わたし異世界でもふもふ達と楽しく過ごします! もふもふアパートカフェには癒し系もふもふと変わり者達が生活していました

なかじまあゆこ

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2 異世界の扉を開く前のわたしは……そして

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  唯奈ちゃんの背中を見送りわたしも帰ろとしたその時、にゃーんと可愛らしい猫の鳴き声が聞こえてきた。

  わたしは、その鳴き声が聞こえてきた方向に視線を向けた。すると、民家の植え込みの中に白猫がいてその白猫とわたしの目が合った。

「うふふ、こんにちは猫ちゃん。どうしたの?」

  わたしが白猫に声をかけるとにゃーんと鳴いた。もう可愛らしくて堪らないよ。わたしはそっと手を伸ばしその白猫の頭を優しく撫でた。

  柔らかくてふわふわで撫でていると穏やかで幸せな気持ちになった。猫はそこに存在するだけで人を癒してくれる。

「わたし、猫ちゃん君みたいになりたいよ……」

   白猫はわたしを見上げ幸せそうに目を細めた。

  白猫のもふもふで柔らかい毛並みを撫でながらわたしは、「なんだか疲れてしまったよ。もふもふな君達がいる世界に行けたらわたし幸せになれるのかな」と呟いた。

「なんてね……。わたし、人に合わすのが苦手なんだ、たとえばあの服可愛いねって言われたりあの人格好いいねって言われてもそう思わなかったら、うん、そうだねってなかなか言えないんだ……」

  白猫はわたしの話を聞いているのかにゃーんと鳴いた。

「人の会話に入れないし入れてもめちゃくちゃ疲れるんだ。それに人の目も気になるし……」

  わたしは、白猫の柔らかい毛並みを撫で続けながら話を続けた。

「そしたら今日友達に満里奈ちゃんってマイペースだよねって言われたんだ」

  わたしは、そう言ってふーっと溜め息をついた。

  すると、その時。

「満里奈ちゃんは我らの仲間になるかにゃん」

  と言う声が聞こえてきた。

「えっ?」

  わたしは、びっくりしてキョロキョロと辺りを見渡したけれど、わたしと白猫以外に誰も歩いてはいなかった。

  今の声は空耳だろうか?  きっとそうだよ。そうわたしは自分を納得させようとしたのだけど、

「我らと楽しいもふもふライフを送るかにゃん」

  なんて声がまたまた聞こえてきた。それに、にゃんってまるで猫が喋っているみたいだよね。

  そんなことはありえないよと思いながらわたしは、白猫の顔を見た。

  すると、白猫が……。

「満里奈ちゃん、もう一度聞くにゃん、我らと楽しいもふもふライフを送るかにゃん?」

  とわたしの目を見て白猫が言った。その目は青くてキラキラ輝いていて吸い込まれそうな海みたいな色だった。

  わたしは、思わず、「はい、楽しいもふもふライフを送りたいです」と答えていた。

  返事をしてからわたしは何を言っているんだと思ったのだけど、

  白猫はにゃははと笑い、「では、我らともふもふライフを楽しむと決定」と言ったのだった。

  わたし川本満里奈はどうなるの?



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