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第七十九話 休日
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「はー、昨日はひどい目にあったな」
「そうだね」
と朝から妹と一緒にリビングで仲良く会話をしていた。そう今日は、休日。
そしてこの後、我が家に一馬くんが来るらしい。そのため、妹と楽しく会話をして時間を潰していたのだ。
「そうだ。昨日の小学生はなんて名前なの?」
「え?」
「名前だよ、名前」
「知らない」
「知らないの~、泣かしておいて」
いやいや、あれはお前のせいでもあるだろ! とツッコミたいけど、ちょうどそのタイミングで家のチャイムが鳴った。たぶん、一馬くんだろう。
「はいはーい」
そう言って、妹は玄関に向かって走っていった。そして、玄関が開いた音がした後
「いらっしゃい」
「お邪魔します」
と声がリビングまで聞こえてきた。
そして、2人がリビングに入ってくる。
「よう、一馬くん……って、どうした!」
僕は一馬くんの格好を見て驚いた。
「どうこの格好?」
と妹が自分のことのように言ってくる。
「いや、何でお前が誇らしげなんだよ」
「だって私が選んだんだもん!」
「そ、そうなのか」
と僕は妹と話をしている横で、もじもじとしている一馬くん。
いや、今の格好では一馬くんと言うより…
「一馬ちゃんだよな…」
「え」
あ、口に出てしまったらしい。一馬くん…まぁ、いいか、一馬くんで。いや、女の子の格好をしているのだから、一馬ちゃんと呼ぶべきか。
「可愛いね、よく似合ってるよ」
「あ、ぁああございます」
テンパってんじゃん。てか、こんなキザなセリフは僕には似やわないな。
恥ずかしいし…
「ああ、今日は何しに来たんだ一馬くん?」
「あ、それはですね。あの小学生のことで思い出したことがあったんで、遊ぶついでに話しておこうと思いまして」
「思い出したこと?」
「実はですね…」
とその時、一馬くんの話を遮って、また我が家のチャイムが鳴り響く。なんだ、宅配便か?
僕は玄関に向かおうとすると、妹が「私が行くよ」と言い出した。
「いやいや、ここは僕が行くから」
「いや、私が!」
と1歩も譲らず喧嘩になってしまう。
そんな僕達を見て、一馬くんが動き出した。
「なら、ここは僕が行きますよ」
そう言って、玄関に向かい始めた一馬くん。え、一馬くん?ちょっと待てぇぇぇえ!
リビングを出て玄関に向かおうとした一馬くんの右腕を僕が掴み、反対の左腕を妹が掴み、その行動を止める。
「君が行ったらダメだろ」
「え、そうですか?」
「そうだよ!」
そんなこんなしていたら、チャイムがまた鳴る。しかも、相手は怒っているのか、チャイムを連打し始めた。待たせているこちらが悪いんだが、チャイムを連打する宅配業者は知らないな。
「もしかして、宅配の人じゃないんじゃない?」
と妹が冷静な判断で答える。
「あぁ、もしかしたらイタズラかもしれないな」
と僕は判断し、待っていれば帰るだろうと思っていた。しかし、一向にチャイムの連打をやめる気配がなかった。うるさいな…
しまいに僕は痺れを切らして、玄関のドアの方に向かって歩いていた。そして、
「どちら様ですか?」
と外にいる人に問いかけた。
しかし、返答はなかった。逃げたのか?僕はそれならと思い玄関を後にしようとしたら、またチャイムが鳴った。今回は連打ではなかった。玄関の外ではまだ待っているらしい。声をかけた手前、家の中にいることはバレてしまっているので、仕方なく玄関のドアを開けた。
しかし、あれ?誰も…
その時僕の視線の下から声がした。
「レディを待たせるとは失礼ですわの!」
と声のする方に視線を下げると、そこには胸を張って息巻いている小学生が立っていた……
「そうだね」
と朝から妹と一緒にリビングで仲良く会話をしていた。そう今日は、休日。
そしてこの後、我が家に一馬くんが来るらしい。そのため、妹と楽しく会話をして時間を潰していたのだ。
「そうだ。昨日の小学生はなんて名前なの?」
「え?」
「名前だよ、名前」
「知らない」
「知らないの~、泣かしておいて」
いやいや、あれはお前のせいでもあるだろ! とツッコミたいけど、ちょうどそのタイミングで家のチャイムが鳴った。たぶん、一馬くんだろう。
「はいはーい」
そう言って、妹は玄関に向かって走っていった。そして、玄関が開いた音がした後
「いらっしゃい」
「お邪魔します」
と声がリビングまで聞こえてきた。
そして、2人がリビングに入ってくる。
「よう、一馬くん……って、どうした!」
僕は一馬くんの格好を見て驚いた。
「どうこの格好?」
と妹が自分のことのように言ってくる。
「いや、何でお前が誇らしげなんだよ」
「だって私が選んだんだもん!」
「そ、そうなのか」
と僕は妹と話をしている横で、もじもじとしている一馬くん。
いや、今の格好では一馬くんと言うより…
「一馬ちゃんだよな…」
「え」
あ、口に出てしまったらしい。一馬くん…まぁ、いいか、一馬くんで。いや、女の子の格好をしているのだから、一馬ちゃんと呼ぶべきか。
「可愛いね、よく似合ってるよ」
「あ、ぁああございます」
テンパってんじゃん。てか、こんなキザなセリフは僕には似やわないな。
恥ずかしいし…
「ああ、今日は何しに来たんだ一馬くん?」
「あ、それはですね。あの小学生のことで思い出したことがあったんで、遊ぶついでに話しておこうと思いまして」
「思い出したこと?」
「実はですね…」
とその時、一馬くんの話を遮って、また我が家のチャイムが鳴り響く。なんだ、宅配便か?
僕は玄関に向かおうとすると、妹が「私が行くよ」と言い出した。
「いやいや、ここは僕が行くから」
「いや、私が!」
と1歩も譲らず喧嘩になってしまう。
そんな僕達を見て、一馬くんが動き出した。
「なら、ここは僕が行きますよ」
そう言って、玄関に向かい始めた一馬くん。え、一馬くん?ちょっと待てぇぇぇえ!
リビングを出て玄関に向かおうとした一馬くんの右腕を僕が掴み、反対の左腕を妹が掴み、その行動を止める。
「君が行ったらダメだろ」
「え、そうですか?」
「そうだよ!」
そんなこんなしていたら、チャイムがまた鳴る。しかも、相手は怒っているのか、チャイムを連打し始めた。待たせているこちらが悪いんだが、チャイムを連打する宅配業者は知らないな。
「もしかして、宅配の人じゃないんじゃない?」
と妹が冷静な判断で答える。
「あぁ、もしかしたらイタズラかもしれないな」
と僕は判断し、待っていれば帰るだろうと思っていた。しかし、一向にチャイムの連打をやめる気配がなかった。うるさいな…
しまいに僕は痺れを切らして、玄関のドアの方に向かって歩いていた。そして、
「どちら様ですか?」
と外にいる人に問いかけた。
しかし、返答はなかった。逃げたのか?僕はそれならと思い玄関を後にしようとしたら、またチャイムが鳴った。今回は連打ではなかった。玄関の外ではまだ待っているらしい。声をかけた手前、家の中にいることはバレてしまっているので、仕方なく玄関のドアを開けた。
しかし、あれ?誰も…
その時僕の視線の下から声がした。
「レディを待たせるとは失礼ですわの!」
と声のする方に視線を下げると、そこには胸を張って息巻いている小学生が立っていた……
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