24 / 37
第4章 生贄
第2話
しおりを挟む「おはよう」
「おはよう一之瀬さん!今日は戒先輩と一緒じゃないの?」
「うん…一人」
昨日見たく質問攻めにされるのが嫌で
カバンを自分の席において即効で教室を出て屋上に向かった。
フェンスに寄りかかって登校してくる生徒を眺める。
ここの生徒達は白薔薇姫の伝説も刀のことも生贄のことも
何も知らないのかな…
ボーっとしていたら
予鈴が鳴って慌てて教室に戻る。
席についてすぐに鳳先生が入ってきた。
頭をぼりぼりかいていてやる気がなさそう。
だけどこの人は刀を守る四霊の一人なんだよな。
私が白薔薇姫じゃなかったら
分からないことだったんだよね。
そう考えれば、ちょっと得した気持ちになるかも。
昼休み、外の空気を吸いたくてまた屋上へ向かう。
空は青くて雲ひとつない快晴。
フェンスに寄りかかって持ってきたお弁当を広げる
そういえば、お父さんは私がここに引っ越してき一人で大丈夫なんだろうか。
ちゃんとご飯食べてるのかな。
でも、引っ越してきてから一度も連絡が来ないし
元気で過ごしてるって思っていいのかな。
「はぁ…」
大きなため息がでた
いろんなことがありすぎて
少し疲れているんだろうか。
「……?」
目の前が暗くなる、誰かが私の上に立っている?
「どうしたの?疲れた顔して、大丈夫?」
「……!?」
顔を上げた先に待っていたのは
金髪に青い瞳、白く透き通る肌のきれいな女の人が立っていた。
良く見るとこの学校の制服を着ている。生徒?
「急にごめんね。私マリーっていうの。2年生よ」
「私は一之瀬珠姫、1年生です」
見た目と反して日本語が上手で驚いた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
4
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる