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Episode4 プロデュース第三弾
最高の夜は二人でつくりあげるもの ①
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ホテルのレストランで夕食後、しばし雨の滴る様子を眺める。
いつもより早い夜の訪れ。
部屋へ帰ると、どちらともなく声を掛け合った。
「先にシャワー浴びたら」
「先にシャワーをどうぞ」
「女性は髪を乾かしたいだろう」
「そ、そうね。じゃあ、先に入らせてもらうね」
いくら経験があってもこればかりは緊張するわ。
温かい湯を浴びながら、念入りに体を清める一華。
身も心もほぐすように泡を纏い、一気に洗い落とせば桃色の肌が現れ出た。
後は龍輝さんがシャワーを浴びている間に髪を乾かして、お気に入りのクリームを全身に塗ったら、うるおい持ち肌の出来上がりよ。
今日はとてもとても大切な日。
龍輝さんとの最高の思い出の夜にしたい。
さあ、臨戦態勢よ!
一華と入れ違いにシャーワーを浴びる龍輝。
湯に頭を突っ込んで、必死で心を落ち着ける。
いよいよだ! 俺にとって初めての経験。
でも、一華さんにとっても良い思い出になって欲しいから。
普段あまり緊張することのない龍輝が、武者震いを覚えた。
ふと、昨日見たマンタを思い出した。
海の生き物たちは、月の満ち掛けに合わせて産卵することが多い。それは本能のようなもので、それぞれの生き物にプログラミングされた生き残るための記憶。
本来人間だって、そんな生き物の一部で、自然のリズムがあるはずなのに。
心、倫理、常識、テクニック。
様々な情報に縛られ、踊らされて、こんなにガチガチに緊張している俺。
もう、頭を使うのは止めよう。
感じるままに楽しもう。
『アイシテル』を伝えるだけ。
それだけのシンプルなことなんだから―――
ベッドへ腰を下ろしている一華の横へ腰を下ろす。見上げる一華の瞳が、『準備万端』と訴えてくる。
クスリと笑ってから、龍輝は額へキスを落とした。
両頬に手を添えて唇を奪う。何度も何度も角度を変えてキスしながら、龍輝は一瞬で一華を抱え上げた。
『え!』
驚いたような顔になったところを、ちょっと乱暴にベッドの真ん中へと降ろす。細い手首を枕に縫い付けて、馬乗りになった。
ああ、これが征服欲って奴なのかな。
か弱い女性を押さえつけている背徳感が、意地悪な感情に火を付ける。
彼女を啼かせたい!
それなのに、望むように見上げてくる意志の強い瞳。
ゾクゾクするほど美し過ぎて、気が変になりそうだ。
抑えが効かなくなったらどうするんだよ。まったく。
一華の煽りに思わず笑いたくなった。
君の勇気を買って、俺も自由にいかせてもらうぞ!
いつもより早い夜の訪れ。
部屋へ帰ると、どちらともなく声を掛け合った。
「先にシャワー浴びたら」
「先にシャワーをどうぞ」
「女性は髪を乾かしたいだろう」
「そ、そうね。じゃあ、先に入らせてもらうね」
いくら経験があってもこればかりは緊張するわ。
温かい湯を浴びながら、念入りに体を清める一華。
身も心もほぐすように泡を纏い、一気に洗い落とせば桃色の肌が現れ出た。
後は龍輝さんがシャワーを浴びている間に髪を乾かして、お気に入りのクリームを全身に塗ったら、うるおい持ち肌の出来上がりよ。
今日はとてもとても大切な日。
龍輝さんとの最高の思い出の夜にしたい。
さあ、臨戦態勢よ!
一華と入れ違いにシャーワーを浴びる龍輝。
湯に頭を突っ込んで、必死で心を落ち着ける。
いよいよだ! 俺にとって初めての経験。
でも、一華さんにとっても良い思い出になって欲しいから。
普段あまり緊張することのない龍輝が、武者震いを覚えた。
ふと、昨日見たマンタを思い出した。
海の生き物たちは、月の満ち掛けに合わせて産卵することが多い。それは本能のようなもので、それぞれの生き物にプログラミングされた生き残るための記憶。
本来人間だって、そんな生き物の一部で、自然のリズムがあるはずなのに。
心、倫理、常識、テクニック。
様々な情報に縛られ、踊らされて、こんなにガチガチに緊張している俺。
もう、頭を使うのは止めよう。
感じるままに楽しもう。
『アイシテル』を伝えるだけ。
それだけのシンプルなことなんだから―――
ベッドへ腰を下ろしている一華の横へ腰を下ろす。見上げる一華の瞳が、『準備万端』と訴えてくる。
クスリと笑ってから、龍輝は額へキスを落とした。
両頬に手を添えて唇を奪う。何度も何度も角度を変えてキスしながら、龍輝は一瞬で一華を抱え上げた。
『え!』
驚いたような顔になったところを、ちょっと乱暴にベッドの真ん中へと降ろす。細い手首を枕に縫い付けて、馬乗りになった。
ああ、これが征服欲って奴なのかな。
か弱い女性を押さえつけている背徳感が、意地悪な感情に火を付ける。
彼女を啼かせたい!
それなのに、望むように見上げてくる意志の強い瞳。
ゾクゾクするほど美し過ぎて、気が変になりそうだ。
抑えが効かなくなったらどうするんだよ。まったく。
一華の煽りに思わず笑いたくなった。
君の勇気を買って、俺も自由にいかせてもらうぞ!
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