で、ルイス兄ちゃんはスー兄だ。何でこんなややこしい呼び方したんだ記憶が戻る前の私。
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