ズボラな私の異世界譚〜あれ?何も始まらない?〜

野鳥

文字の大きさ
3 / 31

3 友人って誰のこと?

しおりを挟む
「お姉様~」
「アフロディーテ!?」

自称女神が私に悪役になれとゴリ押ししている最中、ほわほわした可愛らしい声の女性が突然現れた。

「あら~?可愛らしい子がいますわ~。どちら様ですの~?」

金髪碧眼の見事な美女が私を覗き込んできた。

近い。

「アフロディーテ!朗報よ!私の友人である瀬良ちゃんが貴女の世界に転生したいって言うのよ!」
「おいコラ勝手に名前呼びしてんじゃないよ一体何時からあんたの友人になったんだコラしかも転生したいなんて一言も言ってないし勝手に決めてんじゃねーわよ女神は女の神と書いて自分勝手とでも読むんですかね。女神アホ
「ごめんなさいごめんなさい!しかもアホになってる!?」

何のプライドか分からないが部下に良い顔を見せたいが為に勝手な事言い出しやがって。
温厚で有名な(誰に)小町瀬良様でも許さんぞ。

「わぁ~♪本当ですの~?大歓迎だわぁ~!」

あれれー?今のやり取りを目の前で見てたはずなのに全然聞いてないぞぉ~??おかしいなぁ~??

「お前の部下もポンコツか」
「すみませんすみません!出来るだけサポートするのでアフロディーテの世界に転生してください!」
「転生してもいいけど世界は救わないから」
「もうそれでいいです!!」
「好きに生きるから」
「はい!喜んで!」
「んじゃ私が苦労しないような環境よろしく~」
「はい!喜んで!」

最終的にペコペコと私に頭を下げ続ける自称女神と、それをうふふふふと嬉しそうに微笑んで見ているアフロディーテと言う女神に友人認定されていたらしい。

多分、自称女神の方はアフロディーテに私を友人と言ってしまったからには称号に友人を付けよう!となったのだろう。
アフロディーテは言わずもがな。どうせ言葉通りに受け取ったのだ。何せ世界は愛で溢れているらしいから。



「何だか思い出したのはいいけど中身スッカスカだった」

でも世界を救うとか意味わからん事しなくていいから良かった良かった。

うんうんと頷いていると、背後から2本の腕がにょっきりと出てきて、私をぎゅうっと抱きしめる。

「ただいま、俺の天使」
「……おかえりなさい、ルー兄」

ねえ、気配なかったよ。

ぎゅむぎゅむと抱きしめられていると、バタバタと騒がしい音が聞こえ、リビングの扉から次兄が飛び込んできた。

「あっ!カール兄!オレのセラを独り占めすんなよ!」
「おかえりなさい、スー兄」
「ただいま、オレの可愛いセラ!」



やべぇ、称号の溺愛される者のせいで兄ちゃんズがシスコンになってるんだった。

ちなみにカール兄ちゃんはルー兄で、ルイス兄ちゃんはスー兄だ。何でこんなややこしい呼び方したんだ記憶が戻る前の私。


しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

最安もふもふ三匹に名前をつける変な冒険者ですが、この子たちの力を引き出せるのは私だけです ~精霊偏愛録~

Lihito
ファンタジー
精霊に名前をつける冒険者は、たぶん私だけだ。 うさぎのノル、狐のルゥ、モモンガのピノ。三匹とも最安の契約で、手のひらに乗るサイズ。周りからは「手乗り精霊で何ができる」と笑われている。 でも、この子たちへの聞き方を変えるだけで、返ってくる答えはまるで違う。三匹の情報を重ねれば、上位の精霊一体では見えないものが見える。 上位パーティが三度失敗した大型討伐。私は戦わない。ノルに地中を、ピノに上空を、ルゥに地上を調べさせて、答えを組み上げる。 ——この世界の精霊の使い方、みんな間違ってませんか?

【一秒クッキング】追放された転生人は最強スキルより食にしか興味がないようです~元婚約者と子犬と獣人族母娘との旅~

御峰。
ファンタジー
転生を果たした主人公ノアは剣士家系の子爵家三男として生まれる。 十歳に開花するはずの才能だが、ノアは生まれてすぐに才能【アプリ】を開花していた。 剣士家系の家に嫌気がさしていた主人公は、剣士系のアプリではなく【一秒クッキング】をインストールし、好きな食べ物を食べ歩くと決意する。 十歳に才能なしと判断され婚約破棄されたが、元婚約者セレナも才能【暴食】を開花させて、実家から煙たがれるようになった。 紆余曲折から二人は再び出会い、休息日を一緒に過ごすようになる。 十二歳になり成人となったノアは晴れて(?)実家から追放され家を出ることになった。 自由の身となったノアと家出元婚約者セレナと可愛らしい子犬は世界を歩き回りながら、美味しいご飯を食べまくる旅を始める。 その旅はやがて色んな国の色んな事件に巻き込まれるのだが、この物語はまだ始まったばかりだ。 ※ファンタジーカップ用に書き下ろし作品となります。アルファポリス優先投稿となっております。

メインをはれない私は、普通に令嬢やってます

かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・ だから、この世界での普通の令嬢になります! ↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・

異世界に転生したら?(改)

まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。 そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。 物語はまさに、その時に起きる! 横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。 そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。 ◇ 5年前の作品の改稿板になります。 少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。 生暖かい目で見て下されば幸いです。

異世界転生ファミリー

くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?! 辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。 アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。 アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。 長男のナイトはクールで賢い美少年。 ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。 何の不思議もない家族と思われたが…… 彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~

楠ノ木雫
ファンタジー
 IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき…… ※他の投稿サイトにも掲載しています。

追放先で気づいた。この世界の精霊使いは全員、聞き方を間違えている~最安もふもふ白狐と始めた、問いかけの冒険~

Lihito
ファンタジー
精霊と暮らす世界で、ノエルはギルドを追い出された。処理ミスは誰より少ない。でも「やりづらい」の一言で、理由には足りた。 手元に残ったのは、最安で契約した手のひらサイズの白い子狐だけ。言葉はたどたどしいし、力もない。誰が見ても「使えない」と笑う精霊だ。 たどり着いた町では疫病が広がっていた。高額な精霊が三度探して見つからない薬草。ノエルは最弱の白狐と半日で見つけ出す。 力で勝ったんじゃない。聞く範囲を絞り、段階を分け、小さな鼻に合った問いを重ねただけ。 ——なぜこの世界では、誰も精霊への「聞き方」を知らないのか。 その違和感が、ノエルの旅を動かしていく。

異世界に転生したので幸せに暮らします、多分

かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。 前世の分も幸せに暮らします! 平成30年3月26日完結しました。 番外編、書くかもです。 5月9日、番外編追加しました。 小説家になろう様でも公開してます。 エブリスタ様でも公開してます。

処理中です...