完璧を目指す一華さんは自分好みのスパダリも育成しちゃいます!

涼月

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Episode1 マッチングアプリで育成ターゲットをロックオンしました

今度は恋を極めたい(龍輝side)⑥

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 思ったよりも早く着いてしまったので、席を取っておくことにする。
 と言うよりは、暑くて早く店に入りたかっただけだったが。

 一息ついて連絡を入れたら、直ぐに女性に声を掛けられて驚いた。
 まだ来ていないと油断していたから。

『お待たせいたしました』
『あ、い、いえ』
 咄嗟のことに飛び上がった。そのまま頭をぺこりと下げる。
 
 目の前に現れた女性があまりにも綺麗だったので、そのまま見つめるのが恥ずかし過ぎて落ち着かない。ひとまず視線を外して心のバクバクを抑えたかった。

 ドク ドク ドク―――

 俺の心臓、こんなに大きな音で鳴るんだ!

 いつもは感じない鼓動が、急に耳元で煩く騒ぎ出した。
 初めての経験に戸惑う。
 これが恋なんだろうか?

 密かに深呼吸して改めて顔をあげると、驚いたように目を見開いた女性が、慌てた様に頭を下げた。

『すみません、人違いでした』

 え!

 龍輝は大慌てで引き止める。
 人違いでは無いはず。だって、見間違うことないほどそのままに、プロフィール写真と同じ顔の女性だったから。
 そこで、自分の写真を思い出した。

 そうだった。五十嵐さんに『一番飾らない自分らしさが出ている写真を載せるように」と言われて、大学時代のダイビング後の写真を登録していたんだった…… 
 俺の写真は、今とは全然違う。
 詐欺と思われたかな。まずいな。

 謝ろうと口を開きかけたところで、とびっきりの笑顔を向けてくれた女性。
『ああ、ごめんなさい。人違いでは無かったんですね。改めまして、『Hana』です。よろしくお願いします』
 そう言って、龍輝の前に腰を下ろした。

 ああ、良かった。怒っていないらしい。
 五十嵐さんが言っていた通りの人だったな。
 流石!

 マッチングアプリで結婚まで漕ぎつけた大先輩は、やっぱり見るポイントが違うと素直に感謝した。

 忍耐強くて利口な女性。それが、『Hana』の第一印象だった。

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