87 / 389
――15日目
079.『アキラの死(3)』
しおりを挟む本堂 空太
「誰が……人狼なんだ?」
(俺は不意に、こんな言葉を口走っていた)
全員
「………………」
筒井 惣子郎
「…………やめよう。犯人探しなんて」
千景 勝平
「だが…………このままにはしておけないだろ」
小田切 冬司
「様子を見よう。
今日の夜、なにもなかったら、用心棒も人狼も本意じゃないってわかるはずだよ」
間宮 果帆
「…………どうする、今日の投票」
小田切 冬司
「俺から提案があるんだ。
昨日までは、16人でちょうど票が割れた。
今は15人、でも、3人に5人ずつ投票すれば決戦に持ち込めるよね。
……そして、この3人に4人ずつ投票すれば」
間宮 果帆
「ああ、そうか…………。
それなら、また、……誰も処刑しなくて済むんだな」
小田切 冬司
「……本当に、本意じゃなかったかもだからさ。
人狼も、用心棒も。
…………問題は、今日の襲撃のことだけど」
筒井 惣子郎
「…………そう言えば、昨日、八木沼が」
小田切 冬司
「……………………」
千景 勝平
「な、なんだ、由絵がどうした?」
筒井 惣子郎
「…………昨日、アキラと俺に、明日の襲撃は自分にしてくれって……」
間宮 果帆
「……………………」
佐倉 小桃
「……な、なぜなの?」
筒井 惣子郎
「…………それはわからないが。
あまりにも熱心だったから、根気負けして……」
千景 勝平
「ま、待てよ!
根気負けしてって、…………それって、由絵が襲撃役を買ったってことだろ!?
ふざけるなよ、もしまた用心棒が裏切ったら……!」
筒井 惣子郎
「勝平、言いたいことはわかる。
俺だって女子にこんな役割押し付けたくないさ」
小田切 冬司
「落ち着いて、勝平くん。
…………昨日、俺もその場にいたんだけど。
本当に熱心なお願いだったんだ。
…………その場で、決まったことなんだ。仕方がないよ」
千景 勝平
「仕方ないってなんだよ!」
目黒 結翔
「……そんなに言うなら勝平が用心棒に守ってもらえよ」
千景 勝平
「あ? なんだと?」
目黒 結翔
「なんだよ、自分の彼女守りたいんだろ?
だったらそうするのが道理だろ。
それとも…………、できない理由でもあんのかよ?」
千景 勝平
「……ああ?」
七瀬 和華
「やめて、二人とも……っ」
【残り:15人】
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
22
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる