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裸の女王様

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しかし。。

この挫折でさえも、醜く膨れ上がった私美菜のプライドを砕くところまではいかなかった。

美菜は、それからも強気の姿勢を崩さなかった。自分が本気になれば、あんな連中なんかに負ける訳がない。自分を笑い物にした奴らを見返してやる。。

美菜は決意を新たにした。

この時。。

長年美菜こころの奥底に封印され、忘れ去られていた2つの〝裏の性〝が、新たな産声を上げようとしている事に、美菜自身気付いていなかった。

当時の美菜には気付くはずもなかったが、美菜の意識とは裏腹に、本能は、純粋にもっと美しくなる事を望み始めていたに違いなかった。
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