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第二章
第六話 アントワネットの故郷・後編(領主は意外な人物でした。)
僕は執事に案内されて、領主の部屋に入った。
「おぉ! 君だったのかシオン! いや、英雄殿と言った方が良いですね。」
「君は…ヨシュアか⁉」
「なんだ…親友の顔を忘れたのか?」
「いや、だって…ヨシュアは…」
ヨシュアとは、マリーゴールド領に住んでいた僕の友達である。
だが、マリーゴールド領で重税に苦しんで死んだ筈だった。
「ところで今日は俺に合いに来た…という訳ではなさそうだな? 俺が領主だって知らなかったみたいだし。」
「あ…あぁ。 実はマリーゴールド伯爵令嬢を捕らえたというボードを見てね、確認したくてさ。」
「あぁ、次女のサテラネットか…いま館の地下に監禁している。」
「会わせて貰う事は出来ないかな?」
「会ってどうする?」
「確認するだけだよ、本物かどうか…マリーゴールド伯爵の次女は人見知りで滅多に人前に顔を出さない臆病な人物だったと聞いているけど、僕だったら貴族名鑑で顔は知っているから会って確認したくてね。」
「なるほどな…それで会ったらどうする?」
「判断はそちらに任せるよ。 僕としては、マリーゴールド伯爵の家族は皆敵だと思っているからね。」
「なるほど…案内しよう!」
僕はヨシュアに連れられて地下室に行った。
すると、鎖に繋がれていた20歳位の女性がいた。
僕は顔を確認してから鑑定魔法を使ったが、詳細は不明と出ていた。
「どうだ、シオン…本物か?」
「貴族名鑑に描かれていたのは成人になった時の絵だからね。 正直目の前の女性が本人か?…と言われても解らない。 顔が良く見れれば良いんだけど…」
「なるほど、明かりを!」
執事が牢の中を照らした。
すると、銀髪で赤い目をした女性がこちらを睨んでいた。
再び鑑定を使ったけど、身元不明としか出て来なかった。
「2つか3つ話をしたいと思うんだけど、ヨシュアは席を外してくれないかな?」
「何故だ? 俺に聞かれたら不味い事でもあるのか?」
「貴族間での質問をするだけなんだが、貴族以外にはあまり聞かれたくない話なんだ。」
「そういう事ならわかった。 俺と執事は部屋にいるから終わったら来てくれ!」
貴族間での話なんて言う物はない。
念話を使っている時に黙ったままの状態が不自然に思われる可能性があるからだ。
ヨシュアと執事が地下牢から出て行ったのを確認すると、念の為に遮音結界を張った。
《アネットさん、聞こえますか?》
《シオン? 聞こえるけど…これが念話なのね。》
《目の前にサテラネットさんが…いるにはいるのですが、鑑定魔法を使っても身元不明と出ているので確認したいのですが…サテラネットさんって銀髪に赤い瞳ですか?》
《確かに姉さんは、家族の中で唯一赤い瞳です。》
《だとすれば、やはり本物なのかな?》
《そういえば姉さんは、髪で隠してはいますが…額から右耳に掛けて火傷の痕があります。 それの所為で人前に出る事が無くなりひきこもる様になったので…》
《火傷の痕?》
僕は風魔法で彼女の髪を上げる様に弱い風を送った。
すると、髪が捲れ上がって額を見るが、火傷の痕は全く見られなかった。
《火傷の痕はありませんね。 魔法で消したという事は無いんですか?》
《姉さんの火傷の痕は、魔石による物なので…回復魔法では消す事は出来ない物なんです。》
《だとすると、目の前にいる女性は偽者だね。 良く似た人物を捕らえて本人と言って引き渡したんでしょう。》
《捕らわれた人は気の毒ですが、家族が無事で安心しました。》
僕は念話を終わらせると、遮音結界を解除してから部屋に向かった。
そこで1つ腑に落ちない事がある。
ヨシュアと執事以外の人物が見当たらないのだ。
これだけ大きな館だとメイドの数人は見掛ける筈なのに、全く会わなかったのだ。
僕は部屋に入ると、ヨシュアに報告した。
「何だと⁉ 偽者だというのか⁉」
「どうやらそうらしい…彼女はどういう経緯で捕まったの?」
「冒険者が捕らえて来たと言って引き渡してきたんだ。」
「それは変だな?」
「何が変なんだ⁉」
「マリーゴールド伯爵の次女は、幼い頃の事故が原因で人前にはあまり顔を出さない事で有名だったはず…それなのに冒険者は何故姿が解ったんだ? 元貴族の冒険者とかならともかく。」
「まぁ、いい…偽者なら、それはそれで別な使い道がある!」
「使い道ね…」
さて、この茶番にも終止符を打つとしますか…
僕は部屋に入る前に念話でザッシュ達を領主の館に来る様に命じていた。
どうやらザッシュ達が扉を開けて入って来たみたいなので、僕は部屋の扉を開けて招き入れた。
「シオン…これは何の真似だ⁉」
「ん~~~? 僕も聞きたいんだけど、君は誰?」
「俺はお前の親友のヨシュアだ。 今更何を言っている⁉」
「どういう事なんだ、シオン?」
「説明しますよザッシュさん…まず、ヨシュアは4年前に死んでいて葬儀にも出ました。 なので、生きている筈はありません。 それに、ヨシュアの一人称は僕です。 間違っても乱暴な言葉は使いませんし…それに僕とヨシュアの関係は親友では無く友達です。 僕は親友と言ったら、平民なのに貴族様相手に申し訳ないと言っていましたから…」
「くっ…」
「それに不自然なのはもう1つ…どうしてこの館には2人しかいないんですか? 2人と地下にいる人以外の気配が全くない。 そうですよね、ザッシュさん?」
「そういえばそうだな…仮にも領主の館に入ろうとして扉を開けようものなら、普通はメイドが来て勝手に入るのを拒む筈だ!」
『な~んだ、最初からバレていたのか…』
ヨシュアは急に声が変わり、人の姿から徐々に体が大きくなっていき…醜いオーガに似た化け物に変化した。
執事も頭がヤギの骸骨の様な姿を現した。
「さすがにこの中で戦うには狭いですね…外に出ましょう!」
『この姿を見た者は生かして返さんぞ‼』
僕達が館を出ようとすると、化け物は壁を破壊しながら追い掛けて来た。
そして領主の館の前に出ると、皆は武器を構えた。
化け物は雄叫びを上げると、住人達が集まってきて…次々と醜く変形した。
「なるほど、領民も仲間という訳ですか…」
『仲間ではない! 配下だ‼』
「全員では無いですね、逃げ出している人もいますから…」
「お前は誰だ! いい加減名を名乗れ‼」
ザッシュが叫ぶと、化け物は名を名乗りだした。
『我は六の魔王様の配下・ボルグワルディだ‼ この名を冥土の土産に散るがいい‼』
「魔王か…そういえば、冒険者ギルドで確か魔王は七匹いるとか言っていたな…?」
「六の魔王ねぇ…? という事は、今迄の奴等とは桁が違うのかな?」
「グレンとミーヤは周囲の雑魚を! 俺とシオンは目の前の奴をやるぞ!」
「プロテクション! ヘイスティ! シャープネス! フライトレーション! リジェネート!」
「いつみても凄い魔法だな…行くぞ!」
ザッシュはボルグワルディを相手に向かって行った。
僕はヤギ骸骨の執事の動きを封じながら立ち回り…グレンとミーヤは、周りの雑魚を片っ端から片付けて行った。
アントワネットとレグリーは、武器を構えて防御をしていた。
15分間ほど経つと、グレンとミーヤは全ての雑魚を片付けていた。
そしてグレンとミーヤが応援に来ると、ヤギの骸骨の倒してからボルグワルディの前に来ていた。
『ぐっ…何だこの人間は⁉ この我が圧されるなど…』
「なんだ、魔王の配下も大した事ないな!」
ザッシュはボルグワルディを徐々に追い詰めて行った。
それ程までにザッシュの魔剣の力は強大になっていた。
ボルグワルディは雄叫びを上げると、また更に巨大化になろうとしていたが、僕が拘束魔法で動きを封じてからグレンが足を攻撃して致命傷を与えてバランスを崩した瞬間にミーヤの武器がボルグワルディの顔面を切り刻んだ。
