4 / 20
第一部 雨と、僕たちのはじまり
翳りゆく前の、鮮やかな色を探して。
しおりを挟む
「春に長く降る、こういう雨を、春霖、って呼ぶんだよ。雨、って普通は……、すこし哀しい感じがするものだけど、春の、特に小雨が長く続くような雨は、どこか明るい感じがして、好きなんだ。まぁ哀しい感じ、って、私が勝手にそう思ってるだけ、なんだけどね」
長く続いた関係の中で、葉瑠が一度、そう言ったことがある。あれはいつだっただろうか。たぶん高校に入って以降のことだ。小学校の頃の記憶を引きずり上げようとしていたせいで、一瞬、小学生だった彼女が言ったような気にもなってしまったが、いくら大人びていると言っても、小学生の女の子にはあまりにも似合わない言葉だ。
葉瑠と一緒にいる時は、よく雨が降った。
私、雨女だから。
彼女はよく、降り続く雨を見ながら、苦笑いを浮かべていた。だけど彼女と一緒にいる時の雨は、それほど嫌ではなかった。
彼女との幼き日の想い出は、いつだって僕の頭の中で、煌めいてよみがえる。
それはやがて翳る未来をもう知ってしまっているから、なのかもしれない。だから僕は本当なら、思い出したくないのだ、過去なんて、ひとつも。その記憶が鮮やかであればあるほど、いまがつらくなるから。
僕たちは、もう戻ることができない。
小学生の頃、みんなでかくれ鬼をして遊んだ夕暮れ時があった。幽霊屋敷と噂の廃屋を、僕たちふたりで忍び込んだ夜があった。大人になってしまったいま、過去を振り返ると、不思議な気持ちになってしまう。
もし、あの頃の自分が、いまの自分を見たら、どう思うだろうか。
もし、あの頃の自分が、あの時、あの場所で、あんな行動を取ってしまったことを知ったなら、どう思うだろう。
……いや、これを思い出すのは、もうちょっとあとにしよう。まだまだ、夜は明ける様子もないのだから。
まずは小学生の時の話だ。
葉瑠と同じクラスになり、はじめて話したのは、四年生の時だったが、彼女のことはもっと前から知っていた。田舎の、そんなに特別大きくもない学校で、クラスは学年に三つしかなく、ほぼすべてのクラスメートを把握していた、というのもあるし、それとは別に彼女はとても目立つ存在だったからだ。容姿の面もあった。
だけど一番はそんなことではなく、
葉瑠は三年生の時、関西のほうからこっちに越してきた。つまりは転校生だった。ほとんどが見慣れた顔の中に、新しい顔が加わる、という状況は、良くも悪くも目立ってしまう。たぶん葉瑠の性格を考えれば、それは特に嫌なことだったに違いない。仕方のないこと、と子どもながらに諦めてはいても、精神的な苦しみは多かったはずだ。
転校してきたばかりの頃、彼女がひとりでいる姿を何度か見掛けたことがある。
彼女の姿を見るたびに、何度も話しかけてみたくなった。僕たちの暮らす田舎町よりも、彼女はずっと都会からやってきたひとだから。極端で、とんでもなく失礼な話かもしれないし、本人には口が裂けても言えないが、僕たちと似ているけれど、違う。そんな珍妙な生き物に対するような興味が、最初の頃はあった気もする。そう思っていたのは、おそらく僕だけではなく、結構いたはずだ。
「永瀬、って、さ」
永瀬、というのは、葉瑠の名字だ。
「結城、くん?」
「家にいる時、いつも何してるの?」
はじめて掛けた言葉を、いまも覚えている。
当時の僕に悪意なんてなかった、と自信を持って言えるけれど、聞くひとによっては、あるいは捉え方によっては、自分たちとは住む世界が違う、と線をひとつ引いているような言葉に思えなくもない。たぶん僕の言葉に対して、葉瑠は内心、すごく怒っていたはずだ。
「別に、みんなと同じ、です。テレビを見たり、本読んだり、とか。普通、です。本当に、普通」
普通、という言葉を強調して、葉瑠が答えた。
仲良くなる前、葉瑠は僕に対して敬語だった。僕だけではなく、気心を許していないすべての相手に対して、敬語を使っていた。同い年の相手に使う敬語は、ときおりその相手を見下しているふうに映ってしまうものだが、葉瑠の口調はそんな他者を蔑むものではなかったように思う。周りと関わることが怖い、だけど嫌われたくはない。そんな心の表れだったのではないだろうか。当時はそこまで言語化できるほど、はっきり意識していたわけではない。もちろん僕が勝手にそう感じているだけで、葉瑠自身がどう思っていたかは知らない。
「ねぇ結城くん、ちょっといい」
何の用事で呼ばれたのかは覚えていない。内容自体は、たいしたことではなかったはずだ。そんなことはどうでも良かった。
ちょっといい、ですか?
