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ふと辺りを見渡すとヒロトは見たことも無い異世界へと転移していた。何でも無い平和な日常は、その日を境に崩壊したのだ。言葉も理解出来ない異世界でヒロトは必死に足掻き、気が付けば五年の歳月が経った。 「ヒロト...お前と過ごした5年間はとても楽しかった...本当にありがとう...私は幸せ者だ…」 右も左も分からないヒロトを育ててくれた父親は死に、自らの魂でも【熔魔の腕】をヒロトに託す。 そして悲しみと失意の中で生きていたヒロトは三年後、運命の少女に邂逅する。 何でも無い筈だった只の少年は、己に課せられた絶望的な運命とその輪廻を足掻き続ける、己の運命を壊すその時まで。 第一譚『輪廻踏破』 これは栄光を手にする英雄譚では無い。これは世界を救う勇者の物語では無い。 これは少年が自分の在り方を手に入れる為に世界、そして運命に抗う叛逆譚。 『運命は廻り続ける。間違った選択を無き事とする為に』
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登録日 2019.09.12
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