完璧を目指す一華さんは自分好みのスパダリも育成しちゃいます!

涼月

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Episode1 マッチングアプリで育成ターゲットをロックオンしました

予想外? いいえ、想定内です! (一華side)②

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 意を決して彼の正面へと姿を現した。
「お待たせいたしました」
「あ、い、いえ」

 慌てて立ち上がった男性、予想通り一華より大分背が高い。背中を丸めて会釈する姿に、を思い出した。

 えっと、私、今なんでそんなものを思い出したのかしら!?

 一華は自分で自分にツッコミを入れながら、目の前の男性を観察する。 
 
 前髪が長すぎて隙間からしか見えない目。辛うじて髭はそってあるがアイロンの当たっていないシャツ。よれた七分丈のチノパンにクタクタのスリッポン。
 およそデートらしからぬ恰好である。

 ……何、これ?

 全然完璧じゃない! デートでこの格好? 
 あり得ない。あり得ないわ!

 なんとか合格点と思えたところは、背の高さとフワリと香ったシャンプーの匂いだけだった。

「!」
「あの? どうかされましたか?」
「すみません。人違いでした」
 ペコリと頭を下げて回れ右した一華に、男性は慌てたように言った。

「あの、『Hana』さんではありませんか?」
「……そうですけれど」
「申し遅れました。『リュウ』です。あ、本名は水島龍輝みずしまりゅうきっていいます」

 あ~あ、気づかないふりして立ち去ろうと思ったのに……
 
 一華は内心ガクリと肩を落としたが、直ぐに『完璧』の仮面を貼りつける。
 仕方が無いわね。ここはちゃんとお話ししてからお断りするのが流れってものよね。

「ああ、ごめんなさい。人違いでは無かったんですね。改めまして、『Hana』です。よろしくお願いします」
 にこやかな笑顔で微笑むと、彼の前に腰を下ろした。

 数時間の辛抱よ。私。

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