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三話目 きらりちゃんとお出かけ(紅芋アイス)
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この日も朝から『幸せの運び屋』で美川さんの手作りであるサーターアンダギーを食べた。もちろん美川さんは紫色の割烹着姿なのだ。
わたしの朝食はすっかりサーターアンダギーになってしまった。
「美味しかったです。ごちそうさまでした」
「どういたしまして。今日も一日頑張ってくださいね」
「はい、頑張ります。では、行ってきま~す」
「いってらっしゃい~」
紫色の割烹着姿の美川さんに見送られわたしは『幸せの運び屋』のドアを開いた。
外に出るとセミがジージージーッと鳴いていた。朝から日差しが強くて暑かった。今日も暑い一日になりそうだなとわたしは沖縄の青い空を眺めた。
そして、今日もわたしは『元気になれる食堂』に向かうのだった。
わたしは元気よく『元気になれる食堂』のドアを開いた。
すると、店の奥から「いらっしゃいませ~」と斎川さんの元気な声と紫色の割烹着がわたしを迎えてくれた。
わたしはいつものように食券機に『無料のお食事券』のパスポートを挿入した。
今日は何を食べようかなと胸を躍らせていると、ぽんぽんと背中を叩かれた。一瞬、「わっ」とびっくりして振り返るときらりちゃんが立っていた。
「愛可、こんにちは」
「あ、きらりちゃんこんにちは」
まさか、きらりちゃんから挨拶をされるとは思ってもいなくて驚いてしまった。
「目を見開いてどうしたの?」
「ううん。きらりちゃんが挨拶をしてくれるなんてびっくりしちゃったんだよ」
「ちょっとそれってわたし挨拶をしない子みたいじゃない」
きらりちゃんは頬をぷくぷくと膨らませた。
「そうじゃないの?」
「そうじゃないのって正直に答えるんだね。ここは気を遣ってそんなことないよとか言うところじゃないの? 愛可って気遣いができないんだね」
きらりちゃんはふんと鼻を鳴らした。
なんだかきらりちゃんの言っていることはちょっと変だよと思うと可笑しくなりクスッと笑ってしまった。
「あ、愛可! どうして笑うのよ」
きらりちゃんのぷんぷん怒っている表情を見ているとやっぱり笑ってしまうわたしだったのだ。
わたしの朝食はすっかりサーターアンダギーになってしまった。
「美味しかったです。ごちそうさまでした」
「どういたしまして。今日も一日頑張ってくださいね」
「はい、頑張ります。では、行ってきま~す」
「いってらっしゃい~」
紫色の割烹着姿の美川さんに見送られわたしは『幸せの運び屋』のドアを開いた。
外に出るとセミがジージージーッと鳴いていた。朝から日差しが強くて暑かった。今日も暑い一日になりそうだなとわたしは沖縄の青い空を眺めた。
そして、今日もわたしは『元気になれる食堂』に向かうのだった。
わたしは元気よく『元気になれる食堂』のドアを開いた。
すると、店の奥から「いらっしゃいませ~」と斎川さんの元気な声と紫色の割烹着がわたしを迎えてくれた。
わたしはいつものように食券機に『無料のお食事券』のパスポートを挿入した。
今日は何を食べようかなと胸を躍らせていると、ぽんぽんと背中を叩かれた。一瞬、「わっ」とびっくりして振り返るときらりちゃんが立っていた。
「愛可、こんにちは」
「あ、きらりちゃんこんにちは」
まさか、きらりちゃんから挨拶をされるとは思ってもいなくて驚いてしまった。
「目を見開いてどうしたの?」
「ううん。きらりちゃんが挨拶をしてくれるなんてびっくりしちゃったんだよ」
「ちょっとそれってわたし挨拶をしない子みたいじゃない」
きらりちゃんは頬をぷくぷくと膨らませた。
「そうじゃないの?」
「そうじゃないのって正直に答えるんだね。ここは気を遣ってそんなことないよとか言うところじゃないの? 愛可って気遣いができないんだね」
きらりちゃんはふんと鼻を鳴らした。
なんだかきらりちゃんの言っていることはちょっと変だよと思うと可笑しくなりクスッと笑ってしまった。
「あ、愛可! どうして笑うのよ」
きらりちゃんのぷんぷん怒っている表情を見ているとやっぱり笑ってしまうわたしだったのだ。
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