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ヴォイス
第三話
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「…………」
(ここって、どこなの?)
なんとか電車を乗り継いでスタジオの最寄りの駅までは来れたものの、ホームを出てから再び迷ってしまった。
確か駅から徒歩10分のはずが、20分歩いてもそれらしき建物は見つからない。
それどころか、大通りを外れた気がする。
(本当にどこなの?ここは?)
もうすでに自分がどこにいるのかさえわからない。
「どうしたの?」
オロオロしていたら、後ろから声を掛けられた。
「……っ!」
声がした方を振り向き、僕は目を見開いた。
(うわ~、ありえない!!)
目の前には、超美形な男の人が二人いた。
兄ちゃん達を見慣れているせいか、多少の美形じゃ驚かないけど、そんな僕が驚くほどにカッコイイ。
見た感じ、落ち着いた印象を受けるから、年は僕よりもちょっと上だと思う。
「おい、お前。どうしたんだ?」
黒髪の男の人がぶっきらぼうに聞いてくる。
なまじ顔が整っているせいか、無表情なのはかなり怖い。
「あの……。ちょっと迷っちゃって、ここがどこかもよくわからないんです」
「どこに行きたいの?」
僕が引き気味なことがわかったのか、もう一人の男の人が声をかけてくる。
こっちの人は、さっきの人より物腰が柔らかい感じだ。
「Kスタジオです」
僕が答えると、二人の表情が変わった。
(……?)
「えっと……、どうしたんですか?」
「いや、俺達も同じ所に行く予定だから驚いただけだよ」
優しい感じの方が、その綺麗な顔に笑みを浮かべた。
「連れていってあげるから、一緒においで」
「ありがとうございます」
僕は二人に頭を下げた。
なんとか目的地まで行けそうで、ほっとする。
もうこんな冒険、嫌だよ……。
(ここって、どこなの?)
なんとか電車を乗り継いでスタジオの最寄りの駅までは来れたものの、ホームを出てから再び迷ってしまった。
確か駅から徒歩10分のはずが、20分歩いてもそれらしき建物は見つからない。
それどころか、大通りを外れた気がする。
(本当にどこなの?ここは?)
もうすでに自分がどこにいるのかさえわからない。
「どうしたの?」
オロオロしていたら、後ろから声を掛けられた。
「……っ!」
声がした方を振り向き、僕は目を見開いた。
(うわ~、ありえない!!)
目の前には、超美形な男の人が二人いた。
兄ちゃん達を見慣れているせいか、多少の美形じゃ驚かないけど、そんな僕が驚くほどにカッコイイ。
見た感じ、落ち着いた印象を受けるから、年は僕よりもちょっと上だと思う。
「おい、お前。どうしたんだ?」
黒髪の男の人がぶっきらぼうに聞いてくる。
なまじ顔が整っているせいか、無表情なのはかなり怖い。
「あの……。ちょっと迷っちゃって、ここがどこかもよくわからないんです」
「どこに行きたいの?」
僕が引き気味なことがわかったのか、もう一人の男の人が声をかけてくる。
こっちの人は、さっきの人より物腰が柔らかい感じだ。
「Kスタジオです」
僕が答えると、二人の表情が変わった。
(……?)
「えっと……、どうしたんですか?」
「いや、俺達も同じ所に行く予定だから驚いただけだよ」
優しい感じの方が、その綺麗な顔に笑みを浮かべた。
「連れていってあげるから、一緒においで」
「ありがとうございます」
僕は二人に頭を下げた。
なんとか目的地まで行けそうで、ほっとする。
もうこんな冒険、嫌だよ……。
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