上 下
218 / 407

お絵描きをしましょう!

しおりを挟む

  クラスメイトのみんなは絵を描いたりモデルになりポーズを取る者など様々だった。

  ただ、みんな楽しそうなのでわたしはワクワクしてきた。

  うふふ、わたしももう一枚描こうかな。ちょっとワクワクしながらノートを開いた。さてさてどんな絵を描こうかな?

  なんてニコニコ笑いながらペンを握っていると、

「満里奈ちゃん、わたしも絵を描こうかな~」

  椿ちゃんもノートを開きにっこりと笑った。

「うん、絵を描くことは楽しいよ~」

「わたしは絵が下手くそなんだけどね……」

  椿ちゃんはそう言ってペンをくるくる回した。

「えっ!  そうなの?」

「うん、幼稚園児が描いたみたいな絵になってしまうんだよ。可愛い絵が描ける満里奈ちゃんが羨ましいよ」

「とんでもないよ!  わたしの絵なんて子供が描いた落書きみたいな絵だよ~」

「ううん、めちゃくちゃ可愛らしい絵だと思うよ」

  椿ちゃんはそう言って柔らかい笑みを浮かべた。

「そっかな!  そんな風に言ってもらえると嬉しいよ。椿ちゃんありがとう」

  下手でもわたしは自分の描いた絵が好きなんだもん。椿ちゃんの笑顔を見るとちょっぴりだけ自信を持っちゃうよ。


「わたしも描こう。満里奈ちゃん笑わないでね」

  椿ちゃんはそう言ってペンをぎゅっと握った。

「うふふ、笑ったりなんてしないよ。椿ちゃんの絵楽しみだよ」
しおりを挟む
1 / 2

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!


処理中です...