と、いままでの葉瑠ならば付けていたはずの、ですか、が言葉の中から消えていた。ほんの些細なことだ。だけどそのちいさな変化が嬉しくて嬉しくて仕方なかった。
距離の縮まりを実感した瞬間だった。
同じクラスになって、半年くらい経ってのことだった。彼女との間に、劇的に仲が深まる印象的なエピソードがあったわけではない。ゆるやかに関係が育まれていったのだ、と思う。
とはいえ、クラスのみんながいる場所で、そんなに話すわけではなかった。
小学四年生というのは、いまから思えばまだまだ幼い年齢ではあるけれど、他者から見える自分自身のことや男子であるとか女子であること、とかを意識しはじめても、おかしくない時期だ。僕もその例に漏れず、周囲に多くのひとがいる中で、女の子と話すのは気恥ずかしかったし、周りにからかわれるのも怖かった。当時のクラスメートのことを思い出すと、女子と話しているくらいで馬鹿にするような男子はすくなかったように思うが、もしかしたら、というのがあって、ためらってしまった。
「気にし過ぎだよ、それ。そんなことばっかりしてたら、永瀬に嫌われるぞ」
と、冗談めかして、そう言ったのは、小学四年生から六年までずっと同じクラスだった菱川だ。
菱川は家も近所で、幼稚園の頃から知っている。いわゆる幼馴染と言えるような存在だ。髪が長く、中性的な顔立ちをしている菱川は、よく女の子に間違われることが多かった。端正な顔立ちに、声変わりもしていなかった彼の声は、高音で、とても魅力的だった。直接、彼が周りの女子からアプローチをかけられている場面を見たわけではない。でも彼はクラスの女子からすごく人気があり、嫉妬から彼に敵意を向ける男子生徒も多かった。僕はむかしから仲が良かったので、敵意はひとつもなかったが、それでもやっぱり羨ましくはあった
菱川と葉瑠が付き合っている、って噂あったな……。
当時のことを思い出していると、芋づる式に、それまで忘れていた記憶までよみがえってくる。五年生の頃だったはずだ。その頃には、僕と菱川と葉瑠の三人は、よく話す関係になっていた。確かに僕たち三人が揃っている時の、外側から見える雰囲気は親密だったかもしれない。噂が出たとしても、おかしくはない。でもいまになって思うのは、僕ではなく、菱川と葉瑠、ふたりへ向けての悪意が感じられるのも事実だ。
菱川を好きだった女の子が葉瑠に嫉妬した。あるいは、その頃には周りと打ち解けてきていたとはいえ、多少はいただろう葉瑠をいけ好かないやつだ、と思っていた生徒が、葉瑠へ憎しみを集めるために噂を流した。そういう可能性もあったのではないだろうか。当時は、ちょっとした変な噂くらいにしか考えていなかったのだが。
だから菱川は、この噂が流れた時、気まずそうな表情を浮かべていた。
「ごめん……」
「何が?」
と、僕は噂なんて知らない振りをしながら、彼の言葉に答えた。
「永瀬のこと。俺と永瀬が付き合ってる、って……」
「実際、付き合ってるの?」
「そんなわけないだろ。だって」
だって、の続きを、菱川はわざわざ口にはしなかった。言わなくても、伝わる、と気付いているからだ。
なぁ永瀬のこと、好きだろ。
菱川がそう言ったのは、小学四年生の終わり頃だったはずだ。名残りの雪が散見される、冬から春に移り変わる時期だった記憶がある。恋愛感情の有無に関しては、違うよ、と僕は答えたけれど、彼はまったく信じていない様子だった。
まぁつまり菱川は、友達の好きな女の子と付き合うわけないだろ、と僕に伝えたかったわけだ。
あの時、僕たちが話していたところは、秘密基地のような場所だった。
僕たちふたりで見つけたそこに、やがて葉瑠が加わり、そして僕たちの手から離れるように、そこを知る子どもたちは増えていった。多くのひとに認知されてしまったそれは、もう、秘密、と呼べるものではない。
だけど……、ほんの一時期ではあったものの、僕と菱川、たったふたりの秘密基地だった時代があるのだ。
