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姫様、パクリ文化に出会う
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「王国っていうだけあって栄えてるわね」
私は生前住んでいた町を思い出した。
「広さならば姫様の領地の方がありますが」
「8割が自然だからね」
そう話ながらも本屋を目指す。
「その通りを右に曲がったら本屋があります」
オカリナの言う通り道を歩くと、こぢんまりとした店があった。
「メトロノーム書店。楽譜しか売ってなさそうなんだけど」
「おっしゃっている意味がわかりませんが中に入りましょう」
扉を開けて入店すると、
「漫画だらけね」
「姫様。今若者の間では科学戦隊ボッチマンが人気なんですよ」
嬉しそうにオカリナが手に取ってくるが、
「何その寂しそうな主人公の名前は」
それにしても見た感じ死ぬ前の世界と微妙に似てる物ばかりじゃない。どうやって作ってるわけ?
実際漫画を手に取ると疑念が徐々に強くなるばかりだ。
「姫様。迷探偵ヤカンありました。なんと薬を飲んだ主人公がもうろくジジイになって簡単な事件も迷宮入りしちゃって読者に解いてもらう大人気漫画です!」
「それ本当に面白いの?」
私は目を細めて聞くと、
「オカリナちゃんじゃないか」
店主が姿を見せた。
「あなたが店主? こんな珍しい本屋初めて見たわ」
見た感じ普通のオッサンに見える。てっきり転生したら人はチート能力をもって生まれ変わりハーレム豪遊生活を送っているものばかりだと思っていた。
「そうです。ここは世界で唯一の漫画専門店です」
「これらってどう作ってるのよ。私が知る世界だと大きな印刷機が必要よ。電気もないこの世界だとそんなの作れるわけないわ」
「印刷機。どうやらお嬢さんも転生人ですか。僕は生まれ変わるなら漫画に囲まれた生活がしたいと願ったら、漫画家さんになりたいと願う方たちの生まれ変わりが住むアパートの管理人として転生しました」
なるほど。通りで本人でないけど微妙に似たような作品ばかりあるわけだ。生活するにはまず売れなければ話にならない。売りたければプライドを捨てて生前売れていた漫画をパクって書いた方が早い。そういうわけか。
「印刷機はどうしてるのよ」
「魔導具を作りましてね」
店主が機械に似たような道具を見せる。
「完成した作品を台に置いて、紙とインクをこちらに入れたら、自動的に漫画ができます。ただし一日十冊が限界です」
「で。肝心な売れ行きは?」
「それがさっぱりなんです。この世界は食べて行くのに必死で娯楽まで余裕がありません」
店主はさらに困った顔をさはて、
「しかも追い打ちをかけるようにこの国は復興したばかり。なんでも悪魔姫って頭のおかしい魔族が定期的に滅ぼしに来るそうです」
話を聞いてつい額に手をあててしまう私。
「漫画なんかとても売れません。たまに転生人が珍しさついでに買ってくれますが、パチモン売って恥ずかしくないのかと罵倒されます」
「まぁ私もそう思ったしね」
「そのオカリナちゃんが唯一のお客様といってもいいくらいです」
オカリナは本来の作品を知らないから素直に楽しめる。良くも悪くも純粋とはこのことなんだろう。
そんな時、
