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プロローグ 沖縄と不思議な猫
5 古書カフェ店の店長になりたい
しおりを挟むわたしは雑貨店でアクセサリーを見ていたみどりちゃんを見つけた。みどりちゃんの腕をぐいーっと引っ張り「わたしとみどりちゃん、古書カフェ店の店長になるよ!」とわたしがそう言うとみどりちゃんは大きな声を上げた。
「えっ? 店長に? わたしと真理子が……それ、本気なの?」
「うん、そうだよ。古書カフェ店の店長になろうよ」
わたしは、元気よく答えた。
「ちょっと、真理子……熱でもあるの? ホテルの仕事はどうするの?」
みどりちゃんは呆れた様子で肩をすぼめた。
「辞めるよ」わたしは即答した。
だって、目の前に夢と希望が舞い込んできたんだよ。そのチャンスを掴まなくてどうするのよ。
「辞めるって、真理子、そんな簡単に言わないでよ」
みどりちゃんは大きな溜め息をついた。
「東京で会社員として働いていた時も仕事を辞めて沖縄にやって来たじゃん。ねっ、古書カフェ店の店長になろうよ」
わたしは、みどりちゃんの肩をガシッと掴んで言った。
「でも、あの時は、嫌な部長に仕事を横取りされたからでしょう?」
確かにみどりちゃんの言う通りかもしれないけれどわたしは古書カフェ店の店長になると決めたのだ。
みどりちゃんは、うーんと悩んでいたけれど、「真理子、それもいいかもしれないね。わたしも今働いてるホテルの仕事を続けるか悩んでいたから」と言った。
「やったーみどりちゃん。決まり、早速面接に行こうよ」
わたしは、満面の笑みを浮かべた。
「うん、行こう! でも、その面接受かるのかな?」
「……大丈夫、うん、きっと大丈夫だよ。面接官はきっとわたしとみどりちゃんの熱い情熱を分かってくれるよ」
本当は少し不安もあるけれど、わたしの長所は前向きなところだけなのだから自分を信じて頑張るしかないのだ。
ドジでみどりちゃんに間抜けだと言われるこんなわたしだけど、何かを見つけたいと思う気持ちはいつも持っていた。
それがあの古書カフェ店の店長なのかは分からないけれど、やってみたいと思う気持ちは本物だ。
「みどりちゃんがインターホンを押してよ」
「はぁ? 言い出したのは真理子でしょう。真理子がインターホンを押しなよ」
「え~でも、みどりちゃんがこういうの得意じゃん」
わたしとみどりちゃんは、古書カフェ店の扉にある『御用のある方はこちらのインターホンを押してお話しください』と書かれたサインプレートの前で揉めていた。
「真理子はいつもわたしに頼るんだから……」
「だって……みどりちゃんはしっかりしているんだもん」
確かにわたしはいつもみどりちゃんに頼ってばかりで情けないなと思う。こんなわたしでは店長なんて務まらないよね。
よし、ここは勇気を出してインターホンを押そうとわたしは手を伸ばした。
その時、
「うちに何か用かな?」と男性の声が聞こえてきた。
わたしとみどりちゃんはその声に同時に振り返った。するとそこには。
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