「バカな男子高校生が女子校に入学しました！」

第八十話 訪問者

｢お茶です…｣
そう言って妹は、お客様の前にお茶を運んできた。
｢ご苦労様ですの｣
お茶を飲み始める。
妹がリビングにいる皆にお茶を運ぶ。
僕はそのお茶を飲む。
｢さて、なぜお前がここにいる｣
僕は小学生に向かって尋ねた。
｢それは、ここに一馬様がいるからに決まってるじゃありませんの｣
それは決まってることなのか？
｢分かった。お前が変態なのはよく分かった｣
｢私は変態ではないのですの！それにさっきからあなたは私のこと、お前お前と失礼ではないですの｣
｢いや、だって名前知らないし…｣
｢そう言えば、まだ名乗ってなかったですの。私の名前は佐奈早苗（さなさなえ）と言いますの。覚えておきなさい！｣
とまた胸を張ってふん！としている。
自分の名前にどんだけ自信があるんだよ。てか、佐奈早苗って覚えやすいな。
｢あぁ、よろしくな！ さなさな。｣
｢…もしかして、さなさなって私のことですの？｣
｢そうだけど？｣
｢どうしてそんな、お笑い芸人のコンビ名みたいな呼び名ですの？やめてもらえるかしら？｣
何が気に食わないのか、せっかく僕がつけた呼び名を否定してくる。よびやすいのに～。
僕は仕方ないので、普通に呼ぶことにした。
｢サナはどうして此処に一馬くんがいることが分かったんだ？ もしかして、発振器でもつけてるのか？｣
と質問した。
｢そんな訳ないでしょ！ ｣
と少し怒ってる。なぜ怒るのか分からない。
｢だったらどうやったんだよ｣
｢そんなの決まってますの！ 後をつけて気だけですの｣
とまた胸を張っていきまいている。でも、それは息巻いて言えることではないと思うのだが、僕がおかしいのか？
すると、横に座っていた一馬くんが震えている。鳥肌も立っているように見える。やはり、僕がおかしいわけでないのだと分かった。てか、一馬くんは小学生の前で、その女の子の格好をしたままいるけどいいのだろうか…
｢サナがここにいる理由は分かったけど、どうしてそんなに一馬くんに固執するんだ？ 何かあったのか｣
と僕は聞いた。これが1番聞きたかった。
｢仕方ないわ、しょうがないので教えて差し上げますわ｣
｢うん、頼む｣
とお願いした。