そしてザッシュがボルグワルディの急所を魔剣で貫いた。
『バカな…バカナァァァァァァ!!!』
ボルグワルディは消滅して行った。
すると、周りで倒されていた配下達の死体も次々と消滅して行った。
この戦いを見ていた村人達は、歓声を上げていた。
「結局…あの魔王の配下は何をしにマリーゴールド領に居たんでしょうか? ねぇ、ザッシュさん?」
僕は皆を見ると、動けないで地面に伏していた。
魔王の配下の経験値で、急激なレベルアップで動けないでいたのだった。
そしてしばらくしてから動ける様になると、アントワネットを連れてザッシュ達は急いでその場を離れた。
化け物だった領主が倒された事により、領民は感謝をする為にザッシュ達を引き留めようとしていたが、アントワネットの存在を公にしたくないので離れたのだった。
そして僕だけザッシュに「後の事は頼む!」と言われて置いてけぼりにされたのだ。
僕は領民に名を明かして事情を説明した。
すると領民達は、領主に操られていた事を明かし…それを救ったのがベイルードの街の英雄と知って更に歓喜した。
僕は領民達に感謝の印として、様々な食材を貰った。
更には宴会をするという話だったが、急ぎの旅があると言って断ってから、館の地下に女性を開放を約束させてからマリーゴールド領を後にした。
「御苦労だったなシオン…」
「もう、冗談じゃないですよ…ザッシュさん達の手柄なのに、英雄様が魔王の配下を倒してくれたと言われたんですから…」
「英雄シオンバンザーイ! っていう声が聞こえていましたしね。」
「辞めて下さい…英雄なんて望んでないのに…」
それにしても腑に落ちない事がある…何故あの化け物は僕とヨシュアの関係を知っていたのか?
僕とヨシュアが友達だった事を知っていたのは、領民でも極限られた人しか知らないというのに?
考えていても仕方がないので諦めることにした。
僕達は、再びダレオリア港を目指して進みだした。
そして関所でまた一騒動が起きるのだが…それはまた次回に続くのであった。
「おぉ! 君だったのかシオン! いや、英雄殿と言った方が良いですね。」
「君は…ヨシュアか⁉」
「なんだ…親友の顔を忘れたのか?」
「いや、だって…ヨシュアは…」
ヨシュアとは、マリーゴールド領に住んでいた僕の友達である。
だが、マリーゴールド領で重税に苦しんで死んだ筈だった。
「ところで今日は俺に合いに来た…という訳ではなさそうだな? 俺が領主だって知らなかったみたいだし。」
「あ…あぁ。 実はマリーゴールド伯爵令嬢を捕らえたというボードを見てね、確認したくてさ。」
「あぁ、次女のサテラネットか…いま館の地下に監禁している。」
「会わせて貰う事は出来ないかな?」
「会ってどうする?」
「確認するだけだよ、本物かどうか…マリーゴールド伯爵の次女は人見知りで滅多に人前に顔を出さない臆病な人物だったと聞いているけど、僕だったら貴族名鑑で顔は知っているから会って確認したくてね。」
「なるほどな…それで会ったらどうする?」
「判断はそちらに任せるよ。 僕としては、マリーゴールド伯爵の家族は皆敵だと思っているからね。」
「なるほど…案内しよう!」
僕はヨシュアに連れられて地下室に行った。
すると、鎖に繋がれていた20歳位の女性がいた。
僕は顔を確認してから鑑定魔法を使ったが、詳細は不明と出ていた。
「どうだ、シオン…本物か?」
「貴族名鑑に描かれていたのは成人になった時の絵だからね。 正直目の前の女性が本人か?…と言われても解らない。 顔が良く見れれば良いんだけど…」
「なるほど、明かりを!」
執事が牢の中を照らした。
すると、銀髪で赤い目をした女性がこちらを睨んでいた。
再び鑑定を使ったけど、身元不明としか出て来なかった。
「2つか3つ話をしたいと思うんだけど、ヨシュアは席を外してくれないかな?」
「何故だ? 俺に聞かれたら不味い事でもあるのか?」
