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ーー昨日の陽人……すごく、激しかったな……
朝から陽人とのエッチを思い出しては、身体が疼いていた。廊下ですれ違う男子生徒が俺を卑猥な目で見てるのがわかった。陽人との事を考えている間、欲しがってるような顔になっていたのかもしれない。
給食が終わり昼休みが始まって、バタバタと人と人が交差し、廊下は生徒でごった返して慌ただしかった。
人ゴミに混じって見知った人物の顔が見えた。
ーーあれ……大夢……?
生徒会で書記をしている大夢が、三人組の男子生徒とつるんで、旧校舎の方へ歩いていくのが見えた。
ーー友達同士…か……?
笑顔の男子生徒達に親しそうに囲まれながら、遠慮がちにしている大夢。
何も知らない人が見たら、ただの仲の良い友達同士に見えるのかもしれない。
でも、俺も同じだったから、なんとなくわかる。
あれはいじめッ子といじめられッ子の関係だ。俺の目には、仲の良い友達同士には見えなかった。
弱い自分に何が出来るんだって、わかっているけど……
友達になった大夢を、放っておく事が出来なかった。
◇
ーーーー視聴覚室ーーーー
旧校舎の三階に、今は使われていないその場所はある。古い機材は据え付けられたままで、覗き窓の付いた視聴覚操作室が隣接している。
出入り口のドアの窓から、中の様子を覗き見た。
部屋は防音が施されてるから、会話や音が何も聞こえない。
リーダー格のような男が、背後から大夢を突き飛ばし、華奢な大夢は軽々と飛ばされ、転んで地べたへ手をついた。男は横たわってる大夢に近付くと、思いっきり脇腹を蹴り上げた。大夢は体を丸め口をパクパクしながら戦慄いている。残りの二人も大夢を取り囲むと、次々とボールを蹴るみたいに嘲笑いながら蹴り始めた。大夢は丸まり震えながら、頭を手で押さえ守っていた。
ーーくそっ……あいつら……大夢をまるで、物みたいに……ふざけんなよ……
俺もいじめられていたけど、大夢に比べたらまだまだマシだったんだって思った。
遠藤は一度だけ平手打ちをしたけど、俺に暴力をふるう事はなかった。
オカマだの、モヤシだの……
からかってバカにしてはいたけれど、俺をゴミを見るような蔑んだ目で見た事は、一度もなかった。
今思えば遠藤は、寂しそうな目で俺を見ていた気がする。
「やめろよ!大勢でリンチみてぇな事。卑怯じゃねーの?」
男達は蹴るのを止めて、部屋に飛び込んだ俺の方を一斉に向いた。
踞っていた大夢は目を見開き、驚いた顔で俺を見ている。
「なんだよ、チビ。おまえ、1年かよ?」
「上履き黄色だから、3年だって」
「先輩が何か用ですか?俺達、格闘技ごっこして、仲良く遊んでいるんだけど」
「遊んでるようには、見えねぇよ……どう見てもいじめだろっ!」
「なに、熱くなっちゃってんの?じゃあ、紺野の身代わりに先輩がなってくれるんですか?」
「……それで、大夢に何もしないなら……代わってもいいぜ」
嘲け笑うように男達はニヤケてる。大夢は口をパクパクしながら、激しく首を横に振っていた。男の一人が「あの先輩ってさ……」とヒソヒソと話し始めると、他の二人は「マジかよ」と目を見合わせて笑っていた。
「じゃあ、先輩、遊びましょ」
「大夢はここから逃がせよな」
リーダー格の男ともう一人が俺の正面へ近付いた。残りの上背のある男が寝そべる大夢を無理矢理立たせると、いきなり背後から羽交い締めにし、大夢を拘束した。
「大夢!」
「先輩が俺達と仲良くしてくれたら、紺野の事、解放しますよ」
「ふざけんな!話が違うだろ!」
「ここ、防音構造しっかりしてるから、叫んだって声漏れないんで、好きなだけ喘いでくださいよ。先輩って、樋浦さんのオンナなんでしょ?すげーエロいんだって?」
「ーーーー!」
捕まえようとして伸びてきた手を素早く躱し、男達から離れた。
「ぅ……ぁ…ぅ……」
不明瞭な呻き声が聞こえ、慌てて大夢を見ると、男が片手で大夢の首を絞めている。みるみるうちに顔が赤くなり、ヒューヒューと、乾いた音の呼吸をしながら、苦しそうに藻掻いている。
「大夢ーーー!」
「放っておいたら、死んじゃいますよ。どうします?」
「死ぬって……おまえら、正気かよ!」
「あいつは俺達のオモチャだし。もし、死んだら遊んでた時の事故って事にすればいいでしょ。先輩次第で紺野の命、助かりますよ?」
「わかったからっ!大夢から手を離せよ!」
俺が大人しく二人に近付くと、リーダー格の男が馴れ馴れしく肩を組んできた。そいつが「離してやって」と言うと、大夢の首から背の高い男の手が離れた。大夢は苦しそうに咳き込んで肩で息をしてた。
「大夢、大丈夫か?苦しくないか?」
ゼーゼーと呼吸しながら、大夢は弱々しく首を横に振ってる。
「ぁ…ぇ…ぇ………ぁ…ぇ…ぇ……」
苦しそうに声を搾り出しながら、俺の目を見て訴えてる。
多分……
大夢は『やめて』って言ってて……
必死に俺を、引き止めようとしている。
「気にすんなよ……こんな事、慣れてるから。俺いろんな奴と、すげーヤリまくってるし。こんなの、全然平気だから……」
大夢を安心させる為に、嘘を吐いて薄く笑った。
どうせ、まわりにはビッチだって思われてる。大夢にもそう思わせたかった。自分の事を責めてしまいそうな大夢を、少しでも救いたかった。
大夢はボロボロ泣き出し、首を振り続けていた。
「やっぱ遊び慣れてるんだ。俺らの事、気持ち悦くしてよ。じゃあ、机に仰向けに寝てくれる?」
言われた通りに、白い長テーブルへ横たわった。無機質で固いテーブルがひんやりと冷たい。大人しくしてる俺のネクタイに手をかけると、結び目を解きスルスルと外した。頭の上で両手を押さえつけられ、手首をネクタイで固く縛られた。上から厭らしい顔でニタニタする男達を見るのが耐えられなくて、唇を噛み締め視線を逸らした。
「先輩、やっぱエロいわ」
「俺、先でもいい?」
「はぁ?俺が先に決まってんだろ」
「わかったよ。早く代われよな」
「昼休み短いし、さっさとヤるか」
リーダー格の男がカチャカチャと、自分のベルトを外し始めた。
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