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華夜ちゃんの友達
ここにいるぞ。
しおりを挟む風子ちゃんは今も何もない空間をじーっと見つめている。(いやいや神様と狛犬達はいるんだけどね)
「なんか美味しそうな匂いもするんだよね?」
風子ちゃんが見ているその空間にはいつの間にか奈良漬をぱりぱり食べている神様とトマトケチャップソースがたっぷりかかっているハンバーグを幸せそうに頬張っている狛犬達がいるのだ。
わたしと華夜ちゃんはお互いの顔を見て困ったように笑い合う。
「風子ちゃんはわたし達が見えないのかな?」
「僕達可愛い顔なのに残念だね」
なんて言って狛子と狛助は両手を口に当ててきゃははと笑った。
「俺の麗しきこの姿が見えないなんて残念な少女だよな」
神様はそう言って口元に手を当ててホッホッと笑った。
「う~ん、やっぱり何かを感じるしそれにわたしの噂をされているような気がするんだよね?」
風子ちゃんは首を傾げいかにも不思議だよという顔をして何もない空間を見つめている。
「風子ちゃん、よ~く見るのじゃ。ここに麗しき神様がいるだろう」
風子ちゃんは今も何もない空間をじーっと睨んでいる。実はその空間に神様がいるので睨み合いという感じだ。
「おいおい、風子ちゃんまだこの麗しき俺の姿が見えないのかい? よ~く目を見開いて見るのじゃ。ほれどうじゃ?」
神様は真面目な表情でほれほれどうだ、風子ちゃんと言いながら風子ちゃんを見つめる。
「風子ちゃん見てみてわたし可愛いでしょ?」
「風子ちゃん僕もキュートでしょ?」
狛子と狛助も神様の真似をして風子ちゃんに顔を近づけ可愛いでしょう? アピールをする。
その神様と狛犬達の姿があまりにも可笑しくてわたしは笑わずにはいられない。
隣に座っている華夜ちゃんの肩もぷるぷると震えている。これは絶対に笑いを堪えているんだと思うとより可笑しくなる。
華夜ちゃんの顔を見ると笑ってしまうと思うのにわたしは華夜ちゃんをちらりと見てしまった。
すると、華夜ちゃんと目が合いその目を見ると笑いを堪えきれずわたしと華夜ちゃんはほぼ同時にぷぷっと吹き出してしまった。
「二人ともどうしたの?」
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