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第2章.少年期
55.修行の取引開始!クルスの番その2
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コルトのMPを使っての修行が始まり、以前は使えなかった魔法も使えるようになった。
う~む。やっぱりMPがたくさんあるっていいな~。
俺もロッテみたいにMPが貯められる魔石を買おうかな~。
でも高いしなー…。
そんなことを考えつつ、今日も修行に向かう。
修行の場所は今までは人通りのない路地裏だったが、魔法をぶっ放すこともあり、
コルトに連れられて、森の中で修行をしている。
「そういえば、コルトは何の魔法適性を持ってるんだ?」
いつも火の魔法の練習だったので他の魔法も練習したいなと思い聞いてみる。
「わたしは火だ。見せたであろう?」
「他のはないのか?」
「火だけだ。別に問題はない。魔法が効かないときは噛み殺してしまえばよいのだ。」
「それそうだけど…」
火だけなのか。
まあたしかにコルトの場合、魔法が効かない相手にはその体を生かして攻撃したらいいもんな…。
しかし、俺はそういう相手に遠距離から安全に戦いを挑むため、魔法を修行しているのだ。
武器で戦うのも重要なんだけど、その分接近しないといけないんだよな…。
魔法は前世の世界でいうところの銃みたいな感じで、さらにそれにいろんな効果があるようなイメージだ。
射程もあれば火が出たり、風が出たり、光が出たり、不思議だ。
「クルスは何の魔法適性があるのだ?」
「俺か?ふふーん。俺は火、水、風、光だ!」
4つだぜ!
なんだかちょっと勝ち誇りながら言う。
「ほう…?ではそれらも使ってみろ。」
そう言われたので使ってみる。
まずは水の魔法だ。
水が出るんじゃないかと家で練習してみたがいまいち出ないのだ。
冒険者になった時に移動の時とかに水を出せたら便利なのにな~と思っているので何とか成功させたい。
よし!と気合を入れて、自分のMPの2倍ほどをつぎ込む感覚でコルトのMPを使い、魔法を唱える。
「ウォータ!」
チョロチョロ…
「で…出たっ…!」
…けど少なっ!
「………」
なぜだかコルトが無言でこちらを覗きこんでいる。
「…な…なんだよ…」
「…わたしのMPも限りがあるのでな。無駄にするでないぞ?」
「わ…わかってるよ…。」
生活用水をぱぱっと魔法で賄えない理由が分かった気がする。
「つ…次は風魔法を試すぞ!」
気を取り直して次だ!
「そういえば前に、微弱な風を出す魔法を見せていたな。」
「あれはそよ風くらいの風で涼しいんだぞ。今日とかの天気の日にはもってこいなんだからな!」
微弱とか言うな!
今日はちょっと日差しが強く、少し動くと汗ばんでしまう天気だ。
「エア」にはもってこいの日だ。
「ほう…?」
「エア!」
ちょっと興味湧いたか?と思い、コルトに向かって「エア」を放つ。
ファサァ~…
コルトの毛並みが「エア」の風によって揺れる。
「ふむ…。」
「どうだ?涼しいだろ!」
「…もう少し続けてみろ…。」
「おう!」
ファサァ~…
「便利な魔法だとわかっただろ!」
「…ふ~む…もう少し続けろ…。」
「お…おう…」
ファサァ~…
「も…もういいか…?」
「う~む…もう少し「涼んでるだけだろ!」」
「修行するぞ!!」
「…仕方のないやつだ…」
どっちが!?
と思いつつ、修行の続きをする。
次に放つのは風魔法の「エアカッター」という魔法だ。
父が使うと言っていた魔法だ。
う~ん…そうだな。あの木に狙いを定めて撃ってみるか…。
と1本の木に狙いを定め、魔法を放つことにした。
風の魔法で切る…。
刃の形をしたものが手の先から放たれるようなイメージかな…。
鋭く…速く…。
発射速度はこの前の「ファイアボール」の時と同じ160km/hほどをイメージしてみることにした。
「エアカッター!」
ザシュッ!