「貴族間での質問をするだけなんだが、貴族以外にはあまり聞かれたくない話なんだ。」
「そういう事ならわかった。 俺と執事は部屋にいるから終わったら来てくれ!」
貴族間での話なんて言う物はない。
念話を使っている時に黙ったままの状態が不自然に思われる可能性があるからだ。
ヨシュアと執事が地下牢から出て行ったのを確認すると、念の為に遮音結界を張った。
《アネットさん、聞こえますか?》
《シオン? 聞こえるけど…これが念話なのね。》
《目の前にサテラネットさんが…いるにはいるのですが、鑑定魔法を使っても身元不明と出ているので確認したいのですが…サテラネットさんって銀髪に赤い瞳ですか?》
《確かに姉さんは、家族の中で唯一赤い瞳です。》
《だとすれば、やはり本物なのかな?》
《そういえば姉さんは、髪で隠してはいますが…額から右耳に掛けて火傷の痕があります。 それの所為で人前に出る事が無くなりひきこもる様になったので…》
《火傷の痕?》
僕は風魔法で彼女の髪を上げる様に弱い風を送った。
すると、髪が捲れ上がって額を見るが、火傷の痕は全く見られなかった。
《火傷の痕はありませんね。 魔法で消したという事は無いんですか?》
《姉さんの火傷の痕は、魔石による物なので…回復魔法では消す事は出来ない物なんです。》
《だとすると、目の前にいる女性は偽者だね。 良く似た人物を捕らえて本人と言って引き渡したんでしょう。》
《捕らわれた人は気の毒ですが、家族が無事で安心しました。》
僕は念話を終わらせると、遮音結界を解除してから部屋に向かった。
そこで1つ腑に落ちない事がある。
ヨシュアと執事以外の人物が見当たらないのだ。
これだけ大きな館だとメイドの数人は見掛ける筈なのに、全く会わなかったのだ。
僕は部屋に入ると、ヨシュアに報告した。
「何だと⁉ 偽者だというのか⁉」
「どうやらそうらしい…彼女はどういう経緯で捕まったの?」
「冒険者が捕らえて来たと言って引き渡してきたんだ。」
「それは変だな?」
「何が変なんだ⁉」
「マリーゴールド伯爵の次女は、幼い頃の事故が原因で人前にはあまり顔を出さない事で有名だったはず…それなのに冒険者は何故姿が解ったんだ? 元貴族の冒険者とかならともかく。」
「まぁ、いい…偽者なら、それはそれで別な使い道がある!」
「使い道ね…」
さて、この茶番にも終止符を打つとしますか…
僕は部屋に入る前に念話でザッシュ達を領主の館に来る様に命じていた。
どうやらザッシュ達が扉を開けて入って来たみたいなので、僕は部屋の扉を開けて招き入れた。
「シオン…これは何の真似だ⁉」
「ん~~~? 僕も聞きたいんだけど、君は誰?」
「俺はお前の親友のヨシュアだ。 今更何を言っている⁉」
「どういう事なんだ、シオン?」
「説明しますよザッシュさん…まず、ヨシュアは4年前に死んでいて葬儀にも出ました。 なので、生きている筈はありません。 それに、ヨシュアの一人称は僕です。 間違っても乱暴な言葉は使いませんし…それに僕とヨシュアの関係は親友では無く友達です。 僕は親友と言ったら、平民なのに貴族様相手に申し訳ないと言っていましたから…」
「くっ…」
「それに不自然なのはもう1つ…どうしてこの館には2人しかいないんですか? 2人と地下にいる人以外の気配が全くない。 そうですよね、ザッシュさん?」
「そういえばそうだな…仮にも領主の館に入ろうとして扉を開けようものなら、普通はメイドが来て勝手に入るのを拒む筈だ!」
『な~んだ、最初からバレていたのか…』
ヨシュアは急に声が変わり、人の姿から徐々に体が大きくなっていき…醜いオーガに似た化け物に変化した。
執事も頭がヤギの骸骨の様な姿を現した。
「さすがにこの中で戦うには狭いですね…外に出ましょう!」
『この姿を見た者は生かして返さんぞ‼』
僕達が館を出ようとすると、化け物は壁を破壊しながら追い掛けて来た。
そして領主の館の前に出ると、皆は武器を構えた。
