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本編
24 自爆した…自爆してたーーー!!
テンが次に目を覚ましたのはヴィジスタの腕の中だった。
体はさっぱりと綺麗にされ、倦怠感はあるが今のところ体に問題はなさそう。
あの後、温泉でざっと体を洗い、ポーションを飲ませ、今はゆったりとお空の散歩をしているとの事。
夕闇で視界は少し悪いがまだ明るさは残っていて、周りを見れば眼下に広がる畑や民家。
おお~っ空中散歩じゃん。飛行機とは違って遮るものが無いから良く見える~。
道中は馬車内でひいひい泣かされていたから全く周りを見る余裕はなかったから、前のめりになって下を眺めていると直ぐに腕の中に戻された。
「危ないよ」
「でも初めて見るんだもん。もうちょっと見させて」
「これからたくさん見せてあげるから、今は大人しくしてね」
「えー……わかった…」
「ん、いい子」
大人しくヴィジスタの腕に収まると、額にちゅっとキスをされた。次いで頬や瞼をはむはむと甘噛みされ、テンは擽ったさにきゃっきゃと笑う。
「くすぐたいよ~」
「ん、テンが可愛いのが悪いんだよ」
止めようと手でガードするも、その手をぱくりと食べられ、今度は指先をはむはむされる。
「もーイタズラしないで」
「んー?」
口に含まれた指を抜くと、次は唇をぱくりと食まれてぺろぺろと舐められた。
「んっ、ちょっ…んふ、っ」
「ちゅ、ちゅ…ん、ちゅぱ」
やわやわと下唇を噛まれ、ちゅっと軽く吸われるとむずむずとした感覚が唇に残り、テンは身じろぐ。思いっきり吸われて刺激をされた方が辛くないと体に教えこまれていた。
じんわり体の熱がこもり始めた頃、斜め後ろから少し苛立った声がテンの耳に届く。
「おい、イチャつくな」
ヴィジスタから唇を離してきょとんとした顔でハクに乗っているディオーレンの方を向くと、不機嫌です!という顔で2人を……というかヴィジスタを見ていた。
「ん…あれ?ディーどうしたの?なんか機嫌悪いね」
「気にしなくていいよ。オーリは今日良い思いをしたから、帰りは僕がテンを送ることになったんだよ」
「チッ、今日は俺がテンとお出かけだったのに…」
「なーに?良い思いをしたオーリくん?」
「………なんでもねーよ」
ムスッとしつつも、初挿入を果たしたディオーレンは強く出られなかった。
2人でテンを共有する時に色々と取り決めをしたが、どちらがテンの処女を貰うか問題は未だ決着がついていなかったのだ。
今日のハプニング?が処女喪失とまではいかないが、やっぱり気分的には面白くないヴィジスタにディオーレンが気を使った結果、必要以上に甘い空気を目の前で醸し出される事になった。
もちろんヴィジスタの嫌がらせ。
「オーリなんてどうでもいいよ。それより僕はテンが何故湯船を知っているのか知りたいんだけど?」
「ふぇ?」
ヴィジスタはディオーレンから視線をテンに向けると、逃がさないように少し腕の力を込める。空中に居るから逃げ場はないが。
「お前なぁ…まあいい。俺もテンが誰から湯船の話、もしくは湯船に浸かるなんて貴族や王族しか知らないことを聞いたのか気になるな」
「え」
ヴィジスタの態度に思うところはあるが、それよりテンの方が大事なディオーレンはハクに指示をしてたまの隣に並び、テンの瞳を真っ直ぐ見つめる。
「それに温泉のことも」
「ああ、温泉を知っているのも不思議だ。あれはオルタリア領の名産だし貴族や王族の為のものだ。療養として使用しているんだから平民に知られる訳にはいかない。そんなことテンが知る機会なんて無いだろ?それに温泉の入り方のマナーなんてオルタリア領ですら無い」
「え」
────えぇぇぇえぇぇえぇえぇーー……。
あんぐりと口を開けて目を白黒させているテンに、2人は尚も追求する。
「まずは湯船。これは僕達以外の貴族の家に行かない限り知る術はないはずだよ。しかも湯船を使うような仲だ。平民はお湯に浸かるなんて習慣ないからね」
「そうだ。テンがこれを知ることが出来るのは俺達と出会う前しかない。俺達と出会ってからは常にテンの家でしか過ごしてなかったし」
もしかして……おれが温泉の話をした時に、ドン引きしてたんじゃなくて固まってただけだったのか!?
知るはずも無い温泉の話をしたから!
それに湯船の話の時からヴィーとディーの様子が少しおかしかったのはおれのせいか!
湯船を知る仲って完全にアウトーー!!
うわぁぁぁ自爆じゃーーん!!アングロさんと口裏合わせたのに自爆したーーー!!