長く続いた関係の中で、葉瑠が一度、そう言ったことがある。あれはいつだっただろうか。たぶん高校に入って以降のことだ。小学校の頃の記憶を引きずり上げようとしていたせいで、一瞬、小学生だった彼女が言ったような気にもなってしまったが、いくら大人びていると言っても、小学生の女の子にはあまりにも似合わない言葉だ。
葉瑠と一緒にいる時は、よく雨が降った。
私、雨女だから。
彼女はよく、降り続く雨を見ながら、苦笑いを浮かべていた。だけど彼女と一緒にいる時の雨は、それほど嫌ではなかった。
彼女との幼き日の想い出は、いつだって僕の頭の中で、煌めいてよみがえる。
それはやがて翳る未来をもう知ってしまっているから、なのかもしれない。だから僕は本当なら、思い出したくないのだ、過去なんて、ひとつも。その記憶が鮮やかであればあるほど、いまがつらくなるから。
僕たちは、もう戻ることができない。
小学生の頃、みんなでかくれ鬼をして遊んだ夕暮れ時があった。幽霊屋敷と噂の廃屋を、僕たちふたりで忍び込んだ夜があった。大人になってしまったいま、過去を振り返ると、不思議な気持ちになってしまう。
もし、あの頃の自分が、いまの自分を見たら、どう思うだろうか。
もし、あの頃の自分が、あの時、あの場所で、あんな行動を取ってしまったことを知ったなら、どう思うだろう。
……いや、これを思い出すのは、もうちょっとあとにしよう。まだまだ、夜は明ける様子もないのだから。
まずは小学生の時の話だ。
葉瑠と同じクラスになり、はじめて話したのは、四年生の時だったが、彼女のことはもっと前から知っていた。田舎の、そんなに特別大きくもない学校で、クラスは学年に三つしかなく、ほぼすべてのクラスメートを把握していた、というのもあるし、それとは別に彼女はとても目立つ存在だったからだ。容姿の面もあった。
だけど一番はそんなことではなく、
葉瑠は三年生の時、関西のほうからこっちに越してきた。つまりは転校生だった。ほとんどが見慣れた顔の中に、新しい顔が加わる、という状況は、良くも悪くも目立ってしまう。たぶん葉瑠の性格を考えれば、それは特に嫌なことだったに違いない。仕方のないこと、と子どもながらに諦めてはいても、精神的な苦しみは多かったはずだ。
転校してきたばかりの頃、彼女がひとりでいる姿を何度か見掛けたことがある。
彼女の姿を見るたびに、何度も話しかけてみたくなった。僕たちの暮らす田舎町よりも、彼女はずっと都会からやってきたひとだから。極端で、とんでもなく失礼な話かもしれないし、本人には口が裂けても言えないが、僕たちと似ているけれど、違う。そんな珍妙な生き物に対するような興味が、最初の頃はあった気もする。そう思っていたのは、おそらく僕だけではなく、結構いたはずだ。
「永瀬、って、さ」
永瀬、というのは、葉瑠の名字だ。
「結城、くん?」
「家にいる時、いつも何してるの?」
はじめて掛けた言葉を、いまも覚えている。
当時の僕に悪意なんてなかった、と自信を持って言えるけれど、聞くひとによっては、あるいは捉え方によっては、自分たちとは住む世界が違う、と線をひとつ引いているような言葉に思えなくもない。たぶん僕の言葉に対して、葉瑠は内心、すごく怒っていたはずだ。
「別に、みんなと同じ、です。テレビを見たり、本読んだり、とか。普通、です。本当に、普通」
普通、という言葉を強調して、葉瑠が答えた。
仲良くなる前、葉瑠は僕に対して敬語だった。僕だけではなく、気心を許していないすべての相手に対して、敬語を使っていた。同い年の相手に使う敬語は、ときおりその相手を見下しているふうに映ってしまうものだが、葉瑠の口調はそんな他者を蔑むものではなかったように思う。周りと関わることが怖い、だけど嫌われたくはない。そんな心の表れだったのではないだろうか。当時はそこまで言語化できるほど、はっきり意識していたわけではない。もちろん僕が勝手にそう感じているだけで、葉瑠自身がどう思っていたかは知らない。
「ねぇ結城くん、ちょっといい」
何の用事で呼ばれたのかは覚えていない。内容自体は、たいしたことではなかったはずだ。そんなことはどうでも良かった。
ちょっといい、ですか?
