3
件
レイ、二十四歳。冒険者組合の倉庫で埃まみれになりながら、冒険者の遺品を整理する、お喋りでお調子者の記録係。
「マーレンさあああん!働きすぎて死にそうなんですけど!」
「死んだら埋めてやる」
「組合一優しいご老人!」
そんな彼が、三年前に死んだ有名冒険者の日記と出会う。
死者の声を取り戻したい──その思いがたどりついた真相は、彼が信じてきた「遺された言葉」そのものを、揺さぶるものだった。
登録日 2026.05.05
「私はこの国の王だ」
「いやいやいやいやいや」
「服を替えよう。このままでは両方危ない」
「言ってることほぼ囮なんですけど!?」
平民の青年ニコは、市場で配達雑用をやっていた、ただの庶民。
妹の薬代のため走り回っていたある朝、路地裏で出会った地味な服装の青年は、なぜか「お忍び中の若き国王」だった。
追手から逃れるための、即席の服交換。
気づけば豪奢な馬車に押し込まれ、玉座の上。
朝議が始まり、書類の山が積み上がり、重臣たちが一斉にこちらを見る。
(終わった。人生が、終わった)
ビビり散らかしながらも、口だけは庶民感覚で動いてしまう平民王の、一日限りの大暴れ宮廷コメディ。
兵士の靴と、市場の屋根と、噴水と下水と──
庶民目線の裁定が、宮廷の常識をひっくり返していく。
笑って、ちょっとほっこり。全5話・完結。
登録日 2026.05.06
黒髪と赤い瞳をもつ「魔女」として告発された16歳の少女、アリス。
領内裁判で死刑判決を受けた彼女のために、弁護士ハーヴェイ・J・スタングは王都の大法廷に立つ。
原告が用意した「呪いの藁人形」「血のような赤い粉」「夜の森での目撃証言」──揃った証拠の数々を、ハーヴェイは法と論理を武器に切り崩していく。
そして、偏見と悪意に晒された孤独な少女を救った──はずだった。
正義とは何か、無実とは何か。偏見とは。
静かな問いが、読み終えた後もずっと胸に残る。
登録日 2026.05.08
3
件