化け物は雄叫びを上げると、住人達が集まってきて…次々と醜く変形した。
「なるほど、領民も仲間という訳ですか…」
『仲間ではない! 配下だ‼』
「全員では無いですね、逃げ出している人もいますから…」
「お前は誰だ! いい加減名を名乗れ‼」
ザッシュが叫ぶと、化け物は名を名乗りだした。
『我は六の魔王様の配下・ボルグワルディだ‼ この名を冥土の土産に散るがいい‼』
「魔王か…そういえば、冒険者ギルドで確か魔王は七匹いるとか言っていたな…?」
「六の魔王ねぇ…? という事は、今迄の奴等とは桁が違うのかな?」
「グレンとミーヤは周囲の雑魚を! 俺とシオンは目の前の奴をやるぞ!」
「プロテクション! ヘイスティ! シャープネス! フライトレーション! リジェネート!」
「いつみても凄い魔法だな…行くぞ!」
ザッシュはボルグワルディを相手に向かって行った。
僕はヤギ骸骨の執事の動きを封じながら立ち回り…グレンとミーヤは、周りの雑魚を片っ端から片付けて行った。
アントワネットとレグリーは、武器を構えて防御をしていた。
15分間ほど経つと、グレンとミーヤは全ての雑魚を片付けていた。
そしてグレンとミーヤが応援に来ると、ヤギの骸骨の倒してからボルグワルディの前に来ていた。
『ぐっ…何だこの人間は⁉ この我が圧されるなど…』
「なんだ、魔王の配下も大した事ないな!」
ザッシュはボルグワルディを徐々に追い詰めて行った。
それ程までにザッシュの魔剣の力は強大になっていた。
ボルグワルディは雄叫びを上げると、また更に巨大化になろうとしていたが、僕が拘束魔法で動きを封じてからグレンが足を攻撃して致命傷を与えてバランスを崩した瞬間にミーヤの武器がボルグワルディの顔面を切り刻んだ。
そしてザッシュがボルグワルディの急所を魔剣で貫いた。
『バカな…バカナァァァァァァ!!!』
ボルグワルディは消滅して行った。
すると、周りで倒されていた配下達の死体も次々と消滅して行った。
この戦いを見ていた村人達は、歓声を上げていた。
「結局…あの魔王の配下は何をしにマリーゴールド領に居たんでしょうか? ねぇ、ザッシュさん?」
僕は皆を見ると、動けないで地面に伏していた。
魔王の配下の経験値で、急激なレベルアップで動けないでいたのだった。
そしてしばらくしてから動ける様になると、アントワネットを連れてザッシュ達は急いでその場を離れた。
化け物だった領主が倒された事により、領民は感謝をする為にザッシュ達を引き留めようとしていたが、アントワネットの存在を公にしたくないので離れたのだった。
そして僕だけザッシュに「後の事は頼む!」と言われて置いてけぼりにされたのだ。
僕は領民に名を明かして事情を説明した。
すると領民達は、領主に操られていた事を明かし…それを救ったのがベイルードの街の英雄と知って更に歓喜した。
僕は領民達に感謝の印として、様々な食材を貰った。
更には宴会をするという話だったが、急ぎの旅があると言って断ってから、館の地下に女性を開放を約束させてからマリーゴールド領を後にした。
「御苦労だったなシオン…」
「もう、冗談じゃないですよ…ザッシュさん達の手柄なのに、英雄様が魔王の配下を倒してくれたと言われたんですから…」
「英雄シオンバンザーイ! っていう声が聞こえていましたしね。」
「辞めて下さい…英雄なんて望んでないのに…」
それにしても腑に落ちない事がある…何故あの化け物は僕とヨシュアの関係を知っていたのか?
僕とヨシュアが友達だった事を知っていたのは、領民でも極限られた人しか知らないというのに?
考えていても仕方がないので諦めることにした。
僕達は、再びダレオリア港を目指して進みだした。
そして関所でまた一騒動が起きるのだが…それはまた次回に続くのであった。
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