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50※
「柚希に俺を刻んでいくから。俺の印を付けて、俺の形にして……嫌なもの、何もかも忘れさせてあげる」
「……俺の身体、はるとだらけにして……」
震えの止まらない身体で、椅子に深くもたれ掛かった。ゆっくりとボタンを外し、はだけ晒された肌の上を陽人の唇が這うように、音を立てながら強めに吸っていった。真っ白な肌の上に、牡丹のような赤い痣が身体中に散らばった。
目立つ所にキスマークがあると人前で着替えられないし、もし見られたら好奇の目に晒される。だから、陽人は今まで見える場所には、キスマークを付ける事はしなかった。
残されていく赤い痕を見ると、陽人のものになった気がした。
陽人の色に塗り替えられて、忌々しい記憶が消されていくみたいだった。
「ちょっと付けすぎたかも……ごめん」
「……はるとに……守られてるみたいで……安心する……」
「守るよ……形だけじゃなくて、柚希の事、必ず守る……柊から絶対に守るから……」
頬に手を添えられ、強い意思を持った目で真っ直ぐに見つめてきた。
陽人の眼差しに、熱い言葉に、冷たくなった心は熱を帯び、震えが収まってきた。
ーー陽人がいなきゃ……俺、ダメだ……
「はると……お願い……俺の側にずっといて……俺から離れないで……」
「離れないよ……ずっと、いつまでも、柚希の側にいるからね……」
弱ってる俺がこんな言葉を投げかければ、陽人は優しいから言う通りにしてくれる。俺が陽人に依存してるだけなのに、縛り付けて陽人から自由を奪っている。
自分がズルい事を言ってるって、わかっていた。
わかっていても、陽人がいなくなるのが怖くて、言葉の鎖で縛り付けた。
「柚希………………愛してるよ……」
「陽人……?今……何て、言ったの…………?」
耳に言葉は入ってきてたけど、頭で理解する事が出来なかった。
「……俺の事、気持ち悪いって思うかもしれないけれど…………初めて逢った時から、ずっと柚希の事が好きだった。プロポーズした後、男って知って“失恋した”なんて言ったけど……本当は諦めてなんかいなかった。いつも柚希の事ばかり目で追いかけて、いつも考えていた……」
収まった筈の涙が、ポロポロと零れ落ちた。
さっきまでの悲しい涙とは違い、温かくて幸せに満ち溢れた涙だ。
「柚希は縋りたいだけなのに……こんな事、言ってごめん……卑怯だよね…………俺の事、軽蔑しても……柚希の事は守らせてよ……」
「はる……ちが……」
「柚希…………?」
「そう…じゃなくて…………嬉しくて……だって……俺も……陽人が好きだから……」
陽人は信じられないといった顔をして驚いていたけれど、すぐに泣きそうな顔でクシャッと笑った。
「夢みたいだ……柚希と両思いだったなんて……信じられない……」
「そんなに自信なかったのかよ……」
「本当に……俺でいいの?」
「完璧な面して……本気で言ってる……?」
「顔は関係ないだろ……」
「陽人が自信ないなんて、珍しくて……それに陽人に好きって言われて断る奴、きっといないし」
「客観的な話じゃなくて……俺は柚希の気持ちが知りたい。ちゃんと、答えて……」
胸に秘めていた想いを、勇気を出して告白してくれた陽人の問いかけに、ちゃんと真っ直ぐに答えたい。
「……俺は、陽人じゃなきゃ嫌だよ……陽人が好き……」
その言葉を聞くと、陽人は安心したような顔になり、輝くような笑顔になった。
「嬉しい……柚希の事、絶対に離さないから。嫌だって言っても離さないよ」
「嫌になる訳ないし……」
片手で包み込むように、強く抱きしめられた。
両思いになって抱きしめられた腕の中は、いつもより温かくて……
幸せで、いっぱいだった。
「リハビリはもう、しない」
「えっ…………」
「俺と柚希は恋人同士だから……堂々とセックスしよう……」
「はると……」
ずっとなりたかった、陽人の恋人。
そして、なれる訳がないって諦めてた。
相手の気持ちなんてわからないから、長い間遠回りし続けて……