すると、俺の手の先から何かが放たれた感覚の数瞬後、
狙いを定めた木に傷がついた。
「おお…っ!すご…」
これは…すごい魔法だな…。
「ファイアボール」もすごいんだが、この「エアカッター」の一番すごいところは視認できないというところではないか…?
これ…使える…っ!!
「そっちの魔法はなんとかものになりそうだな。今日はその魔法の練習にするか。」
「エアカッター」の魔法に驚いている俺にコルトがそう話しかける。
「おう!」
「エアカッター!」
ザシュッ!
ザシュッ!ザシュッ!
「木の幹の半分まで傷をつけろ。」
「おう!」
ザシュッ!
「木の皮だけ傷つけろ。」
「おう!」
サクッ!
コルトがやたらと細かい注文を出すので、魔法の強さや射程がどれくらいなのか。
消費するMPによってどうなるのかなど、コルトのMPを借りつつも、確かめながら練習する。
ザシュッ!
ザシュッ!サクッ!
ザシュッ!サクッ!ザシュッ!
ザシュッ!ザシュッ!ザシュッ!サクッ!
\ピコーン/
スキル
・魔力操作LvLv28 → 29 (1UP)
そういえば、コルトとの修行を始めてからこのスキルばっかり上がるんだよなぁ…。
このスキルが上がるとなんだか少し魔法が出しやすくなるんだよな…。
小さいことからコツコツと?みたいな。
コルトはこういうのどうやって知ったんだ…?
「…そういえば、コルトはどうやって魔法を教えてもらったんだ?」
「エアカッター」の魔法にも少し慣れてきたので、聞いてみる。
妖狐専門学校とかあったりするのか…?実は…。
「わたしか?教えてもらったことなどない。人と違い、生まれた時から魔法を放つだけの魔力があるのでな。魔法の練習などと…人はめんどうなのだな…」
「え…?じゃあ今俺がやってるのは…。」
それじゃあ今俺がコルトの指示でやっているこれは…。
「それは、わたしが森の中で暇つぶしにやっていたことだ。楽しいであろう。…わたしはさすがに飽きたがな。」
「ええ!?修行じゃないの!?」
な…なに…!?
そういえば、コルトは森の奥で600年以上暮らしてたとか言ってたな…。
その間に身につけた暇つぶし芸を教え込まれているのか…?
「なに…修行にもなる。……はずだ。」
「……そ…そうか…。」
でも、今さらなのでコルトの言葉を信じることにした…。
ザシュッ!
ザシュッ!サクッ!
…
……
………
「ではそろそろいつもの魔力の感覚を掴む練習と、回復魔法の練習だ。」
「…うう…今日もか…?」
「なにを尻ごみしているのだ。とても重要な修行であろう…?」
「わ…わかった…」
もしかしてこれもコルトが暇つぶしに遊んでいるだけなんじゃないかと思いつつも、命が危ないので今日も必死に逃げ惑う。
ドゴッ!!
ドガァ!!ドガァ!!
