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第二話 悩みの種
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パーティ会場の端の方で頭を押さえいる3人の貴族がいた。
1人はこの国の国王であるセシル陛下、1人はこの国の妃であるローザ王妃、1人はアベルの父親であるオルテガ公爵現当主であった。
「あの馬鹿息子は、陛下がいらっしゃる婚約披露の宴の席で何という事を口走ったのだ!!」
「この国の公爵令息があの調子だと、この先が不安でなりません。」
「オルテガよ、お前は息子にどういう教育をしているんだ?」
「先程カイン令息が言った通り、昨日まではまともだったのです。 それが突然あんな事を言い始めて…」
「この会場には、この国のほとんどの貴族が集合している上に、アベルはマリア嬢に婚約破棄を言い渡しただけではなく、男色の趣味を発表してしまった。 普通なら婚約破棄を知った貴族達は自分の娘を紹介してくるものだが、男色が趣味だと言っている様な男に紹介する貴族はいないだろうて…」
セシル陛下とオルテガ公爵は、深い溜息をついた。
ローザ王妃は、セシル陛下の手に触れた。
「アベルがなぁ、使えない無能な男ならこの場で公爵家を勘当という手が使えるのだが、なまじ有能過ぎるから対処に困るのだよ。」
セシル陛下は、吐き捨てる様に言った。
そう、アベルは優秀な人間である。
大変な勉強家で領地を盛り上げたり、新たな領地の改善や発展、商売の向上や有能育成などなど…
アベルの働きのお陰で、国益は27%も上昇しているのである。
その為、大体の事は許せるのだが、今回の件に関しては見過ごせない話である。
アベルの言動にカインがどう対処するのか、3人は様子を窺っていた。
………一方その頃、アベルとカインは………
「アベル、何やっているんだよ! マリアを追いかけろよ!!」
「何故だいカイン、マリアとは友達だ… この程度の事で友達関係は崩れたりはしないのに…」
「君は目は節穴か? 彼女の言動を聞いて、修復しようのないくらいに激怒していただろう!」
「最愛の君がいてくれるのなら、僕はマリアとは決別することになっても構わない。」
カインは頭を悩せた。
駄目だ、アベルに話が通じない…
それに、僕を本気で前世の恋人の生まれ変わりだと信じているみたいだ…
「とにかくだ! マリアに謝罪して来るんだ! 関係が壊れたままなんて僕が嫌だ!」
「何故そんなにマリアに拘るんだ? まさか、君は僕よりもマリアを選ぶのか!?」
「君の虚言壁を鵜呑みにするくらいなら、僕はマリアを選ぶよ。 だが、マリアは君の…元婚約者だ。 マリアの性格上、許してもらえるか…いや、許しを得るまで僕には一切近付くな!!」
「わかった! マリアの許しを得れば、僕は君のそばにいても良いんだな?」
「あ・く・ま・で・も友達としてだ!」
「カイン君はもう少し素直になったらどうだい? 僕は君の全てを受け入れるのに…」
「良いから早く行け!!」
「怒った君の表情もイィ!」
僕はアベルを睨むと、アベルは仕方ないという表情で会場を後にした。
僕は疲れて椅子にもたれ掛かった。
マリアの気性の強さは僕が一番知っている。
謝ったくらいであの怒りが収まるとは到底思えない。
だが、これで少しは時間が稼げる!
僕は明日、ある場所に行こうと思っていた。
だが、僕はアベルの行動を甘く見ていた…。
1人はこの国の国王であるセシル陛下、1人はこの国の妃であるローザ王妃、1人はアベルの父親であるオルテガ公爵現当主であった。
「あの馬鹿息子は、陛下がいらっしゃる婚約披露の宴の席で何という事を口走ったのだ!!」
「この国の公爵令息があの調子だと、この先が不安でなりません。」
「オルテガよ、お前は息子にどういう教育をしているんだ?」
「先程カイン令息が言った通り、昨日まではまともだったのです。 それが突然あんな事を言い始めて…」
「この会場には、この国のほとんどの貴族が集合している上に、アベルはマリア嬢に婚約破棄を言い渡しただけではなく、男色の趣味を発表してしまった。 普通なら婚約破棄を知った貴族達は自分の娘を紹介してくるものだが、男色が趣味だと言っている様な男に紹介する貴族はいないだろうて…」
セシル陛下とオルテガ公爵は、深い溜息をついた。
ローザ王妃は、セシル陛下の手に触れた。
「アベルがなぁ、使えない無能な男ならこの場で公爵家を勘当という手が使えるのだが、なまじ有能過ぎるから対処に困るのだよ。」
セシル陛下は、吐き捨てる様に言った。
そう、アベルは優秀な人間である。
大変な勉強家で領地を盛り上げたり、新たな領地の改善や発展、商売の向上や有能育成などなど…
アベルの働きのお陰で、国益は27%も上昇しているのである。
その為、大体の事は許せるのだが、今回の件に関しては見過ごせない話である。
アベルの言動にカインがどう対処するのか、3人は様子を窺っていた。
………一方その頃、アベルとカインは………
「アベル、何やっているんだよ! マリアを追いかけろよ!!」
「何故だいカイン、マリアとは友達だ… この程度の事で友達関係は崩れたりはしないのに…」
「君は目は節穴か? 彼女の言動を聞いて、修復しようのないくらいに激怒していただろう!」
「最愛の君がいてくれるのなら、僕はマリアとは決別することになっても構わない。」
カインは頭を悩せた。
駄目だ、アベルに話が通じない…
それに、僕を本気で前世の恋人の生まれ変わりだと信じているみたいだ…
「とにかくだ! マリアに謝罪して来るんだ! 関係が壊れたままなんて僕が嫌だ!」
「何故そんなにマリアに拘るんだ? まさか、君は僕よりもマリアを選ぶのか!?」
「君の虚言壁を鵜呑みにするくらいなら、僕はマリアを選ぶよ。 だが、マリアは君の…元婚約者だ。 マリアの性格上、許してもらえるか…いや、許しを得るまで僕には一切近付くな!!」
「わかった! マリアの許しを得れば、僕は君のそばにいても良いんだな?」
「あ・く・ま・で・も友達としてだ!」
「カイン君はもう少し素直になったらどうだい? 僕は君の全てを受け入れるのに…」
「良いから早く行け!!」
「怒った君の表情もイィ!」
僕はアベルを睨むと、アベルは仕方ないという表情で会場を後にした。
僕は疲れて椅子にもたれ掛かった。
マリアの気性の強さは僕が一番知っている。
謝ったくらいであの怒りが収まるとは到底思えない。
だが、これで少しは時間が稼げる!
僕は明日、ある場所に行こうと思っていた。
だが、僕はアベルの行動を甘く見ていた…。
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