と、いままでの葉瑠ならば付けていたはずの、ですか、が言葉の中から消えていた。ほんの些細なことだ。だけどそのちいさな変化が嬉しくて嬉しくて仕方なかった。
距離の縮まりを実感した瞬間だった。
同じクラスになって、半年くらい経ってのことだった。彼女との間に、劇的に仲が深まる印象的なエピソードがあったわけではない。ゆるやかに関係が育まれていったのだ、と思う。
とはいえ、クラスのみんながいる場所で、そんなに話すわけではなかった。
小学四年生というのは、いまから思えばまだまだ幼い年齢ではあるけれど、他者から見える自分自身のことや男子であるとか女子であること、とかを意識しはじめても、おかしくない時期だ。僕もその例に漏れず、周囲に多くのひとがいる中で、女の子と話すのは気恥ずかしかったし、周りにからかわれるのも怖かった。当時のクラスメートのことを思い出すと、女子と話しているくらいで馬鹿にするような男子はすくなかったように思うが、もしかしたら、というのがあって、ためらってしまった。
「気にし過ぎだよ、それ。そんなことばっかりしてたら、永瀬に嫌われるぞ」
と、冗談めかして、そう言ったのは、小学四年生から六年までずっと同じクラスだった菱川だ。
菱川は家も近所で、幼稚園の頃から知っている。いわゆる幼馴染と言えるような存在だ。髪が長く、中性的な顔立ちをしている菱川は、よく女の子に間違われることが多かった。端正な顔立ちに、声変わりもしていなかった彼の声は、高音で、とても魅力的だった。直接、彼が周りの女子からアプローチをかけられている場面を見たわけではない。でも彼はクラスの女子からすごく人気があり、嫉妬から彼に敵意を向ける男子生徒も多かった。僕はむかしから仲が良かったので、敵意はひとつもなかったが、それでもやっぱり羨ましくはあった
菱川と葉瑠が付き合っている、って噂あったな……。
当時のことを思い出していると、芋づる式に、それまで忘れていた記憶までよみがえってくる。五年生の頃だったはずだ。その頃には、僕と菱川と葉瑠の三人は、よく話す関係になっていた。確かに僕たち三人が揃っている時の、外側から見える雰囲気は親密だったかもしれない。噂が出たとしても、おかしくはない。でもいまになって思うのは、僕ではなく、菱川と葉瑠、ふたりへ向けての悪意が感じられるのも事実だ。
菱川を好きだった女の子が葉瑠に嫉妬した。あるいは、その頃には周りと打ち解けてきていたとはいえ、多少はいただろう葉瑠をいけ好かないやつだ、と思っていた生徒が、葉瑠へ憎しみを集めるために噂を流した。そういう可能性もあったのではないだろうか。当時は、ちょっとした変な噂くらいにしか考えていなかったのだが。
だから菱川は、この噂が流れた時、気まずそうな表情を浮かべていた。
「ごめん……」
「何が?」
と、僕は噂なんて知らない振りをしながら、彼の言葉に答えた。
「永瀬のこと。俺と永瀬が付き合ってる、って……」
「実際、付き合ってるの?」
「そんなわけないだろ。だって」
だって、の続きを、菱川はわざわざ口にはしなかった。言わなくても、伝わる、と気付いているからだ。
なぁ永瀬のこと、好きだろ。
菱川がそう言ったのは、小学四年生の終わり頃だったはずだ。名残りの雪が散見される、冬から春に移り変わる時期だった記憶がある。恋愛感情の有無に関しては、違うよ、と僕は答えたけれど、彼はまったく信じていない様子だった。
まぁつまり菱川は、友達の好きな女の子と付き合うわけないだろ、と僕に伝えたかったわけだ。
あの時、僕たちが話していたところは、秘密基地のような場所だった。
僕たちふたりで見つけたそこに、やがて葉瑠が加わり、そして僕たちの手から離れるように、そこを知る子どもたちは増えていった。多くのひとに認知されてしまったそれは、もう、秘密、と呼べるものではない。
