66 / 75
三代目のビリケンさん
しおりを挟む
「姉ちゃん、そう言えばこのビリケンさん三代目なんだってね」
「えっ? 三代目ってこのビリケンさんがってこと?」
「うん、そうらしいよ。このビリケンさんは三代目で二千十二年からここにいるらしいよ」と奈央が言った。
その言葉を聞いたわたしは、
「……二千十二年! それってわたしが撫でているビリケンさんと祐介君が撫でているビリケンさんは違うビリケン像ってことだよね?」
ちょっとショックだった。二千年の世界にいる祐介君とわたしが触っているビリケンさんが同じじゃないなんて……。
「姉ちゃん、そんな落ち込んだ顔するなよ」
「……だって」
わたしはしょんぼりしてうつむき自分の靴を眺めた。
「いいんじゃないの。確かにビリケンさんはその祐介君って人が触っているものと違うけど、この通天閣は同じなんだからさ。時を超えて同じ空気を吸っていると思えばさ」
奈央はそう言ってわたしの肩をぽんぽんと優しく叩いた。
「……そうだよね。何もかも同じでなくてもいいよね」
わたしはうふふと笑ってみせた。
きっと、この通天閣の展望台から見える景色もきっと違ったりするのだろうけれどそれもまあいいではないかと思った。
「さあ、行こう。地下でお土産を買おうよ」
違っているからそれも面白いのだと考えてみようと考えてみることにした。
通天閣でお土産をたくさん買いわたし達は満足した。そして、夕飯はもちろん串カツを食べるのだ。
カフェノートを開くと祐介君達も串カツを食べるとのことだった。ビリケンさんの足の裏も撫でたよと書いてある。
祐介君が足の裏を撫でたビリケンさんはきっと二代目なんだろうなと思った。どんな願い事をしたのかな? その願いは果たして叶ったのだろうか。
「姉ちゃん、早く行こうよ」
「あ、うん、串カツがわたし達を待っているね」
わたしは急いでカフェノートに、『わたしもビリケンさんの足の裏を撫でたよ。わたし達も今から串カツを食べに行くよ。早乙女』と書いた。
新世界のエリアを歩くと串カツ屋がひしめいている。もう串カツ屋さんとビリケンさんだらけでわたしはわくわくする。
串カツ屋のお店の前にいるビリケンさんがどーんと出迎えてくれる。
わたし達は適当な串カツ屋を選びビリケンさんの足の裏を撫でお店の中に入った。テーブル席に座りメニュー表を眺めた。
そして、わたしはアスパラ、じゃがいも、もち、紅しょうが、ウィンナーなどの串カツドリンクはオレンジジュースを選び注文した。
カフェノートを開くと豪快で大きくて綺麗な文字が浮かび上がっていた。
『俺は今、じゃがいもの串カツを食べているよ。ホクホクしていて美味しいよ。祐介』と書かれていた。
『わたしもじゃがいもの串カツを注文したよ。早乙女』と書いたその時、
「お待たせしました~」と店員さんが串カツを運んできた。
「わ~い、串カツだよ。めちゃくちゃ美味しそうだね」
「うん、美味しそうだね。さあ、食べよう。ソースの二度漬けは禁止なんだよね」
亜子ちゃんが『ソースの二度漬けは禁止です』と書かれている張り紙を指差して言った。
「一度ソースをつけて食べたのをまたつけると衛生上悪いかららしいね」
「一度にドバ~ンとたっぷりつけましょうよ」
奈央はそう言ったかと思うとテーブルごとに設置されているソースの容器に串カツを漬けた。
「あ、奈央ってばずるいよ~わたしもつけるよ」
わたしはじゃがいもの串カツを手に取りソースをどっぷり漬けた。
「うふふ、いただきます~」
わたしはじゃがいもの串カツを口に運んだ。
揚げたてのサクサクの衣にじゃがいもが包まれていて外はサクサクとしていて中身のじゃがいもはホクホクしていてソースのまろやかさと良く合う。
わたしは、串カツを食べ満面の笑みを浮かべた。亜子ちゃんも奈央もそれから青橋君に久美佐ちゃんも幸せそうな笑みを浮かべ串カツを食べている。
幸せな時間だ。
「えっ? 三代目ってこのビリケンさんがってこと?」
「うん、そうらしいよ。このビリケンさんは三代目で二千十二年からここにいるらしいよ」と奈央が言った。
その言葉を聞いたわたしは、
