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今日学校はのんびりしています
しおりを挟むグラタンを食べ満足した俺は元気よく学校へ行く。(ぶどうは……だけど)
空は青くて雲が綿菓子のようにふわふわと浮かんでいて可愛らしく見える。
「猫太~おはよう~」
「猫助、おはよう~」
挨拶もいつも通りだ。
「今日の朝ごはんはラーメンだったんだぜ」
猫助は満足げに笑った。
「えっ! 朝からラーメンだったのかよ」
「うん、そうだよ。味噌ラーメンにコーンをたっぷり入れたんだ」
「大量のコーンに埋もれたラーメンが目に浮かぶよ……。麺はどこですか状態なんじゃないの?」
「ピンポン! その通りですよ、猫太君さすがだね。でも、どうして分かったんだ?」
猫助は不思議そうに首を傾げる。
「……猫助と友達歴何年やってると思うんだよ」
俺はふぅーと溜め息をつきながら言った。
「あはは、まあそれもそうだね」
「あ、そうだ、因みに俺の家も朝からグラタンだったんだよ」
と、俺が言ったのとほぼ同時に猫助は、たらーりとヨダレを垂らした。相変わらず汚い奴で呆れてしまう。
「グラタンかよ。ラーメンもいいけどグラタンも食べたいな」
猫助は肉球がある可愛らしい手でヨダレを拭きながら言った。
「お母さんの作るグラタンは美味しかったよ」
「そっか、いいな」
「いいなって猫助はコーンがたっぷりなラーメンを食べたんだよね」
「まあ、そうなんだけどね。でも、グラタンも食べたいと思うわけだよ」
なんて話をしながら歩いているといつの間にか学校に着いていた。
「さあ、お弁当が楽しみだぜ!」
猫助はそう言って元気よく歩いた。
そんな猫助を見ていると悩みなんて何処かへ吹き飛んでいきそうだ。
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