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第二章 もふもふが集う古書カフェ店へようこそ!
1 猫みたいにのんびり
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「みどりちゃん、吉田さんてなんだか自由気ままって感じで猫に似ているよね?」
わたしは木製の椅子にでーんと座りハイビスカスティーを飲みながら言った。
「そうだね。のんびり気ままでマイペースな人だよね。沖縄の人らしいなとは思うけれどなんだかそれだけじゃないって気もするね」
みどりちゃんもハイビスカスティーをごくりと飲んだ。
「やっぱりみどりちゃんもそう思うよね。猫みたいに自由気ままでのんびりしていて羨ましいよ。あ~わたしも猫みたいになりたいよ」
わたしは、うーんと大きく伸びをした。
「真理子はね、わたしから見ると吉田さんに負けず劣らず自由気ままにのんびりしていると思うよ。真理子と吉田さんて似たタイプだよね」
みどりちゃんは信じられないことを言ってにやりと笑った。
「はい? わたしのどこがあののんびり気ままな吉田さんに似ているのよ? みどりちゃん信じられないことを言うね」
わたしは、びっくりして持っていたティーカップを落っことしそうになった。
「見たまんまじゃないの? 真理子はいつもぼけーとしてるし、朝は眠いと言ってあくびをしてる姿も猫みたいだよ~」
みどりちゃんはそう言ってクスクスと笑った。
「……そんな……酷いことを言うな」
わたしは確かにぼんやりしているし幼い頃からぼんやり真理子ちゃんと言われていたけれどだからと言ってちょっと酷いよと思った。
「だって、本当のことじゃな~い!」
みどりちゃんは舌を出して笑った。
「ふんだ、いいもんね」
好きに言えばいいのよ。だって猫って可愛いじゃないの。みどりちゃんのようにしっかりしてないけれどわたしはゆっくりのんびりと生きるんだからね……
「それにしてもお客さんが来なかったね」
みどりちゃんは飲み終えたティーカップを持ち立ち上がった。
「うん、困ってしまうね。今日はそろそろ閉店にしようよ。わたしお腹が空いたよ~沖縄そばか豆腐チャンプーでも食べようよ」
ご飯をたくさん食べて元気もりもりになって今日の疲れを癒そう。なんてね、今日は大した仕事もしていないけれど。
頭の中に沖縄そばを思い浮かべるとヨダレが垂れそうになる。あのちょっと太めな麺に豚骨と鰹がベースの出汁それから柔らかい三枚肉、ああもう考えるだけで幸せだ。
「ちょっと、真理子」
わたしは沖縄そばをたらふく食べるんだ。でも豆腐チャンプルーも捨てがたいな。そうだ、沖縄そばと豆腐チャンプルー両方食べよう。どっちかにすることなんてない。
ああ、食べ物のことを考えると幸せだ。
「ちょっと、真理子ってば聞いているの?
またぼけーとしてそのうっとりした顔はなんなのよ」
わたしが食べ物のことを考えて幸せ気分だと言うのに邪魔をする。このわたしを呼ぶうるさい声はみどりちゃんだ。
「みどりちゃん何よ? あ、ご飯食べに行くのかな?」
わたしが顔を上げると、みどりちゃんは呆れたように眉を下げていた。
「ご飯なんて食べている場合じゃないよ」
「えっ、だって、今何時よ? わたしはお腹がぺこぺこだよ~みどりちゃんはお腹空かないの?」
みどりちゃんは困ったような表情になり、「真理子、あっちを見てよ」と言って扉の方を指差した。
「あっちがどうしたの?」
わたしは面倒くさいなと思いながらもみどりちゃんが指差す方向に目を向けると、そこには……
「……えっ、あれは何?」
わたしは木製の椅子にでーんと座りハイビスカスティーを飲みながら言った。
「そうだね。のんびり気ままでマイペースな人だよね。沖縄の人らしいなとは思うけれどなんだかそれだけじゃないって気もするね」
みどりちゃんもハイビスカスティーをごくりと飲んだ。
「やっぱりみどりちゃんもそう思うよね。猫みたいに自由気ままでのんびりしていて羨ましいよ。あ~わたしも猫みたいになりたいよ」
わたしは、うーんと大きく伸びをした。
「真理子はね、わたしから見ると吉田さんに負けず劣らず自由気ままにのんびりしていると思うよ。真理子と吉田さんて似たタイプだよね」
みどりちゃんは信じられないことを言ってにやりと笑った。
「はい? わたしのどこがあののんびり気ままな吉田さんに似ているのよ? みどりちゃん信じられないことを言うね」
わたしは、びっくりして持っていたティーカップを落っことしそうになった。
「見たまんまじゃないの? 真理子はいつもぼけーとしてるし、朝は眠いと言ってあくびをしてる姿も猫みたいだよ~」
みどりちゃんはそう言ってクスクスと笑った。
「……そんな……酷いことを言うな」
わたしは確かにぼんやりしているし幼い頃からぼんやり真理子ちゃんと言われていたけれどだからと言ってちょっと酷いよと思った。
「だって、本当のことじゃな~い!」
みどりちゃんは舌を出して笑った。
「ふんだ、いいもんね」
好きに言えばいいのよ。だって猫って可愛いじゃないの。みどりちゃんのようにしっかりしてないけれどわたしはゆっくりのんびりと生きるんだからね……
「それにしてもお客さんが来なかったね」
みどりちゃんは飲み終えたティーカップを持ち立ち上がった。
「うん、困ってしまうね。今日はそろそろ閉店にしようよ。わたしお腹が空いたよ~沖縄そばか豆腐チャンプーでも食べようよ」
ご飯をたくさん食べて元気もりもりになって今日の疲れを癒そう。なんてね、今日は大した仕事もしていないけれど。
頭の中に沖縄そばを思い浮かべるとヨダレが垂れそうになる。あのちょっと太めな麺に豚骨と鰹がベースの出汁それから柔らかい三枚肉、ああもう考えるだけで幸せだ。
「ちょっと、真理子」
わたしは沖縄そばをたらふく食べるんだ。でも豆腐チャンプルーも捨てがたいな。そうだ、沖縄そばと豆腐チャンプルー両方食べよう。どっちかにすることなんてない。
ああ、食べ物のことを考えると幸せだ。
「ちょっと、真理子ってば聞いているの?
またぼけーとしてそのうっとりした顔はなんなのよ」
わたしが食べ物のことを考えて幸せ気分だと言うのに邪魔をする。このわたしを呼ぶうるさい声はみどりちゃんだ。
「みどりちゃん何よ? あ、ご飯食べに行くのかな?」
わたしが顔を上げると、みどりちゃんは呆れたように眉を下げていた。
「ご飯なんて食べている場合じゃないよ」
「えっ、だって、今何時よ? わたしはお腹がぺこぺこだよ~みどりちゃんはお腹空かないの?」
みどりちゃんは困ったような表情になり、「真理子、あっちを見てよ」と言って扉の方を指差した。
「あっちがどうしたの?」
わたしは面倒くさいなと思いながらもみどりちゃんが指差す方向に目を向けると、そこには……
「……えっ、あれは何?」
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