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最悪な結末とは
これは……お葬式
しおりを挟むお兄ちゃんの日記帳がパラパラと捲れたかと思うと、凄まじい風が吹き荒れてわたしは風と一緒に飛ばされた。
そして、気がつくと、わたしは、自宅の居間で倒れていた。
どうして、わたしは、家にいるんだろう?
倒れていた体を起こしてわたしは、立ち上がった。
そうだ、わたしは、幼い頃カラスに悪いことをした。
それで、怒ったカラスがわたしを吹き飛ばしたんだった。
だけど、どうしてわたしは自宅にいるのかな?
部屋の中を見渡すが特に変わった様子はない。と、思ったら何かがおかしいことに気がついた。
何やら隣の部屋がざわざわしていた。ざわざわしているのに、なぜだかひんやりとした空気が流れていた。
なんというのか湿っぽい空気が流れていた。どうやらお兄ちゃんの仏壇がある和室に人がいるようだ。
お父さんやお母さんだけではなく、そう何人も人がいる気配がした。
不思議だなと思いわたしは、仏壇がある和室の襖を恐る恐る開けた。
すると、そこには。
そこには、どうしてなのか、喪服姿の人達がたくさん集まっていた。
親戚や、おじいちゃんにおばあちゃんも喪服で、そこに居た。
どうして? お兄ちゃんは、かなり前に死んだのに。今日は、何周忌だったなんてことはない。聞いていないしわたしが間違えるはずはない。
じゃあ、何故なんだろう?
やっぱり、誰かのお葬式だ。わたしに知らせないでお葬式をしているなんて。
それにしても、誰のお葬式なのかな?
不思議な感覚が身体の中から溢れてくる。
わたしが、襖を開けた状態で立っているとちょうどお母さんが手にお盆を持ちこちらに向かってやって来た。
「あ、お母さん」とわたしは、片手を上げた。
お母さんは、瞳にたくさんの涙をためていた。お兄ちゃんの時はもちろんそうだったけれど、やっぱり人が亡くなると哀しいよね。
そして、お母さんは、わたしと目が合うと涙をいっぱいためた、瞳を見開いた。
お母さんは、驚愕した様子で、目と口を大きく開き、お盆をガシャーンと落とした。
飲み物などの入っていたグラスが飛び散った。
「お母さん、どうしたの?」
わたしが、お母さんに聞くと、お母さんは、
「ふ、史砂ちゃん……」と言ったかと思うと口をパクパクさせている。
「お母さん、ねえ?」
わたしは、お母さんの肩に手を置いた。
「違和感の正体がやっと分かったわ。だけど、そんなどうして?」
お母さんは、こめかみを押さえている。
これは、この前の確か、お母さんが『違和感が』と言った現象のことだと思う。
お母さんは、こめかみを押さえながら、悲痛な表情を浮かべている。
そんなお母さんの姿を見ていると、ドキン、ドキンと心臓の音が激しくなった。
どうしよう、どうしようこれは何?
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