漸く、そこへ辿り着く事が出来た。
「……俺の身体、はるとだらけにして……」
震えの止まらない身体で、椅子に深くもたれ掛かった。ゆっくりとボタンを外し、はだけ晒された肌の上を陽人の唇が這うように、音を立てながら強めに吸っていった。真っ白な肌の上に、牡丹のような赤い痣が身体中に散らばった。
目立つ所にキスマークがあると人前で着替えられないし、もし見られたら好奇の目に晒される。だから、陽人は今まで見える場所には、キスマークを付ける事はしなかった。
残されていく赤い痕を見ると、陽人のものになった気がした。
陽人の色に塗り替えられて、忌々しい記憶が消されていくみたいだった。
「ちょっと付けすぎたかも……ごめん」
「……はるとに……守られてるみたいで……安心する……」
「守るよ……形だけじゃなくて、柚希の事、必ず守る……柊から絶対に守るから……」
頬に手を添えられ、強い意思を持った目で真っ直ぐに見つめてきた。
陽人の眼差しに、熱い言葉に、冷たくなった心は熱を帯び、震えが収まってきた。
ーー陽人がいなきゃ……俺、ダメだ……
「はると……お願い……俺の側にずっといて……俺から離れないで……」
「離れないよ……ずっと、いつまでも、柚希の側にいるからね……」
弱ってる俺がこんな言葉を投げかければ、陽人は優しいから言う通りにしてくれる。俺が陽人に依存してるだけなのに、縛り付けて陽人から自由を奪っている。
自分がズルい事を言ってるって、わかっていた。
わかっていても、陽人がいなくなるのが怖くて、言葉の鎖で縛り付けた。
「柚希………………愛してるよ……」
「陽人……?今……何て、言ったの…………?」
耳に言葉は入ってきてたけど、頭で理解する事が出来なかった。
「……俺の事、気持ち悪いって思うかもしれないけれど…………初めて逢った時から、ずっと柚希の事が好きだった。プロポーズした後、男って知って“失恋した”なんて言ったけど……本当は諦めてなんかいなかった。いつも柚希の事ばかり目で追いかけて、いつも考えていた……」
収まった筈の涙が、ポロポロと零れ落ちた。
さっきまでの悲しい涙とは違い、温かくて幸せに満ち溢れた涙だ。
「柚希は縋りたいだけなのに……こんな事、言ってごめん……卑怯だよね…………俺の事、軽蔑しても……柚希の事は守らせてよ……」
「はる……ちが……」
「柚希…………?」
「そう…じゃなくて…………嬉しくて……だって……俺も……陽人が好きだから……」
陽人は信じられないといった顔をして驚いていたけれど、すぐに泣きそうな顔でクシャッと笑った。
「夢みたいだ……柚希と両思いだったなんて……信じられない……」
「そんなに自信なかったのかよ……」
「本当に……俺でいいの?」
「完璧な面して……本気で言ってる……?」
「顔は関係ないだろ……」
「陽人が自信ないなんて、珍しくて……それに陽人に好きって言われて断る奴、きっといないし」
「客観的な話じゃなくて……俺は柚希の気持ちが知りたい。ちゃんと、答えて……」
胸に秘めていた想いを、勇気を出して告白してくれた陽人の問いかけに、ちゃんと真っ直ぐに答えたい。
「……俺は、陽人じゃなきゃ嫌だよ……陽人が好き……」
その言葉を聞くと、陽人は安心したような顔になり、輝くような笑顔になった。
「嬉しい……柚希の事、絶対に離さないから。嫌だって言っても離さないよ」
「嫌になる訳ないし……」
片手で包み込むように、強く抱きしめられた。
両思いになって抱きしめられた腕の中は、いつもより温かくて……
幸せで、いっぱいだった。
「リハビリはもう、しない」
「えっ…………」
「俺と柚希は恋人同士だから……堂々とセックスしよう……」
「はると……」
ずっとなりたかった、陽人の恋人。
そして、なれる訳がないって諦めてた。
相手の気持ちなんてわからないから、長い間遠回りし続けて……
漸く、そこへ辿り着く事が出来た。
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