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第十一話
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私はカロナック王国を出てから、少し距離が離れているゼムスカーラーン王国に転移した…筈だったんだけど、移動の途中で解除された。
そして目の前には、ドレスを着た幼女とメイドが2人立っていた。
「おみゃあは面白い魔法を使っておるな!」
「えっと…君は誰?」
その幼女をよく見ると、ツインテールの髪型の上にツノが生えていて尻尾もあった。
そしてメイドにもツノとウロコがあった。
まさか、魔族?
そしてこんな幼女が私の転移魔法を阻止したの⁉︎
「わらわの名前は、メイリーヌという。 魔王の娘で魔王姫だ!」
「それは御丁寧に…って、魔王の娘⁉」
「わらわは名乗ったぞ、おみゃあも名を名乗るのよ!」
「私はセレナと申します…じゃなくて! どうしてこんな場所に魔王の娘がいるのですか?」
「実はこれには深い理由があってだな…」
魔王姫メイリーヌは気分を沈ませて俯いていた。
まさか魔王に何かあったとか?
メイリーヌの話を聞くと…実に浅い理由だった。
「魔王がな、わらわが大事にしていたおやつの苺大福を食べてしまったのだ! それでわらわは怒って咄嗟に…「魔王なんて勇者に倒されちゃえば良いんだ‼」と言ってわらわは城を飛び出して家出中なのだ。」
なんだろう…?
全然深くもない理由だわ!
そして魔王と娘とのやり取りが、おやつを食べられたからって…。
これは普通に人間社会でも起きる事よね?
「そしてわらわはメイドと一緒に城を飛び出して家出をしたんだけど、しばらくしたら魔王が私を探す為に魔王軍の全勢力を人間界に向けて放ったって…城の仲の良いメイドから手紙が届いて。」
「いやいやいやいや…魔王が娘を探すのに人間界に魔王軍の全勢力を放つって、やる事が大袈裟すぎ‼」
一体何を考えているのよ魔王は…?
確かに親からしてみたら子供を心配するのは分かるけど。
それにしたって、魔王軍の全勢力を放ったって…?
「それでわらわは、魔王の配下に見付からない様に辺境のこの場所に来たら、おみゃあが面白い魔法を使っていたので止めてみたのよ! 案内をして欲しくな!」
「転移魔法をキャンセルされたのは初めてだけど…って、魔王が探しているのなら戻ってあげたら良いんじゃないの?」
「まだわらわの機嫌が治まって無いのよ!」
「メイリーヌちゃんが怒っている理由って…やっぱり苺大福なの?」
「そうなのじゃ! 苺大福は手に入りにくい物だから、それに代わる物でも手に入ったのなら魔王を許そうかと思うておる。」
「けど…その格好じゃあ、街の中には入れないでしょ?」
「ここに来る前の村に入ろうとしたのじゃが、わらわの姿を見るなり村人が石を投げてきおってな…それを魔王の配下が偶然目撃して、村を滅ぼしてしまったのじゃ!」
いや、まぁ…うん、幼女と言っても角や尻尾を隠さずに村に入って来たら警戒はするよね?
だからと言って…村を滅ぼすのはやりすぎ!
「解ったわ、案内をしてあげるし…苺大福も作ってあげるわ。」
「なんじゃ! おみゃあは苺大福つくれるのか?」
「今は苺がないから街の中に買いに行かないといけないんだけど…街に入るのならメイリーヌちゃんとメイドさんの変装は必要になるわね。」
「痛み入ります…セレナ様。」
さて、これから向かう場所で材料を揃えたい所だけど…?
あの場所には私の指名手配所がバラまかれているのよね。
何事もなく入れれば良いんだけど…?
そして目の前には、ドレスを着た幼女とメイドが2人立っていた。
「おみゃあは面白い魔法を使っておるな!」
「えっと…君は誰?」
その幼女をよく見ると、ツインテールの髪型の上にツノが生えていて尻尾もあった。
そしてメイドにもツノとウロコがあった。
まさか、魔族?
そしてこんな幼女が私の転移魔法を阻止したの⁉︎
「わらわの名前は、メイリーヌという。 魔王の娘で魔王姫だ!」
「それは御丁寧に…って、魔王の娘⁉」
「わらわは名乗ったぞ、おみゃあも名を名乗るのよ!」
「私はセレナと申します…じゃなくて! どうしてこんな場所に魔王の娘がいるのですか?」
「実はこれには深い理由があってだな…」
魔王姫メイリーヌは気分を沈ませて俯いていた。
まさか魔王に何かあったとか?
メイリーヌの話を聞くと…実に浅い理由だった。
「魔王がな、わらわが大事にしていたおやつの苺大福を食べてしまったのだ! それでわらわは怒って咄嗟に…「魔王なんて勇者に倒されちゃえば良いんだ‼」と言ってわらわは城を飛び出して家出中なのだ。」
なんだろう…?
全然深くもない理由だわ!
そして魔王と娘とのやり取りが、おやつを食べられたからって…。
これは普通に人間社会でも起きる事よね?
「そしてわらわはメイドと一緒に城を飛び出して家出をしたんだけど、しばらくしたら魔王が私を探す為に魔王軍の全勢力を人間界に向けて放ったって…城の仲の良いメイドから手紙が届いて。」
「いやいやいやいや…魔王が娘を探すのに人間界に魔王軍の全勢力を放つって、やる事が大袈裟すぎ‼」
一体何を考えているのよ魔王は…?
確かに親からしてみたら子供を心配するのは分かるけど。
それにしたって、魔王軍の全勢力を放ったって…?
「それでわらわは、魔王の配下に見付からない様に辺境のこの場所に来たら、おみゃあが面白い魔法を使っていたので止めてみたのよ! 案内をして欲しくな!」
「転移魔法をキャンセルされたのは初めてだけど…って、魔王が探しているのなら戻ってあげたら良いんじゃないの?」
「まだわらわの機嫌が治まって無いのよ!」
「メイリーヌちゃんが怒っている理由って…やっぱり苺大福なの?」
「そうなのじゃ! 苺大福は手に入りにくい物だから、それに代わる物でも手に入ったのなら魔王を許そうかと思うておる。」
「けど…その格好じゃあ、街の中には入れないでしょ?」
「ここに来る前の村に入ろうとしたのじゃが、わらわの姿を見るなり村人が石を投げてきおってな…それを魔王の配下が偶然目撃して、村を滅ぼしてしまったのじゃ!」
いや、まぁ…うん、幼女と言っても角や尻尾を隠さずに村に入って来たら警戒はするよね?
だからと言って…村を滅ぼすのはやりすぎ!
「解ったわ、案内をしてあげるし…苺大福も作ってあげるわ。」
「なんじゃ! おみゃあは苺大福つくれるのか?」
「今は苺がないから街の中に買いに行かないといけないんだけど…街に入るのならメイリーヌちゃんとメイドさんの変装は必要になるわね。」
「痛み入ります…セレナ様。」
さて、これから向かう場所で材料を揃えたい所だけど…?
あの場所には私の指名手配所がバラまかれているのよね。
何事もなく入れれば良いんだけど…?
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