「……二千十二年! それってわたしが撫でているビリケンさんと祐介君が撫でているビリケンさんは違うビリケン像ってことだよね?」
ちょっとショックだった。二千年の世界にいる祐介君とわたしが触っているビリケンさんが同じじゃないなんて……。
「姉ちゃん、そんな落ち込んだ顔するなよ」
「……だって」
わたしはしょんぼりしてうつむき自分の靴を眺めた。
「いいんじゃないの。確かにビリケンさんはその祐介君って人が触っているものと違うけど、この通天閣は同じなんだからさ。時を超えて同じ空気を吸っていると思えばさ」
奈央はそう言ってわたしの肩をぽんぽんと優しく叩いた。
「……そうだよね。何もかも同じでなくてもいいよね」
わたしはうふふと笑ってみせた。
きっと、この通天閣の展望台から見える景色もきっと違ったりするのだろうけれどそれもまあいいではないかと思った。
「さあ、行こう。地下でお土産を買おうよ」
違っているからそれも面白いのだと考えてみようと考えてみることにした。
通天閣でお土産をたくさん買いわたし達は満足した。そして、夕飯はもちろん串カツを食べるのだ。
カフェノートを開くと祐介君達も串カツを食べるとのことだった。ビリケンさんの足の裏も撫でたよと書いてある。
祐介君が足の裏を撫でたビリケンさんはきっと二代目なんだろうなと思った。どんな願い事をしたのかな? その願いは果たして叶ったのだろうか。
「姉ちゃん、早く行こうよ」
「あ、うん、串カツがわたし達を待っているね」
わたしは急いでカフェノートに、『わたしもビリケンさんの足の裏を撫でたよ。わたし達も今から串カツを食べに行くよ。早乙女』と書いた。
新世界のエリアを歩くと串カツ屋がひしめいている。もう串カツ屋さんとビリケンさんだらけでわたしはわくわくする。
串カツ屋のお店の前にいるビリケンさんがどーんと出迎えてくれる。
わたし達は適当な串カツ屋を選びビリケンさんの足の裏を撫でお店の中に入った。テーブル席に座りメニュー表を眺めた。
そして、わたしはアスパラ、じゃがいも、もち、紅しょうが、ウィンナーなどの串カツドリンクはオレンジジュースを選び注文した。
カフェノートを開くと豪快で大きくて綺麗な文字が浮かび上がっていた。
『俺は今、じゃがいもの串カツを食べているよ。ホクホクしていて美味しいよ。祐介』と書かれていた。
『わたしもじゃがいもの串カツを注文したよ。早乙女』と書いたその時、
「お待たせしました~」と店員さんが串カツを運んできた。
「わ~い、串カツだよ。めちゃくちゃ美味しそうだね」
「うん、美味しそうだね。さあ、食べよう。ソースの二度漬けは禁止なんだよね」
亜子ちゃんが『ソースの二度漬けは禁止です』と書かれている張り紙を指差して言った。
「一度ソースをつけて食べたのをまたつけると衛生上悪いかららしいね」
「一度にドバ~ンとたっぷりつけましょうよ」
奈央はそう言ったかと思うとテーブルごとに設置されているソースの容器に串カツを漬けた。
「あ、奈央ってばずるいよ~わたしもつけるよ」
わたしはじゃがいもの串カツを手に取りソースをどっぷり漬けた。
「うふふ、いただきます~」
わたしはじゃがいもの串カツを口に運んだ。
揚げたてのサクサクの衣にじゃがいもが包まれていて外はサクサクとしていて中身のじゃがいもはホクホクしていてソースのまろやかさと良く合う。
わたしは、串カツを食べ満面の笑みを浮かべた。亜子ちゃんも奈央もそれから青橋君に久美佐ちゃんも幸せそうな笑みを浮かべ串カツを食べている。
幸せな時間だ。
0
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
お飾り王妃の死後~王の後悔~
ましゅぺちーの
恋愛
ウィルベルト王国の王レオンと王妃フランチェスカは白い結婚である。
王が愛するのは愛妾であるフレイアただ一人。
ウィルベルト王国では周知の事実だった。
しかしある日王妃フランチェスカが自ら命を絶ってしまう。
最後に王宛てに残された手紙を読み王は後悔に苛まれる。
小説家になろう様にも投稿しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる