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大衆娯楽 連載中 ショートショート
「第一話 完璧な一日」 抜粋 ふと、目が覚めた。雄介は携帯の時計を見た。朝の4時55分だった。 目覚ましは5時ちょうどにセットしていたが、5分ほど早く目が覚めたのだ。 こんなに朝早いのに今日は体が軽い。昨日飲んだ酒も残っていない。 ベッドへの未練は微塵もなく、すぐに顔を洗って、ジーンズとTシャツを着ながら 窓の外を覗いてみた。もう太陽は上っていて明るかった。天気は良さそうだ。 今日はバイクで走ろうと決めていたのだ。 走ろうと決めたのは昨晩の夜だった。まだ、4月も初旬なのに妙に暖かく、 そして月が妙にきれいだった。 その夜のうちに走りたくてうずうずしていたが、友人と飲んでいたので 雄介はその夜に走ることを断念した。 やっと走れる。 逸る気持ちを抑えながらライダーズジャケットに腕を通し、 エンジニアブーツに足をねじ込んだ。 外に出ると、まだ少し寒かったが、もう冬の寒さではない。 バイクのカバーを外すと4気筒900ccのエンジンを載せた美しい流線型をしている “僕の相棒ちゃん”が姿を見せた。 続く‥
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登録日 2016.02.14
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