「「全部答えてくれるんだろうな(ね)?」」
薄暗い中、冷ややかな微笑みがテンに注がれる。視界は悪いのにギラギラとした空気が肌を刺す。
これ、逃げられないやつーー。
テンの顔は真っ青になる。
「………は……はい~~~……」
おれの頭じゃこの危機を乗り越える知恵など浮かぶ暇さえなかったよ……ガクリ。
体はさっぱりと綺麗にされ、倦怠感はあるが今のところ体に問題はなさそう。
あの後、温泉でざっと体を洗い、ポーションを飲ませ、今はゆったりとお空の散歩をしているとの事。
夕闇で視界は少し悪いがまだ明るさは残っていて、周りを見れば眼下に広がる畑や民家。
おお~っ空中散歩じゃん。飛行機とは違って遮るものが無いから良く見える~。
道中は馬車内でひいひい泣かされていたから全く周りを見る余裕はなかったから、前のめりになって下を眺めていると直ぐに腕の中に戻された。
「危ないよ」
「でも初めて見るんだもん。もうちょっと見させて」
「これからたくさん見せてあげるから、今は大人しくしてね」
「えー……わかった…」
「ん、いい子」
大人しくヴィジスタの腕に収まると、額にちゅっとキスをされた。次いで頬や瞼をはむはむと甘噛みされ、テンは擽ったさにきゃっきゃと笑う。
「くすぐたいよ~」
「ん、テンが可愛いのが悪いんだよ」
止めようと手でガードするも、その手をぱくりと食べられ、今度は指先をはむはむされる。
「もーイタズラしないで」
「んー?」
口に含まれた指を抜くと、次は唇をぱくりと食まれてぺろぺろと舐められた。
「んっ、ちょっ…んふ、っ」
「ちゅ、ちゅ…ん、ちゅぱ」
やわやわと下唇を噛まれ、ちゅっと軽く吸われるとむずむずとした感覚が唇に残り、テンは身じろぐ。思いっきり吸われて刺激をされた方が辛くないと体に教えこまれていた。
じんわり体の熱がこもり始めた頃、斜め後ろから少し苛立った声がテンの耳に届く。
「おい、イチャつくな」
ヴィジスタから唇を離してきょとんとした顔でハクに乗っているディオーレンの方を向くと、不機嫌です!という顔で2人を……というかヴィジスタを見ていた。
「ん…あれ?ディーどうしたの?なんか機嫌悪いね」
「気にしなくていいよ。オーリは今日良い思いをしたから、帰りは僕がテンを送ることになったんだよ」
「チッ、今日は俺がテンとお出かけだったのに…」
「なーに?良い思いをしたオーリくん?」
「………なんでもねーよ」
ムスッとしつつも、初挿入を果たしたディオーレンは強く出られなかった。
2人でテンを共有する時に色々と取り決めをしたが、どちらがテンの処女を貰うか問題は未だ決着がついていなかったのだ。
今日のハプニング?が処女喪失とまではいかないが、やっぱり気分的には面白くないヴィジスタにディオーレンが気を使った結果、必要以上に甘い空気を目の前で醸し出される事になった。
もちろんヴィジスタの嫌がらせ。
「オーリなんてどうでもいいよ。それより僕はテンが何故湯船を知っているのか知りたいんだけど?」
「ふぇ?」
ヴィジスタはディオーレンから視線をテンに向けると、逃がさないように少し腕の力を込める。空中に居るから逃げ場はないが。
「お前なぁ…まあいい。俺もテンが誰から湯船の話、もしくは湯船に浸かるなんて貴族や王族しか知らないことを聞いたのか気になるな」
「え」
ヴィジスタの態度に思うところはあるが、それよりテンの方が大事なディオーレンはハクに指示をしてたまの隣に並び、テンの瞳を真っ直ぐ見つめる。
「それに温泉のことも」
「ああ、温泉を知っているのも不思議だ。あれはオルタリア領の名産だし貴族や王族の為のものだ。療養として使用しているんだから平民に知られる訳にはいかない。そんなことテンが知る機会なんて無いだろ?それに温泉の入り方のマナーなんてオルタリア領ですら無い」
「え」
────えぇぇぇえぇぇえぇえぇーー……。
あんぐりと口を開けて目を白黒させているテンに、2人は尚も追求する。
「まずは湯船。これは僕達以外の貴族の家に行かない限り知る術はないはずだよ。しかも湯船を使うような仲だ。平民はお湯に浸かるなんて習慣ないからね」
「そうだ。テンがこれを知ることが出来るのは俺達と出会う前しかない。俺達と出会ってからは常にテンの家でしか過ごしてなかったし」
もしかして……おれが温泉の話をした時に、ドン引きしてたんじゃなくて固まってただけだったのか!?
知るはずも無い温泉の話をしたから!
それに湯船の話の時からヴィーとディーの様子が少しおかしかったのはおれのせいか!
湯船を知る仲って完全にアウトーー!!
うわぁぁぁ自爆じゃーーん!!アングロさんと口裏合わせたのに自爆したーーー!!
「「全部答えてくれるんだろうな(ね)?」」
薄暗い中、冷ややかな微笑みがテンに注がれる。視界は悪いのにギラギラとした空気が肌を刺す。
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テンの顔は真っ青になる。
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