----------------------------------------------------------------------
魔法「ウォータ」
属性:水
魔素から液体の水を生成する。
魔法発動後、生成された水は発動場所からそのまま落下する。
出力=(消費MP÷10)x(魔力÷20)x(1+魔力操作Lv÷100)
発動条件:出力100以上、魔力操作Lv5以上
生成される水の量(ml)=出力値
生成される水は[①発動した場所の温度]と同一。
[②任意の温度]の水を生成する場合はその温度を明確にイメージすることが必要。
任意の温度の水を生成する場合の合計消費MP=消費MPx(1+([①発動した場所の温度]と[②任意の温度]の差分(絶対値))÷10)
魔法「エアカッター」
属性:風
大気中の魔素に運動エネルギーを与え動かす。
出力=0.7x(((①消費MP÷10)x魔力)x(1+魔力操作Lv÷100)))
発射速度(km/h)=(②イメージした速度)x(1+魔力操作Lv÷100)
合計消費MP:①消費MP+(②イメージした速度÷5)
発動条件:出力250以上、魔力操作Lv5以上、発射のイメージが明確であること
有効射程(m):発射速度÷10
う~む。やっぱりMPがたくさんあるっていいな~。
俺もロッテみたいにMPが貯められる魔石を買おうかな~。
でも高いしなー…。
そんなことを考えつつ、今日も修行に向かう。
修行の場所は今までは人通りのない路地裏だったが、魔法をぶっ放すこともあり、
コルトに連れられて、森の中で修行をしている。
「そういえば、コルトは何の魔法適性を持ってるんだ?」
いつも火の魔法の練習だったので他の魔法も練習したいなと思い聞いてみる。
「わたしは火だ。見せたであろう?」
「他のはないのか?」
「火だけだ。別に問題はない。魔法が効かないときは噛み殺してしまえばよいのだ。」
「それそうだけど…」
火だけなのか。
まあたしかにコルトの場合、魔法が効かない相手にはその体を生かして攻撃したらいいもんな…。
しかし、俺はそういう相手に遠距離から安全に戦いを挑むため、魔法を修行しているのだ。
武器で戦うのも重要なんだけど、その分接近しないといけないんだよな…。
魔法は前世の世界でいうところの銃みたいな感じで、さらにそれにいろんな効果があるようなイメージだ。
射程もあれば火が出たり、風が出たり、光が出たり、不思議だ。
「クルスは何の魔法適性があるのだ?」
「俺か?ふふーん。俺は火、水、風、光だ!」
4つだぜ!
なんだかちょっと勝ち誇りながら言う。
「ほう…?ではそれらも使ってみろ。」
そう言われたので使ってみる。
まずは水の魔法だ。
水が出るんじゃないかと家で練習してみたがいまいち出ないのだ。
冒険者になった時に移動の時とかに水を出せたら便利なのにな~と思っているので何とか成功させたい。
よし!と気合を入れて、自分のMPの2倍ほどをつぎ込む感覚でコルトのMPを使い、魔法を唱える。
「ウォータ!」
チョロチョロ…
「で…出たっ…!」
…けど少なっ!
「………」
なぜだかコルトが無言でこちらを覗きこんでいる。
「…な…なんだよ…」
「…わたしのMPも限りがあるのでな。無駄にするでないぞ?」
「わ…わかってるよ…。」
生活用水をぱぱっと魔法で賄えない理由が分かった気がする。
「つ…次は風魔法を試すぞ!」
気を取り直して次だ!
「そういえば前に、微弱な風を出す魔法を見せていたな。」
「あれはそよ風くらいの風で涼しいんだぞ。今日とかの天気の日にはもってこいなんだからな!」
微弱とか言うな!
今日はちょっと日差しが強く、少し動くと汗ばんでしまう天気だ。
「エア」にはもってこいの日だ。
「ほう…?」
「エア!」
ちょっと興味湧いたか?と思い、コルトに向かって「エア」を放つ。
ファサァ~…
コルトの毛並みが「エア」の風によって揺れる。
「ふむ…。」
「どうだ?涼しいだろ!」
「…もう少し続けてみろ…。」
「おう!」
ファサァ~…
「便利な魔法だとわかっただろ!」
「…ふ~む…もう少し続けろ…。」
「お…おう…」
ファサァ~…
「も…もういいか…?」
「う~む…もう少し「涼んでるだけだろ!」」
「修行するぞ!!」
「…仕方のないやつだ…」
どっちが!?
と思いつつ、修行の続きをする。
次に放つのは風魔法の「エアカッター」という魔法だ。
父が使うと言っていた魔法だ。
う~ん…そうだな。あの木に狙いを定めて撃ってみるか…。
と1本の木に狙いを定め、魔法を放つことにした。
風の魔法で切る…。
刃の形をしたものが手の先から放たれるようなイメージかな…。
鋭く…速く…。
発射速度はこの前の「ファイアボール」の時と同じ160km/hほどをイメージしてみることにした。
「エアカッター!」
ザシュッ!