「大変だ。悪魔姫がこの国に潜伏したらしい。国外に逃げないとまた死ぬぞ!」
また別のオッサンが慌てて店に押しかけてきた。
「なんだって!」
店主が驚きはしたがすぐに冷静になった。
「ついに店じまいか。まぁ赤字続きだったからどっちにしても時間の問題だったんだけどな」
やってきたオッサンは私たちに、
「お嬢さんたちもこんなところにいないで家に帰った方がいい! くっ、できたらオリジナルの漫画を書いて売りたかったぜ。結局この世界に来てもバイトと掛け持ちとは。才能ないのかなぁ?」
「あなた、もしかして漫画家?」
オカリナが聞くと、
「一冊しか売れなかったけどな。「ラスボスに生まれ変わったんで勇者に復讐します」自信作だったんだよ」
「私は面白いと思いました。ラスボスに生まれ変わった愚民が修練して勇者に挑むやつですよね? 修練内容が役に立たないものばかりなんですよね。あの指導者がポンコツすぎて忠義心だけがあるのがいいんですよ」
オカリナよ。鏡を見た方がいいぞ。
「その話はおいといて、逃げるってどこに? 俺たちには金も頼りになる人もいねぇんだぞ」
店主はそう言うと、漫画家たちを集め出した。
数えると五名か。もっといると思った。
「お嬢さんたちは帰らないのかい? というかいつまで覆面をかぶっているんだい」
そう聞かれたが、
「ことの顛末を見てから帰ろうと思ってな」
絶望のオーラを出して答えてみた。
「なんか雰囲気変わったけどまぁいいや。どこに逃げるか決めねぇと」
「噂ではここから南にある村が平和って聞いたぞ。なんでも善良な姫様が守護してるそうだ」
「そこなら悪魔姫から安全なんだろうか?」
店主はオカリナに、
「オカリナちゃん。そこの村から来たって言ってたな。どうなんだい?」
「姫様がいる限り安全は確約します。」
「ならばその村で再度漫画を書いて売れば良いかと。姫様は漫画に寛大です。きっと村全体に広めてくれるでしょう。そして姫様は世界を征服される方、漫画も世界に羽ばたくことでしょう!」
「おお、なんて素晴らしい姫様だ。もう一度かけてみるのはどうだ?」
「そうだな。俺たちは漫画を書いて売るために生まれ変わったんだ! こんなところじゃ死ねない!」
盛り上がる漫画家たち。そして店主が私に、
「そちらの正体を隠しているお嬢さんはどう思う?」
「姫様にお目通りをしてもらうようはからっておく」
「そりゃあありがたい。じゃあ早速逃げるぞみんな!」
こうして、私がやってきたことが原因でこの人たちは私が治める村に来ることになったのであった。
私は生前住んでいた町を思い出した。
「広さならば姫様の領地の方がありますが」
「8割が自然だからね」
そう話ながらも本屋を目指す。
「その通りを右に曲がったら本屋があります」
オカリナの言う通り道を歩くと、こぢんまりとした店があった。
「メトロノーム書店。楽譜しか売ってなさそうなんだけど」
「おっしゃっている意味がわかりませんが中に入りましょう」
扉を開けて入店すると、
「漫画だらけね」
「姫様。今若者の間では科学戦隊ボッチマンが人気なんですよ」
嬉しそうにオカリナが手に取ってくるが、
「何その寂しそうな主人公の名前は」
それにしても見た感じ死ぬ前の世界と微妙に似てる物ばかりじゃない。どうやって作ってるわけ?
実際漫画を手に取ると疑念が徐々に強くなるばかりだ。
「姫様。迷探偵ヤカンありました。なんと薬を飲んだ主人公がもうろくジジイになって簡単な事件も迷宮入りしちゃって読者に解いてもらう大人気漫画です!」
「それ本当に面白いの?」
私は目を細めて聞くと、
「オカリナちゃんじゃないか」
店主が姿を見せた。
「あなたが店主? こんな珍しい本屋初めて見たわ」
見た感じ普通のオッサンに見える。てっきり転生したら人はチート能力をもって生まれ変わりハーレム豪遊生活を送っているものばかりだと思っていた。
「そうです。ここは世界で唯一の漫画専門店です」
「これらってどう作ってるのよ。私が知る世界だと大きな印刷機が必要よ。電気もないこの世界だとそんなの作れるわけないわ」
「印刷機。どうやらお嬢さんも転生人ですか。僕は生まれ変わるなら漫画に囲まれた生活がしたいと願ったら、漫画家さんになりたいと願う方たちの生まれ変わりが住むアパートの管理人として転生しました」
なるほど。通りで本人でないけど微妙に似たような作品ばかりあるわけだ。生活するにはまず売れなければ話にならない。売りたければプライドを捨てて生前売れていた漫画をパクって書いた方が早い。そういうわけか。
「印刷機はどうしてるのよ」
「魔導具を作りましてね」
店主が機械に似たような道具を見せる。
「完成した作品を台に置いて、紙とインクをこちらに入れたら、自動的に漫画ができます。ただし一日十冊が限界です」
「で。肝心な売れ行きは?」
「それがさっぱりなんです。この世界は食べて行くのに必死で娯楽まで余裕がありません」
店主はさらに困った顔をさはて、
「しかも追い打ちをかけるようにこの国は復興したばかり。なんでも悪魔姫って頭のおかしい魔族が定期的に滅ぼしに来るそうです」
話を聞いてつい額に手をあててしまう私。
「漫画なんかとても売れません。たまに転生人が珍しさついでに買ってくれますが、パチモン売って恥ずかしくないのかと罵倒されます」
「まぁ私もそう思ったしね」
「そのオカリナちゃんが唯一のお客様といってもいいくらいです」
オカリナは本来の作品を知らないから素直に楽しめる。良くも悪くも純粋とはこのことなんだろう。
そんな時、
「大変だ。悪魔姫がこの国に潜伏したらしい。国外に逃げないとまた死ぬぞ!」
また別のオッサンが慌てて店に押しかけてきた。
「なんだって!」
店主が驚きはしたがすぐに冷静になった。
「ついに店じまいか。まぁ赤字続きだったからどっちにしても時間の問題だったんだけどな」
やってきたオッサンは私たちに、
「お嬢さんたちもこんなところにいないで家に帰った方がいい! くっ、できたらオリジナルの漫画を書いて売りたかったぜ。結局この世界に来てもバイトと掛け持ちとは。才能ないのかなぁ?」
「あなた、もしかして漫画家?」
オカリナが聞くと、
「一冊しか売れなかったけどな。「ラスボスに生まれ変わったんで勇者に復讐します」自信作だったんだよ」
「私は面白いと思いました。ラスボスに生まれ変わった愚民が修練して勇者に挑むやつですよね? 修練内容が役に立たないものばかりなんですよね。あの指導者がポンコツすぎて忠義心だけがあるのがいいんですよ」
オカリナよ。鏡を見た方がいいぞ。
「その話はおいといて、逃げるってどこに? 俺たちには金も頼りになる人もいねぇんだぞ」
店主はそう言うと、漫画家たちを集め出した。
数えると五名か。もっといると思った。
「お嬢さんたちは帰らないのかい? というかいつまで覆面をかぶっているんだい」
そう聞かれたが、
「ことの顛末を見てから帰ろうと思ってな」
絶望のオーラを出して答えてみた。
「なんか雰囲気変わったけどまぁいいや。どこに逃げるか決めねぇと」
「噂ではここから南にある村が平和って聞いたぞ。なんでも善良な姫様が守護してるそうだ」
「そこなら悪魔姫から安全なんだろうか?」
店主はオカリナに、
「オカリナちゃん。そこの村から来たって言ってたな。どうなんだい?」
「姫様がいる限り安全は確約します。」
「ならばその村で再度漫画を書いて売れば良いかと。姫様は漫画に寛大です。きっと村全体に広めてくれるでしょう。そして姫様は世界を征服される方、漫画も世界に羽ばたくことでしょう!」
「おお、なんて素晴らしい姫様だ。もう一度かけてみるのはどうだ?」
「そうだな。俺たちは漫画を書いて売るために生まれ変わったんだ! こんなところじゃ死ねない!」
盛り上がる漫画家たち。そして店主が私に、
「そちらの正体を隠しているお嬢さんはどう思う?」
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「そりゃあありがたい。じゃあ早速逃げるぞみんな!」
こうして、私がやってきたことが原因でこの人たちは私が治める村に来ることになったのであった。
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