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桜花の姫
第二話
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「『桜花の姫』っていうのは、代々受け継がれてきた称号みたいなものなんだ」
「称号?」
(なんか、RPGみたいだな……)
僕は半ば呆れながら、雄哉の話に耳を傾けた。
「桜花学園には全部で5つの称号があるんだ。『王様』『聖騎士』『黒騎士』『姫』そして……『妖精』」
(ん?なんか一つだけジャンルが違わないか?)
なんで、妖精??
僕は疑問に思ったが、後でまとめて訊くことにした。
「その中の4人は塔哉のよく知っている人達だよ」
「もしかして……、兄ちゃん達?」
嫌な予感がして、僕は恐る恐る訊いてみた。
雄哉が無言で、にっと笑った。
(やっぱり~!)
なんで、そんな訳の分からない称号なんて持ってるんだよ。
一体、何をしたの?兄ちゃん達……。
「ちなみに、その称号ってどうしたら手に入るの?」
「……もしかして、塔哉、称号欲しいの?」
一瞬の間が空いて、雄哉がとんでもないことを訊いてくる。
「そんなわけないだろ!ただ、どういう基準で兄ちゃん達が選ばれたのか知りたかっただけで……」
僕は雄哉のとんでもない勘違いに、全力で否定する。
「焦ったぁ。塔哉が、マジに欲しいのかと思ったよ」
(そんな物、欲しくないよ……)
僕は呆れてしまい言葉もなかった。
第一、欲しいと思っても簡単に手に入る物じゃないよね?
「まぁ、ほとんどの称号が先代からの指名制だから、どれだけ欲しいヤツがいても、それこそ選ばれない限りは無理だな」
「指名制かぁ」
僕は指名制なのに、兄ちゃん達全員が称号を持っていることに驚く。
昔からそれぞれ優れた才能を持っていた兄ちゃん達だけど、学校でもそれを発揮していたなんて。
「それで、唯一例外なのが『妖精』の称号だな」
「妖精?」
僕は雄哉の言葉を繰り返した。
それにしても、どの称号もメルヘンティックなのはなんでだろう?
ここは、男しかいない男子校なのに!!
「そう。『妖精』だけは全校生徒の投票で選ばれる」
「投票?」
僕は心の中で、ミスコンみたいな物かな、と思う。
「だから、余計みんな見る目が厳しいのかな?ここ数年該当者なしで、ずっと空席になってる」
「ふ~ん」
自分で訊いておきながらなんだけど、僕はあまり興味が持てなかった。
(だって、僕には関係ないし)
それに――、他の生徒達の娯楽の対象になるなんて、絶対に嫌だよ……。
「称号?」
(なんか、RPGみたいだな……)
僕は半ば呆れながら、雄哉の話に耳を傾けた。
「桜花学園には全部で5つの称号があるんだ。『王様』『聖騎士』『黒騎士』『姫』そして……『妖精』」
(ん?なんか一つだけジャンルが違わないか?)
なんで、妖精??
僕は疑問に思ったが、後でまとめて訊くことにした。
「その中の4人は塔哉のよく知っている人達だよ」
「もしかして……、兄ちゃん達?」
嫌な予感がして、僕は恐る恐る訊いてみた。
雄哉が無言で、にっと笑った。
(やっぱり~!)
なんで、そんな訳の分からない称号なんて持ってるんだよ。
一体、何をしたの?兄ちゃん達……。
「ちなみに、その称号ってどうしたら手に入るの?」
「……もしかして、塔哉、称号欲しいの?」
一瞬の間が空いて、雄哉がとんでもないことを訊いてくる。
「そんなわけないだろ!ただ、どういう基準で兄ちゃん達が選ばれたのか知りたかっただけで……」
僕は雄哉のとんでもない勘違いに、全力で否定する。
「焦ったぁ。塔哉が、マジに欲しいのかと思ったよ」
(そんな物、欲しくないよ……)
僕は呆れてしまい言葉もなかった。
第一、欲しいと思っても簡単に手に入る物じゃないよね?
「まぁ、ほとんどの称号が先代からの指名制だから、どれだけ欲しいヤツがいても、それこそ選ばれない限りは無理だな」
「指名制かぁ」
僕は指名制なのに、兄ちゃん達全員が称号を持っていることに驚く。
昔からそれぞれ優れた才能を持っていた兄ちゃん達だけど、学校でもそれを発揮していたなんて。
「それで、唯一例外なのが『妖精』の称号だな」
「妖精?」
僕は雄哉の言葉を繰り返した。
それにしても、どの称号もメルヘンティックなのはなんでだろう?
ここは、男しかいない男子校なのに!!
「そう。『妖精』だけは全校生徒の投票で選ばれる」
「投票?」
僕は心の中で、ミスコンみたいな物かな、と思う。
「だから、余計みんな見る目が厳しいのかな?ここ数年該当者なしで、ずっと空席になってる」
「ふ~ん」
自分で訊いておきながらなんだけど、僕はあまり興味が持てなかった。
(だって、僕には関係ないし)
それに――、他の生徒達の娯楽の対象になるなんて、絶対に嫌だよ……。
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