すると、俺の手の先から何かが放たれた感覚の数瞬後、
狙いを定めた木に傷がついた。
「おお…っ!すご…」
これは…すごい魔法だな…。
「ファイアボール」もすごいんだが、この「エアカッター」の一番すごいところは視認できないというところではないか…?
これ…使える…っ!!
「そっちの魔法はなんとかものになりそうだな。今日はその魔法の練習にするか。」
「エアカッター」の魔法に驚いている俺にコルトがそう話しかける。
「おう!」
「エアカッター!」
ザシュッ!
ザシュッ!ザシュッ!
「木の幹の半分まで傷をつけろ。」
「おう!」
ザシュッ!
「木の皮だけ傷つけろ。」
「おう!」
サクッ!
コルトがやたらと細かい注文を出すので、魔法の強さや射程がどれくらいなのか。
消費するMPによってどうなるのかなど、コルトのMPを借りつつも、確かめながら練習する。
ザシュッ!
ザシュッ!サクッ!
ザシュッ!サクッ!ザシュッ!
ザシュッ!ザシュッ!ザシュッ!サクッ!
\ピコーン/
スキル
・魔力操作LvLv28 → 29 (1UP)
そういえば、コルトとの修行を始めてからこのスキルばっかり上がるんだよなぁ…。
このスキルが上がるとなんだか少し魔法が出しやすくなるんだよな…。
小さいことからコツコツと?みたいな。
コルトはこういうのどうやって知ったんだ…?
「…そういえば、コルトはどうやって魔法を教えてもらったんだ?」
「エアカッター」の魔法にも少し慣れてきたので、聞いてみる。
妖狐専門学校とかあったりするのか…?実は…。
「わたしか?教えてもらったことなどない。人と違い、生まれた時から魔法を放つだけの魔力があるのでな。魔法の練習などと…人はめんどうなのだな…」
「え…?じゃあ今俺がやってるのは…。」
それじゃあ今俺がコルトの指示でやっているこれは…。
「それは、わたしが森の中で暇つぶしにやっていたことだ。楽しいであろう。…わたしはさすがに飽きたがな。」
「ええ!?修行じゃないの!?」
な…なに…!?
そういえば、コルトは森の奥で600年以上暮らしてたとか言ってたな…。
その間に身につけた暇つぶし芸を教え込まれているのか…?
「なに…修行にもなる。……はずだ。」
「……そ…そうか…。」
でも、今さらなのでコルトの言葉を信じることにした…。
ザシュッ!
ザシュッ!サクッ!
…
……
………
「ではそろそろいつもの魔力の感覚を掴む練習と、回復魔法の練習だ。」
「…うう…今日もか…?」
「なにを尻ごみしているのだ。とても重要な修行であろう…?」
「わ…わかった…」
もしかしてこれもコルトが暇つぶしに遊んでいるだけなんじゃないかと思いつつも、命が危ないので今日も必死に逃げ惑う。
ドゴッ!!
ドガァ!!ドガァ!!
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魔法「ウォータ」
属性:水
魔素から液体の水を生成する。
魔法発動後、生成された水は発動場所からそのまま落下する。
出力=(消費MP÷10)x(魔力÷20)x(1+魔力操作Lv÷100)
発動条件:出力100以上、魔力操作Lv5以上
生成される水の量(ml)=出力値
生成される水は[①発動した場所の温度]と同一。
[②任意の温度]の水を生成する場合はその温度を明確にイメージすることが必要。
任意の温度の水を生成する場合の合計消費MP=消費MPx(1+([①発動した場所の温度]と[②任意の温度]の差分(絶対値))÷10)
魔法「エアカッター」
属性:風
大気中の魔素に運動エネルギーを与え動かす。
出力=0.7x(((①消費MP÷10)x魔力)x(1+魔力操作Lv÷100)))
発射速度(km/h)=(②イメージした速度)x(1+魔力操作Lv÷100)
合計消費MP:①消費MP+(②イメージした速度÷5)
発動条件:出力250以上、魔力操作Lv5以上、発射のイメージが明確であること
有効射程(m):発射速度÷10
応援ありがとうございます!
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