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■フェーズ:036『砂糖漬けの心臓』
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Title:『砂糖漬けの心臓』
俺の仕事は砂糖精製工場の現場監督。
朝から晩まで砂糖まみれになって、
高品質の砂糖を作り続けている。
だが、ここ最近出勤前になると頭が痛くなったり動悸がする。
そう……うちは純白の砂糖がうりなのに、
その実態はブラック企業のお手本そのものだからだ。
残業やパワハラ、低賃金は当たり前。
これまで何度も改善を要求してきたけれど、
社長は俺の言葉に耳を貸す気配もない。
それどころか、俺が無能だから
会社が損害を受けているなんてほざきやがる始末。
もう……限界だ。
だけど、最後に社長と話がしたい。
俺は重大な話があると言って社長を工場に呼び出し、
このままだと俺は爆発しますと伝えた。
すると、社長は汗まみれになりながら頭をさげた。
そして体制を見直すと約束してくれた。
なんだ、話せば分かってくれるじゃないか。
俺は宙に舞う雪のような粉砂糖を見あげて笑い、
煙草とライターをポケットに戻した。
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Title:『砂糖漬けの心臓』
俺の仕事は砂糖精製工場の現場監督。
朝から晩まで砂糖まみれになって、
高品質の砂糖を作り続けている。
だが、ここ最近出勤前になると頭が痛くなったり動悸がする。
そう……うちは純白の砂糖がうりなのに、
その実態はブラック企業のお手本そのものだからだ。
残業やパワハラ、低賃金は当たり前。
これまで何度も改善を要求してきたけれど、
社長は俺の言葉に耳を貸す気配もない。
それどころか、俺が無能だから
会社が損害を受けているなんてほざきやがる始末。
もう……限界だ。
だけど、最後に社長と話がしたい。
俺は重大な話があると言って社長を工場に呼び出し、
このままだと俺は爆発しますと伝えた。
すると、社長は汗まみれになりながら頭をさげた。
そして体制を見直すと約束してくれた。
なんだ、話せば分かってくれるじゃないか。
俺は宙に舞う雪のような粉砂糖を見あげて笑い、
煙草とライターをポケットに戻した。
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