第9回恋愛小説大賞

第9回恋愛小説大賞

選考概要

編集部内で最終的に大賞候補作としたのは「秘書のわたし」「ヒーローも犯罪者」「不眠症騎士と抱き枕令嬢」「カメレオン-幼馴染は、もういらない―」「私は言祝の神子らしい ※ただし監禁中」「高慢なあなたに、教育的指導を」「恋するパピヨン」「おとぎ話は未来をくれない」の8作品。
その後の検討の結果、編集部内の評価が最も高かった「秘書のわたし」を大賞に選出することとなった。

「秘書のわたし」は、社長カップルをサポートする傍観者として淡々と仕事をこなす秘書の物語。要所要所で出会う謎のイケメンとのやりとりが、仕事のエピソードの中に上手く組み込まれており、仕事と恋愛のバランスが取れた作品だった。キャラクター、ストーリー展開ともに、最初から最後まで読み手を惹きつける力があり、その点を評価して大賞とした。

また、受賞には至らなかったが、他にも高い評価を受けた作品が何作かあった。

「ヒーローも犯罪者」は、片思いをしていた隣の部屋に住む上司に、ひょんなことから接近するOLのストーリーだが、予想外の展開と勢いのある文章の組み合わせが絶妙で、読者を引っ張る力を感じた。

「高慢なあなたに、教育的指導を」は、高飛車な男とそれに振り回されるOLの攻防戦を描いた作品。主人公たちを含めた登場人物それぞれに魅力があり、テンポよく読める内容だった。

「おとぎ話は未来をくれない」は、天才を育成する学校の落ちこぼれであるヒロインと、優等生の恋物語。共に秘密を抱えつつも惹かれあう二人の恋心を丁寧に描き、独特の世界観と雰囲気を作り上げている点に高い筆力を感じた。

またここであげた候補作のほかに、出版の可能性を感じる作品もいくつかあり、編集部で検討し、個別にオファーや打診をしていきたいと思う。

応募総数 541作品 開催期間 2016年02月01日〜末日

秘書のわたし

ふとん
27位 / 541件

編集部より

人の恋愛のサポートする傍観者という切り口が面白く、謎のイケメンとの恋愛も含めて先の展開を楽しみにしながら読み進められる作品でした。淡々と仕事をこなすヒロインをはじめ、社長カップルや謎のイケメンなど、一癖ありつつも魅力的なキャラクターばかりだったと思います。キャラクター、ストーリー展開ともに、最初から最後まで読み手を惹きつける力を感じました。出版化の可能性について是非検討していきたいと思います。

異世界で性奴隷になりましたがご主人様は私に欲情しません

ビニール
1位 / 541件

編集部より

ポイント最上位作品として、“読者賞”に決定いたしました。ベッドの上では立場が逆転する性奴隷と主人という、個性的な設定が上手く描かれていました。各々の心情も丁寧に描写されており、恋愛小説として読み応えもあります。この二人の関係が今後どうなっていくのか、気になる読者も多かったのではないでしょうか。

※受賞作については大賞ランキングの最終順位を追記しております。

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