だけど……、ほんの一時期ではあったものの、僕と菱川、たったふたりの秘密基地だった時代があるのだ。
0
あなたにおすすめの小説
物置部屋に追いやられた伯爵令嬢ですが、公爵様に見初められて人生逆転しました〜妹の引き立て役だったのに、今では社交界の花と呼ばれています〜
丸顔ちゃん。
恋愛
伯爵家の令嬢セレナは、実母の死後、継母と義妹に虐げられて育った。
与えられた部屋は使用人以下の物置、食事は残飯、服はボロ。
専属侍女も与えられず、家の運営や帳簿管理まで押し付けられ、
失敗すれば鞭打ち――それが彼女の日常だった。
そんなある日、世間体のためだけに同行させられた夜会で、
セレナは公爵家の跡取りレオンと出会う。
「あなたの瞳は、こんな場所に閉じ込めていいものではない」
彼はセレナの知性と静かな強さに一瞬で心を奪われ、
彼女の境遇を知ると激怒し、家族の前で堂々と求婚する。
嫁ぎ先の公爵家で、セレナは初めて“人として扱われ”、
広い部屋、美味しい食事、優しい侍女たちに囲まれ、
独学で身につけた知識を活かして家の運営でも大活躍。
栄養と愛情を取り戻したセレナは、
誰もが振り返るほどの美しさを開花させ、
社交界で注目される存在となる。
一方、セレナを失った伯爵家は、
彼女の能力なしでは立ち行かず、
ゆっくりと没落していくのだった――。
虐げられた令嬢が、公爵の愛と自分の才能で幸せを掴む逆転物語。
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
🥕おしどり夫婦として12年間の結婚生活を過ごしてきたが一波乱あり、妻は夫を誰かに譲りたくなるのだった。
設楽理沙
ライト文芸
2026.1.4 73話見直した際、瑛士の台詞《本音/懺悔》を加筆しました。😇
☘ 累計ポイント/ 200万pt 超えました。ありがとうございます。
―― 備忘録 ――
第8回ライト文芸大賞では大賞2位ではじまり2位で終了。 最高 57,392 pt
〃 24h/pt-1位ではじまり2位で終了。 最高 89,034 pt
◇ ◇ ◇ ◇
紳士的でいつだって私や私の両親にやさしくしてくれる
素敵な旦那さま・・だと思ってきたのに。
隠された夫の一面を知った日から、眞奈の苦悩が
始まる。
苦しくて、悲しくてもののすごく惨めで・・
消えてしまいたいと思う眞奈は小さな子供のように
大きな声で泣いた。
泣きながらも、よろけながらも、気がつけば
大地をしっかりと踏みしめていた。
そう、立ち止まってなんていられない。
☆-★-☆-★+☆-★-☆-★+☆-★-☆-★
2025.4.19☑~
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
「『お前に書く手紙などない』と言った婚約者へ、私は7年間手紙を書き続けた——ただし、届け先は別の人でした」
歩人
ファンタジー
辺境伯令嬢リゼットは、婚約者に7年間手紙を書き続けた。返事は一度もなかった。
「お前に書く手紙などない。顔も覚えていない」——婚約破棄。しかしリゼットは
泣かなかった。手紙の本当の届け先は、最初から別にあったから。前世の情報分析
能力で辺境の異変を読み解き、暗号として織り込んだ7年分の手紙。それを受け取り
続けていたのは第一王子。リゼットは誰にも知られず、王国を守っていた。
婚約破棄の翌朝、王子からの手紙が届く。「7年間、ありがとう。迎えに行く」
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
【完結】仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる