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奇妙な電話から始まる物語 ②
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俺が帰宅の準備をしていると、杉山さんから呼び止められる。
「本田さん。片沼キヨさんと連絡が取れました。片沼さんは、その電話の話に身に覚えがないそうです。それに、その電話をしてきた若い男性にも心当たりがないと言っていました。一応、ポリスに巡回させましょうかって聞いたのですが、必要ないそうです。イタズラ電話だったんじゃないですか?」
「そうかもしれませんね。杉山さん、お手数をお掛けしました。」
「じゃ、これ、お返ししますね。」
そう言って杉山さんは、俺の書いた、片沼さんの住所のメモを返す。
俺はそれをポケットにしまって車に向かった。
車では、アヤメが待っていた。
「杉山さん、なんの用事だったの?」
今日、俺が受けた奇妙な電話の事をアヤメに説明する。
「イタズラ電話にしちゃ妙よね。キヨさんってお婆さんに対する”嫌がらせ”って訳でもなさそうだし。なぜそんなイタズラをするのか意図が見えないじゃない。それより!明日のお休みの約束覚えてる?」
「覚えてるよ。宗助所長に呼ばれたからスマ眷に行くんだろ。何の用かな?」
「わからないわ。ただ二人でスマ眷に来いってしか言わなかったから。」
「じゃあ、明日の夕方4時半に刑部家に迎えに行けばいいんだよな?」
「それでいいわ。」
「じゃあ、明日。スマ眷で。」
「じゃ、明日ね。」
俺たちは、刑部家の前で別れた。今日は高梨さんが留守なので、まっすく家に帰る。
家に帰って、布団に潜り込む。今日は終日、パソコンと書類の山に向かって仕事したので、目の奥がチカチカする。
明日は、仕事が休み。夕方6時にスマ眷に行くまで用事はない。思いっきり昼寝をしよう。1日中パジャマ代わりのジャージを着て、布団の中でカップ麺を食べよう。
眠るまえに、今日一日を反芻する癖がある。一日あったことを思い出して、嬉しくなったり、悲しくなったり、反省したり、そうしている内に眠ってしまう事が多い。
でも、今日はパソコンの光の刺激のせいか、なかなか眠ることが出来なかった。
いつものように、今日起こった出来事を思い出す。変な電話、片沼キヨさん。若い男が言っていたキヨさんの住所のある辺りは、昔、仲の良かった友人が住んでいたので土地勘があった。
あの電話は、本当にいたずら電話だったのだろうか?でも、アヤメが言っていたようにイタズラの手段としては、とても奇妙だ。それに、あの男の電話から受ける印象はとてもウソや冗談を言ってるとは思えなかった。考えが堂々巡りをする。
そうしているうちに睡魔がやって来て、俺はいつの間にか眠りに落ちる。
「本田さん。片沼キヨさんと連絡が取れました。片沼さんは、その電話の話に身に覚えがないそうです。それに、その電話をしてきた若い男性にも心当たりがないと言っていました。一応、ポリスに巡回させましょうかって聞いたのですが、必要ないそうです。イタズラ電話だったんじゃないですか?」
「そうかもしれませんね。杉山さん、お手数をお掛けしました。」
「じゃ、これ、お返ししますね。」
そう言って杉山さんは、俺の書いた、片沼さんの住所のメモを返す。
俺はそれをポケットにしまって車に向かった。
車では、アヤメが待っていた。
「杉山さん、なんの用事だったの?」
今日、俺が受けた奇妙な電話の事をアヤメに説明する。
「イタズラ電話にしちゃ妙よね。キヨさんってお婆さんに対する”嫌がらせ”って訳でもなさそうだし。なぜそんなイタズラをするのか意図が見えないじゃない。それより!明日のお休みの約束覚えてる?」
「覚えてるよ。宗助所長に呼ばれたからスマ眷に行くんだろ。何の用かな?」
「わからないわ。ただ二人でスマ眷に来いってしか言わなかったから。」
「じゃあ、明日の夕方4時半に刑部家に迎えに行けばいいんだよな?」
「それでいいわ。」
「じゃあ、明日。スマ眷で。」
「じゃ、明日ね。」
俺たちは、刑部家の前で別れた。今日は高梨さんが留守なので、まっすく家に帰る。
家に帰って、布団に潜り込む。今日は終日、パソコンと書類の山に向かって仕事したので、目の奥がチカチカする。
明日は、仕事が休み。夕方6時にスマ眷に行くまで用事はない。思いっきり昼寝をしよう。1日中パジャマ代わりのジャージを着て、布団の中でカップ麺を食べよう。
眠るまえに、今日一日を反芻する癖がある。一日あったことを思い出して、嬉しくなったり、悲しくなったり、反省したり、そうしている内に眠ってしまう事が多い。
でも、今日はパソコンの光の刺激のせいか、なかなか眠ることが出来なかった。
いつものように、今日起こった出来事を思い出す。変な電話、片沼キヨさん。若い男が言っていたキヨさんの住所のある辺りは、昔、仲の良かった友人が住んでいたので土地勘があった。
あの電話は、本当にいたずら電話だったのだろうか?でも、アヤメが言っていたようにイタズラの手段としては、とても奇妙だ。それに、あの男の電話から受ける印象はとてもウソや冗談を言ってるとは思えなかった。考えが堂々巡りをする。
そうしているうちに睡魔がやって来て、俺はいつの間にか眠りに落ちる。
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